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ポーランドが親日と言われる理由

ポーランドが親日と言われる理由についてまとめてみました。

まず、ザッとした理由として、ネット上で上がっていたのは下記のようなものです。

1、日露戦争の時に捕虜になっていたポーランド人を解放したから。

2、第二次世界大戦時に杉原千畝がビザ発行で助けたユダヤ人の多くがポーランドに住んでいたから。

3、日本の文化や経済について、憧れている人が多いから。

そもそもポーランドが親日であるというのも、何か比較分析されたものがあるわけではなく、ポーランド人と関わりのある日本人が主観で言っていることであるので、この問いを確かめる意味はないかもしれません。

しかしながら、最近ポーランド人と話す中で、もし親日であるとすれば、こういうことからかもしれないというのを自分的に見つけられたので、書いてみようと思います。

まず、自分なりの結論としては3。

1、2については、多少影響はあるものの、第2次世界大戦では、ドイツと組み、ポーランドとは敵国だったので、大々的な戦闘を両国間でしていないものの、1と2の結果、親日であるというのは厳しいのではないかと思う。

そこで3となるけれども、細かく分けると、主に4つあって、まず、1つ目として、わかりやすく日本のアニメを含む文化の影響は大きいと思う。

自分と同じ30歳のポーランド人に聞いたところ、小さい頃から、自国のアニメは面白くなくて(というか、ほとんどなかったよう)、日本のアニメを見て育ったということだった。

2つ目として、トヨタやソニーなどに代表される日本製品の質の高さを褒める人は多い。そうした日本製品を持つことは、一種のステータスのようで、アジアの他の国の製品は安いけど、すぐダメになるという人もいた。

3つ目として、ワルシャワにあるポーランド日本情報工科大学( 共産主義時代に破綻したポーランド政府の強い経済技術支援要望により日本が援助し、コンピュータ技術の開発を目的として1994年に創立された)やワルシャワ日本文化センター、寿司レストランなどのように、日本を日々の生活の中で、意識する場所が多いように思う。

そして最後に、これは、昨日ポーランド人から聞いて知ったことだけど、ポーランドの共産主義が崩壊した直後に大統領に就任したレフ・ヴァウェンサ (Lech Wałęsa)という人が、ポーランドを第二の日本としようと言ったそう。

Lech Wałęsa Poland second Japanと検索すれば、すぐ出てくるよと教えてもらった。

何でも第二次世界大戦後、短い期間で経済復興した日本を見習って、ポーランドも発展しようというスローガンのようなものだったよう。

ポーランド人にとっては、日本で言えば、戦後の池田勇人首相の所得倍増計画くらいキャッチーなものかもしれない。

最終的に3として上記で言及したものが、複合的に混ざりって、親日というものになっていると言うのが私的結論である。

ポーランド人の傾向として、東はロシアということもあり、ドイツやフランスなどの西ヨーロッパに憧れているということがあるけど(ベラルーシやウクライナの人は、ポーランドに来る人が多い)、ドイツも第二次世界大戦では、敵国だったため、毛嫌いしている人は多くいるよう。

また、近年、パリなどはイスラム武装勢力のターゲットにされていることから、行きすぎた資本主義的発展にも懐疑的になる人も出てきていて、ポーランドに戻ってくる人もいるそう。

なお、テロなどを起こすイスラム系の人に対し、過剰に反応する人も最近はいるようで、全く関係ないイスラムに見える市民が、いきすぎた愛国者に街中で襲われるといったことも起きているそう。

こうした状況下で、なしくずし的に、アジア?、あぁ日本はいいかもね!という風に考えてる人もいるかもしれない。

しかしながら、ヨーロッパに住んで思うことは、ヨーロッパの人はほとんどアジアのことを気にしていないということである。

また、意外だったのが、ルーマニア人とポーランド人のつながりで、ポーランドの1989年の共産主義の崩壊で機運が高まり、同年、12月16日、ハンガリー系住民の牧師ラースロー・テケーシュの国外追放を批判するデモから、ルーマニア革命がルーマニアのティミショアラで起こったのは知っていたけど、そうした成り行きから、ルーマニア人の中には、ポーランド人に尊敬の念を抱いている人がいるとのこと。

これはルーマニアに暮らしていたけど、もちろんポーランド人ではないので、知らなかったです。

ところで、ポーランドの若い人は英語がうまいのだけれど、それはなぜか?聞いたところ、ワルシャワなどの都市部では英語教育に熱心な家庭が多く、小学校からの英語の教育とは別に、プライベートの英語塾に通うのが普通とのことであった。

英語を話せるようになるための投資は良い投資で、逆に英語を話せないことは、子供の将来の可能性をかなり奪うという認識があるよう。

なお、ワルシャワ大学はポーランドの国立大学で、授業料は無料なそうだけど、その試験が、英語、ポーランド語、数学とのこと(日本語学科の場合)。

語学と数学が関係あるのかと言えば、わからないけれど、高い授業料で私立大学に行かなくて済むなら、高校で英語のプライベートスクールに通わせるのは、良い投資なのかもと思われた。そして、英語ができれば、大学卒業後に、外資企業で働ける可能性も大いに高まる。

なお、こうした小さい頃からの英語教育の熱心さは、ルーマニアでも同じで、去年、学部にキッズがいたから、どういうことかと思ったら、教授の一人が家庭教師をしている女の子だったということがあった。

最近、風邪引いたり、学校の課題やその他の活動で大変だったけど、これで思い残すことなく、今日はLECHと言うポーランドのラガービールを飲んで、熟睡できそうです。

ところで、このLECHビールは、前ポーランド大統領・レフ・カチンスキLech Kaczynski氏の名前でもあるのですが、この大統領は2010年の飛行機事故で亡くなっていて、その際にビール会社がこの大統領と絡めたCMを作ったそうで、このCMは様々な意味で議論を呼んだとのこと。

おそらくYoutubeとかにも上がっていると思います。
ポーランド語がわかる人は是非!

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