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読書備忘録#21

どんどん読み進めております、伝説シリーズ。
今回のネタは、

悲録伝 (講談社ノベルス)

伝説シリーズの6巻なので悲"録"伝。
西尾維新クラスタなら初歩のアナロジーですね。
二進法で悲110伝とかになっていない。
化物級の物語シリーズに比べて何巻か分かりやすい親切設計です。

伝説シリーズの文庫化はようやく2巻悲痛伝が販売されるので、6巻である悲録伝が出るのはかなり先の話になります。
もし、前回の備忘録から伝説シリーズに興味を持った方がいれば、ゆっくり読んだり、読み返したり、一旦離脱して、やっぱりリスポーンしてを繰り返してもらって大丈夫です。

また、悲鳴伝の推しポイント、本を支える指と財布へのダメージも変わらない安心設計。

ほら、講談社文庫公式ツイートにある通り、安心して大丈夫です。
今から読むなら文庫版が一番ですが、電子版でもポイント多めになっていたりするので買い方が選べるって素敵ですね。

内容うんぬん

四国編完結巻です。
起承転結、序破急全てがごった煮の四国編の何処を抽出すれば、興味を持っていただけますでしょうか?
我らがヒーロー、空々君の☓☓?
他の四国編のレビューをしていないので何を書いてもネタバレで、何を言っても不全で、何を語っても蛇足になりそうです。
(戯言です)
2〜6巻で出てきた四国の名所を聖地巡礼出来るようにリストアップしても10箇所くらいしかない。
何故、こんな無茶な制限の中、Blogを書いているのか。。。

四国編ですが悲痛伝から悲録伝の計5巻。
2巻からまさかの中編。

よくある文芸の賞レース受賞後に、
一度閉じた物語をもう一度開いていく形とは、全く違うです。

昨今の賞レースでは、既に一定のボリュームをweb上にキープしながらの商業デビューが一定枠いらっしゃいますが、昔はわりときちんと完結している1巻からシリーズを改めて展開するという神技が必要とされていました。
賞レースなので投稿作は、[続く]わけにはいかない。
でも売れている実績は、受賞作しかない。
一度畳んだ物語を、再度広げてまた畳む。
スレイヤーズの1巻なんかが、わかりやすいです。
ミステリーは、トリックの難易度があがります。
全身全霊を傾けた1巻から、2巻を絞り出すイメージがあります。

伝説シリーズは当然、プロとしてのキャリアが断然違う西尾維新先生ですが、どれだけ引き出しがあるのか、という話です。
出てくるキャラクターの深堀りが、心情や状況や神視点の戯言が魅力の今作ですが、発売当時は、
物語シリーズ
伝説シリーズ
かもめボックス
同時並行の嵐!
常人離れしたアウトプット。
実は西尾維新の1日は24時間じゃないのかもしれません。

これを模倣できるようなノウハウではありませんが、人間やればここまで出来るというのは覚えておいて損はないんじゃないでしょうか。

締め

なかなか味わい深いラストシーンの悲録伝。
しっくり終わる様に感じられますが、1巻で示された最大の敵は今回は全くの無傷でした。
つまり7巻も出る。
7巻、悲?伝。
?に入る7のアナロジーもかなり好きなのですが、
未読の方はぜひ予想してみて下さい。

また四国編の文庫版表紙に、345のどれかに空々君の☓☓が載ることを祈ります!




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