はじめての「在宅勤務」に戸惑っているみなさんへ
働き方改革が進められる今。みなさんの働き方には、何か変化が起こっているでしょうか? そもそも、どんなふうに改革されれば、みなさんはもっと豊かな働き方ができると思いますか?
このコーナーでは、「働き方」に関するさまざまな話題を取り上げて、「幸せな働き方って何だろう?」ということを考えていきたいと思っています。
■日本企業も次々とテレワーク導入
新型コロナウイルスの影響で、クックパッドやNEC、GMOインターネットなどの企業が次々とテレワークの導入を発表。今、少しずつテレワークや時差出勤の導入が進んでいると言われています。中国でも都市部を中心に、一気に在宅勤務が広がっているようです。
これを機に、毎日出社を義務づけなくても仕事回るじゃん!と、多様な働き方を受け入れていく企業も出てくるかもしれません。ウイルスがきっかけになるとは皮肉なことですが……。
ところで、私は会社員の方からときどき、「よく家で仕事できるね!」「自分だったらだらけてしまってムリ……」と言われます。今回のことで会社がテレワークに切り替えたという人の中には、突然の働き方の変化に戸惑っている人もいるかもしれませんね。
ということで、今回は、在宅勤務をうまくまわす方法をお伝えしたいと思います。
■自宅で仕事をするときのポイント7つ
多くの人が在宅勤務を難しいと感じる理由は、「ダラダラしてしまって結局長時間働くことになりそう」とか「プライベートと仕事の線引きができなくなるのがいや」ということだと思います。
自分が日常生活を送っている家ですから、仕事をするという気分になりにくいのは当然ですが、その中でどのように仕事を進めていくか。私は次のようなことがポイントになると思います。
①仕事をするスペースを1箇所に決めること
仕事ができる専用の部屋があればいいですが、なければ部屋の中のこのテーブルでこっち向きに座って仕事をする、などひとつに決めておくこと。「この位置についたら仕事しかすることはない!」と自分に刷り込みます。
②何時までに何をやる、と決める
「何時間働く」と決めるよりも、何時までに何をやるかの締切だけを設定してください。「何時から何時まで働く」と勤務時間を決められていて、会社から管理されている人もいるかもしれませんが……。バレない範囲でちょっと休憩時間を長く取ってもいいと私は思っています(ダメですか?)。ただし、電話やメールにはすぐ応答できる範囲で。
そもそも仕事って、何時間働くかよりも、いつまでに何を終わらせるかのほうが大切なはず。気を抜いてダラダラ長時間働くよりも、「締切時間までに終わらせる」という意識で集中したほうが、効率的だと思います。
③おいしい飲物を入れましょう
多少リラックスして仕事ができるのは在宅勤務のいいところ。ちょっといいコーヒーや紅茶など、仕事の直前に好きな飲物を用意しておくのがオススメです。それを淹れたら仕事スタート、という気持ちの切り替えの合図にもなります。
④お菓子を目に着くところに置かない
家だと、つい食べ物が目について食べてしまうという人も多いのでは。私もおつまみ用のスルメなどが目に入ったらおしまいです……。お菓子などを食べ始めると、そこから集中力を戻すのにちょっと時間を要するので、できるだけ目に着くところに食べ物を置かないのが無難です。
⑤ときどき体を動かす
出社しない分、体は確実になまります。仕事の前後や昼食時には、なるべく外に出て歩くようにしないと、太ります。代謝が悪くなって、肩こりなどもなかなか解消できなくなります。
⑥人と話す機会を大切にする
ずっと一人で自宅勤務をしていると、「誰とも話さない日」が出てきます。メールやインターネット上でのやりとりでもコミュニケーションはとれますが、ちょっとした言葉のニュアンスで誤解が生じたり、相手のテンションとのズレが生じたりします。家からなら電話やテレビ電話などで、相手の声を聴きながら対話する機会をときどき作るようにすると安心です。
ウイルスが流行してしまったらしかたがないですが、できるだけ定期的に「会う」ということも、仕事を前に進めるために大切だと私は思っています。
⑦部屋着で仕事してもOK
よく、在宅勤務でも部屋着ではなく出勤するときのようなビシッとした服を着たほうがいいと言われますが……。私はラクな部屋着のほうがいいと思っています。なぜなら、それが在宅勤務の特権だからです。せっかく在宅勤務をするなら、その特権を活かして、体が少しでもラクなスタイルで仕事をしたほうがいいのでは。
■自宅勤務の特権は最大限活かして
私の場合、せっかく自宅で仕事ができるので、その特権をできるだけ活かそうと思っています。
休憩時間にギターを練習したり(3曲やったらまた戻る、とか目安を決めています)、ノーメイクで1日を過ごしたり、長時間にわたる予定のときにはいつもより高級な飲物を用意したり(ココアにマシュマロを浮かべるとか)、起きてそのままの姿でメールを返信して「先方もまさかこんな格好でメールを送っているとは思うまい……」とニヤついたり。
家じゃないとできない勤務スタイル、というのを考えて、楽しみながら働けば、仕事もそんなに苦じゃなくなるはずです。
そして、必ずやるべきことは「締切を意識すること」。時給で仕事をしている人なら別でしょうが、仕事は「何時間働くか」が評価になるのではなく、期日までに何をどこまで、どんなクオリティでこなしたかが重要です。たったひとつ、締切というお尻の部分を意識するだけで、自分にとって効率のよい動き方がわかってくると思います。
ぜひ参考にしてみてください!
大西桃子
1980年生まれ。出版社2社、電子出版社1社の勤務を経て、2012年よりフリーのライター・編集者として活動。2014年より経済的に困難を抱える中学生を対象にした「無料塾」を立ち上げ、運営。
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