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お金がピンチ!な個人事業主、お店の経営者のみなさまへ

働き方改革が進められる今。みなさんの働き方には、何か変化が起こっているでしょうか? そもそも、どんなふうに改革されれば、みなさんはもっと豊かな働き方ができると思いますか?

このコーナーでは、「働き方」に関するさまざまな話題を取り上げて、「幸せな働き方って何だろう?」ということを考えていきたいと思っています。

■各種助成金の活用を検討してください

ここ数日で、飲食、宿泊業などでお店を休業せざるを得ない経営者や、仕事や支払いがストップしてしまったフリーランスが出てきています。今回は、もし、お金がピンチになったら使えるかもしれない助成金等を紹介しておきますので、まだご存じなければチェックしてみてください。先月あたりから、助成対象や内容も拡充されているものもあります。


★社員やアルバイトの給料の捻出が厳しい方

雇用調整助成金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html
業績が下がってしまうなどで事業縮小をすることになり、従業員に対して一時的に休業等をしてもらうことになった場合に受給できる助成金です。休業手当などの賃金を助成してくれます。

今回は特例措置が拡大され、雇用保険被保険者でない労働者(アルバイトなど)の休業も助成金の対象に含まれ、助成率は最大で90%となる予定です。計画届が必要になりますが、現段階では5月31日までは事後の計画届の提出がなくても休業等の実施ができるようになっています。窓口は各地の労働局などです。
(窓口一覧:https://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/madoguchi.html


★フリーランスなどで収入激減・途絶えた方
緊急小口資金
https://www.mhlw.go.jp/content/000613522.pdf
所得の少ない世帯に資金の貸付と相談支援を行い、生活の安定と経済的自立を図るための社会福祉の貸付制度です。

現在、新型コロナウイルスの影響で一時的に収入が減り、資金が必要になった人に、緊急の貸付が行われています。貸付上限は学校等の休業・個人事業主等の特例の場合は20万円以内(無利子)となります。据置期間は1年以内、償還期限は2年以内に拡充されています。相談は、各市区町村の社会福祉協議会の窓口へ。


★収入の減少・失業で生活に困窮している方
生活福祉資金貸付制度

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201001/3.html
減収や失業で生活に困窮した場合、生活を立て直せるよう支援する貸付制度です。

今回は単身者15万円以内、2人以上の世帯には20万円以内(無利子)の貸付を実施しています。据置期間は1年以内、償還期限は10年以内です。また、償還時において引き続き生活困窮状態が続いている場合には、償還を免除するなどの措置もとられることになりそうです。窓口は、各市区町村の社会福祉協議会となります。

■社協さん、がんばれ!

上記に紹介した助成金のうち、2つは社会福祉協議会が窓口になっています。

社会福祉協議会というのは各市区町村にありますが、非営利の「民間組織」です。民間の社会福祉活動の推進を目的に活動している組織で、高齢者や障害者への訪問介護や配食のサービス、子育て支援を行ったり、ボランティアの仲介をしたり、さまざまな人が集えるサロンを開いたりといった活動をしています。

その活動資金は、自治体からの補助金・委託金もありますが、賛助会費や寄付、赤い羽根などの共同募金の配分金、在宅福祉サービスによる収入などから成り立っています。

私は地域で無料塾の活動を始めるまで、恥ずかしながらこの存在を知りませんでした。でも、今は社協のみなさんをとても身近に感じています。2014年にNHKで『サイレント・プア』というドラマが深田恭子さん主演で放送されたので、それを見て知っている方も今は多いかもしれません。

今年の始めには、私の無料塾では社協さんに協力をしてもらって、無料塾の生徒のために「お守りプレゼント」のプロジェクトを立ち上げました。全国各地から、さまざまなお守りを届けてもらおうというプロジェクトで、北海道から九州までたくさんのお守りが集まり、たくさんの無料塾生徒に配ることができました。

このお守りの収集を社協さんの窓口にさせてもらったのですが、担当さんが「こんなに集まってますよ」と大切にカゴに入れて保管してくださったのを見たとき、本当に胸が熱くなりました。

また、今年は社協さんが独自に、無料塾や子ども食堂に集まる子どもたちに辞書をプレゼントしようという寄付プロジェクトを立ち上げ、そこにも多くの金額が寄せられました。早速辞書をたくさん購入し、すでにいろいろな団体に配付されています。

社協さんは普段から、子ども食堂や無料塾に、食料や文房具などの寄付をしてくださっています。担当さんがヨイショヨイショと現場まで運んでくださることも……。子ども食堂の様子も頻繁に見に来て、さまざまなアドバイスをしてくださったり、地域の子どもや困っている方をつなげてくださったりもしています。

ときには自分の自治体を飛び出して、他地域でさまざまな支援活動をする団体を訪れ、自分の地域でもできないかと熱心にお話を聞くということもされています。これに私も同行させてもらったことがありますが、次から次へと質問をされて、社協のみなさんの情熱をすごく感じました。

自治体によって活動内容もさまざまだと思いますが、私は今やすっかり社協さんファンです。

この社協さんたちが今、新型コロナウイルス対策でも頑張ってくれています。資金助成の相談などに追われて大変だと思うのですが、先日用があって電話をしたときには、「そちらの無料塾は運営大丈夫ですか?生徒さんたち大丈夫ですか?心配していたんです」と声をかけてくださいました。マジで神!!と思いましたよ……。

あまり生活に悩みを持たずに会社や学校に行っていると知らないかもしれませんが、こんなふうに地域の中でたくさんの人をハッピーにするために頑張ってくれているのが、社会福祉協議会です。

これを機に、ぜひ目を向けてみていただけると嬉しいです。


大西桃子
1980年生まれ。出版社2社、電子出版社1社の勤務を経て、2012年よりフリーのライター・編集者として活動。2014年より経済的に困難を抱える中学生を対象にした「無料塾」を立ち上げ、運営。

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