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そうだ、絵本作家になろう⑨僕と遠野物語と神楽坂〜後編〜

(前回の記事はこちら→そうだ、絵本作家になろう⑧僕と遠野物語と神楽坂〜前編〜

2018年5月に、アパレルショップの壁をお借りして、ミニ個展を開催しました。そのスペースの予約だけはしてあったのですが、作品にはなかなか取りかかれないでいました。

乳飲み子を抱えて家での制作は難しいと考えた私は、アトリエを借りることに。

住むわけではないのでお風呂はなくてもいいけれども、トイレだけはあるところにしよう、作品の搬出がしやすいようにできれば一階の角部屋で家賃はこのくらいで……と探して数件まわってみました。しかし、この条件に完璧に合う物件はなかなか見つかりませんでした。

しかし、「もう、今月末までに決めないと」というタイミングで不動産サイトに上がって来た物件が、条件にピッタリ合致!!
その場所は……

例の、佐々木喜善下宿跡から徒歩1分の場所

「あー、そういうことかー!」

と、ピンと来ました。
何がピンと来たかというと、「柳田国男の遠野物語は既にたくさん絵本化されている。どう差別化したら良いのか?」という問いに対して、解が降って来たのです。

佐々木喜善原作の遠野物語を、絵本化すれば良い」のだ、と。

佐々木喜善……これまで柳田国男にばかり注目してスルーしててごめん……。

(上の画像は「聴耳草紙(佐々木喜善・著/ちくま学芸文庫)」のカバーより)

そもそも、遠野物語は佐々木喜善が柳田国男に語り聞かせたものを柳田がまとめたもの。Amazonで検索すると、佐々木喜善が収集した昔話の著作が複数ヒットしました。そして、喜善は「日本のグリム」とも称されたことを知ります。

ここから、私は佐々木喜善の生涯に興味を持ち、著作を読み漁るように。知ってみると、喜善は同郷ということもあり共感できる部分が多々ありました。(現在も生きていたら、きっとインタレストグラフで繋がっていると思われる)

現在、佐々木喜善原作の絵本の企画書を進めているところです。この企画は出版社に持ち込みできたらいいな〜と考えています。

そうこうしているうちに、ある絵本のコンペの情報が舞い込みます。
それについては、次の記事で。

そうそう、余談ですが、この記事の初めに書いたミニ個展(アビエタージュ新宿店にて開催)はこんな感じで展示しました。

3枚しか描けなかったけれど、展示場所にはちょうどよく収まってくれました。

借りたばかりの頃のアトリエにて。

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