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人を預かる立場の者は知っておきたい2つの欲求

前回の記事で触れた、働く意義や目的に関して記述します。
(参照 https://note.com/kid839/n/n2bca20d15dc9

人は何のために働くのか?
働く目的は何か?

これは、多くの就労者が考える自分に対する問で、タイミングとしては、新人の時よりも、中堅及びベテランの域に到達した時に改めて考えるテーマではないでしょうか。

研修などで先述の質問を受講者に尋ねると、断然に多いのが「賃金を得るため」と返って来ます。

他に都合の良い理由が見つからないので、心の底からそう考えているのではないとは思いますが、多くはお金のためと答えます。

どう考えようが本人の自由なので、異論はありませんが、人間には2つの欲求があることを押さえておきましょう。

① 物理的欲求
② 心理的欲求

前出の賃金を得ることは「①物理的欲求」を満足することであり、家や自動車を手に入れたいなども同じです。

もう一つ、人間は誰でも「②心理的欲求」または精神的欲求を満たしたいと考え、働く喜びや達成感、充足感や満足感なども労働意欲の源泉になっていると思います。

ここで再確認しておきたいことは、「①物理的欲求」は「②心理的欲求」に比べて、エスカレートする傾向がある点です。

例えば、父親が子供と「次のテストで100点を取ったらゲームソフトを買ってあげる」と約束したとしましょう。

後日、子供が100点を取ってゲームをゲットし、1ヶ月後のテストでまた100点を取ったとします。

しかし、今度はゲーム機を父親から買ってもらえず、子供は不満を感じるのです。

つまり、「①物理的欲求」は、不満足要因になる可能性があることを知りましょう。

「②心理的欲求」に全くそれは無い訳ではありませんが、「①物理的欲求」は顕著です。

毎年30万円のボーナスを貰っていた社員が、過去最高の50万円を貰い、次年に40万円だと、過去の30万円よりも10万円高いにも関わらず、前回よりも10万円安い印象が強く、不満を持つ可能性が高いのです。

何を言いたいかというと、働く目的が「②心理的欲求」に関するものである方が、労働意欲が低下する可能性は低いと考えます。

例えば、「自分の腕を磨くため」「~を経験したい」「~という人間になるため」「将来こうなりたい」などでしょうか。

この2つの欲求は、特に営業マンには知って欲しいもので、お客様と「①物理的欲求」よりも、「②心理的欲求」で繋がっている方が継続的に良い成績が収められます。

「②心理的欲求」の満足は、「①物理的欲求」を満足させるよりも、お金が掛からないことも営業部門の利点でしょう。

何のために働くか、に話を戻します。
労働者にとって、達成感だけではなく賃金も大事な動機付けです。

プロである以上は正当なお金を得ることは健全であり、そこに着眼して改善活動を活性化しようと、指導先の企業様で私が仕掛けた一手は、以下の記事を参考にしてください。
(参照 https://note.com/kid839/n/n6996660ddc07

この仕掛けで、継続的に目に見える改善効果が表れ、社員の皆様も前向きに改善に取り組んだことで、指導前に比べて飛躍的に年収がアップしています。

これまで述べてきたように、社員に意欲的に働いてもらうためには、会社として物心両面の欲求満足を提供できると良いでしょう。

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