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後藤久里子さんの働き方


こんにちは「未来の仕事屋」です。このマガジンでは、「時給で働く」以外のさまざまな働き方を選んでいる方に、その働き方を選んだ経緯や、働く上で大切にしていることなどを伺っています。毎回、共通の5つの質問を通して「じぶんらしい働き方」とは何か?について考えていきます。

今回は「ITコンサルタント兼キャリアコーチ」の後藤久里子さんにお話を伺いました。


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現在、会社員として勤務しながら、複業で「コーチ」をされているという後藤さん。具体的にどんなふうにお仕事をされているのか、お伺いしました。

後藤さん:フルタイムの会社員として「ITコンサルタント」として働く傍ら、複業で「キャリアコーチ」をしています。子供がいるので実質3足のわらじ状態です。平日は大体7、8時~17時半頃まで会社または客先に出勤して仕事をします。そのあと、子供たちを保育園に迎えに行きます。

会社員としてフルタイムで勤務しながら複業もこなして子育てまでしているなんて、とてもパワフルですごいですね!

後藤さん:打合せがない日や用事がある日などはリモートワークをすることもあります。また、複業で行っているキャリアコーチでは、平日夜や土日に対面やオンラインのセッションや単発セミナーを行っています。使える制度やツールを最大限に活用して、のびのびと仕事をしています。

これを聞くだけでも、後藤さんが時間のやりくりが上手で、効率よく仕事に取り組んでいるんだろうなということが、想像できますよね。さらに、これまで複業のキャリアコーチの仕事は、完全に人づてや口コミだけでやってきたそうですが、最近では少しずつオンラインでのセッション・セミナーの募集も始められたそうです。ここからさらにお仕事を広げようとしている後藤さんにびっくりです!


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そんな後藤さんに、「未来の仕事屋」のテーマにもなっている「時給」についてお話を伺ってみると、大変興味深いことをおっしゃっていました。

後藤さん:私は自分のことを現在「時給という働き方をしている」とも言えるし「時給という働き方をしていない」とも言える、と思っています。会社は裁量労働制(始業・終業が決まっていない)なので厳密には1時間〇〇円という時給制ではありません。でも、複業は今のところ1セッション〇〇円、1セミナー3時間〇〇円なので、時給っぽさもあります。

本業では「裁量労働」で働いて、それに複業として「時給労働」をプラスしているという感じでしょうか?

後藤さん:そこまできれいに分けて考えているわけではないです。あと、複業も今後は時給っぽくない形のサービスに移行していこうと考えています。ただいずれにしても「自分の中で時給換算」を意識するようにはしています。どれくらいの成果をどれくらいの時間で出したのかという「生産性」を高めることが、自分のスキルアップを測る1つの指標になると考えているんです。

後藤さんは、自分の仕事の中の何がお金に置き換わっているのか?ということを、しっかりと考えていらっしゃるんだなと思いました。

後藤さん:私の時給で働く感覚は、一般的な「時給で働く」感覚とは違うかもしれませんね(笑)一般的に私のような働き方を「時給で働いている」と言うのかどうかはわかりません。ただ私自身、他人から決められた時給ではありませんが、自分で時給や目標時給を決めているし、仕事の結果は時給換算して確認するようにしています。

後藤さんのもっている、この「自分の中の時給換算」という感覚をもつことは、働く上でとても大切なことなのではないかな、と感じました。


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「自分の中の時給換算」をしっかりとされている後藤さんに、具体的にお金の話を聞いてみました。「自分の中の時給換算」をされた上で、現在の仕事とお金のバランスは、後藤さんの中でどうなっているのでしょうか?

後藤さん:まだまだ納得のいくものにはなっていません。特に「もっと自分が提供できる価値を高めて、お客様を喜ばせていきたい」と思っています。

「まだまだ」という後藤さんですが、現状に納得せずにさらに上を目指すという、とてもポジティブな形での解釈のように感じましたが?

後藤さん:そういう面もありますが、会社員としても複業キャリアコーチとしても、正直、今はまだ自分が提供している価値以上の対価をいただいてしまっているのではないか、と不安になることがあります。そうならないように、研鑽を積み、価値を高め、お客様がもっと満足できるサービスを提供していきたいです。そうしてお客様を満足させられたうえで「自分の稼ぎ」ももっと上げられたら、と思っています。

後藤さんは仕事に対して「自分の中の時給換算」をすることで、自分が生み出している「価値」がきちんとそれに見合うものになっているかということも、しっかりと考えていらっしゃるんだなと思いました。


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現状に納得することなく、さらに上を目指している後藤さんには、将来に不安を感じるようなことはなさそうに見えますが?

後藤さん:え~不安だらけですよ(笑)先のことって不確実性が高いので、どうしても不安は尽きません。

なるほど(笑)「不安だらけ」というのもまた、後藤さんの正直な言葉として納得ができる感じがしました。一方で、やはり、そこはさらに上を見ている後藤さんらしい言葉も、この後に聞くことができました。

後藤さん:ただ、不安があること自体は悪くないと思っていて。不安を理由に挑戦を避け、現状に居座ることは避けたいな、と思っています。


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最後に、自分の仕事の「価値」をしっかりと見据えながら働き方を向上させていっている後藤さんに、働く上で一番大切にしていることを伺ってみました。

後藤さん:お客様をモチベートしたり喜ばせたりするだけでなく、やはりそこは具体的な「価値」を出すことができているかどうかを、いつも一番に考えています。

なるほど。ここまでの後藤さんのお話からも、とても納得のいく答えだなと思いました。さらに後藤さんは、働く中で具体的に起こる状況が、このような考えに至っている背景にあることをお話ししてくださいました。

後藤さん:大抵の人は、他人に自分の話を聞いてもらうと、ため込んでいたものを吐き出してすっきりしたり、自分でも思ってもみなかったようなことが口から出てきて「ハッ」として、なんとなく何かが変わったような「気分」にはなることができるんです。でも「気分」がちょっと変わったくらいでは、日常に戻ると、またすぐ元の自分に戻ってしまいます。だから私は仕事において、お客様が私と話していて単に気分が上がるだけでなく、実際に「具体的な変化」=「価値を得ることができること」を一番大切にしているんです。

後藤さんのお話の中には、自分の仕事の「価値」という言葉が何度も出てきました。自分の働き方や給料などに不満をもっていても、ただなんとなくそのような日々をやり過ごしていると、自分の仕事が実際にどんな「価値」を生み出しているのか?ということに向き合うことは、なかなかできないような気がします。それを、日頃から常に考えて働くことに向き合っている後藤さんのお話、とても勉強になりました。

これからの後藤さんのさらなるご活躍を楽しみにしたいなと思いました。

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※この記事の取材には、取材されたい人としたい人のマッチングサービ「LOOKME」を利用させていただいております。


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