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4月の終わりに思うこと

「そろそろ書きたくなってきたな」と呟こうと打ち込んだところで送信ボタンを押すのはやめた。そんなことをしているからいつまでも書かないのだと気づいたのだ。だから寝るのをちょっと先延ばしにして、パソコンを開いて、これを書くことにした。

4月を振り返ろうと思って桜の写真を探していたが、あった写真は3月31日に撮られたものだった。満開の桜がなぜかあまり好きじゃなかった。だから咲いたばかりに撮ったものだ。今年は桜の開花も早かった。


新生活の始まる4月。『四月は君の嘘』という作品は大好きだが、あれくらい運命的でかつ計画的な出会いが、私にも欲しいと無いものねだりをする。肩書きは大学生から大学院生へとなったが、研究室は昨年から変わらず、油断していると学年が変わったということにすら気がつかない。

とは言っても生活は大きく変わった。まず、研究室で過ごす時間が圧倒的に増えた。一日平均8時間は大学で過ごし、土日も大学にこもっていた時もあった。年度はじめのガイダンスで先生から「恒常的な寝泊まりはダメですよ」というアナウンスがあって、みんなその部分に食いついていた。だが、まさか2週目から大学で寝泊まりしてしまうとは自分でも思っていなかった。

新年から続いていた日記はいつの間にか全然書かなくなってしまった。書くという習慣がすっぽりと自分の中から抜け落ちてしまった。

ただ、私にとって「書く」という行為は、自分のアタマの中のぐちゃぐちゃしたものを吐き出してすっきりするという役割も持っていた。だから最近ちょいと混乱しがちである。ちゃんと吐き出していかないと、と強く思う。


肝心の研究室での生活は想像以上に楽しめている。小学生の頃から物理やりたいと思っていただけはあり、やはり物理をしている時間は非常に楽しい。人間よりも物理の方が好きとか人前で言ってしまうだけはある。(まあこのセリフは失恋を引き摺っているところが大いにあるけど。)


大学院生活の最初の1ヶ月が終わろうというタイミングで3連休で実家に帰省した。春休みに帰らなかったので、帰ってこいという話になったのだ。

パソコン操作が必要なちょっと複雑なこととかを母親はできないのでそれをやったり、しばらく前から入院している祖母のお見舞いに行ったり、父親の持つはじめてのスマホを買いに行って設定に付き添ったり、という感じである。

地元らしいことといえばさわやかのげんこつハンバーグを食べたことくらいだろうか。もはや写真を撮るのも忘れてしまった。


思った以上に忙しくてなかなか本も読めなかった4月だが、この帰省の間に1冊半くらいは読めたのは大きな収穫だった。それからNetflixで見たい映画を1本見れた。

読み終わった一冊は本屋大賞を取ったりして話題に上がっていた『成瀬は天下を取りにいく』である。主人公の女の子が妹と同い年なのが感慨深かった。最後の話で主人公が親友から始めたことを勝手に途中でやめてしまうところが云々と言われていたところはなんだかとってもいろんな記憶にあることで心当たりが多すぎた。主人公たちの漫才のシーンを読んで、漫才をやってみたいなと思った。

見た映画は『BLUE GIANT』である。これも胸熱な映画でジャズで燃える気持ちはすごくわかるなと思いながら見ていた。主人公が直向きに一緒に演奏する仲間のことを信じられるのは強いなと感じたし、最後のSo Blueでの演奏前の出来事は衝撃的だった。漫画を読んでいたらもっと泣けるんだろうなと思ったし、音はないけど漫画も読んでみたい作品だ。


そんなこんなで4月の終わりにめちゃくちゃ熱を帯させられた。この調子なら5月病にもならずにこの後もやっていけそうである。

5月の目標は、やりたいことを全部やる、にしようと思う。中途半端も嫌だけど、やれることは全部やりたい。それが自分だと思うし、どこまで駆け抜けられるかもう一度試してみたい。なんと言っても私はまだ「1年生」なのである。


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