見出し画像

「カードカードってついていけない話し」

村から届いた封書の内容は、「昨今、光熱費が高騰しているので補助しますよ」ということだった。
そういえば、ちょっと前にも同じ書面が送られてきたなぁ。
ざっと目を通すが、補助が現金ではなく各家庭1万円のedyカードの支給だったので、少しばかり迷って、やや迷って、えいやっと捨てた。
背に腹は変えられないではあるが、なぜにedy、すなわち楽天カードなのか?
この際、村の地域通貨(商品券でも)を作ったほうが、カード会社に払う手数料分節約できるであろうし、地域の活性化にも繋がりそう。
株式大手のカードをもらうために、ちいさな役場に出向き手続きの手順を踏み、ようやくカードいちまいがもらえる。それを「請う」ということが当たり前になる心理を考えると、なんだかぜんぜん気が乗らないのだ。
ありがたい政策ではある。がしかし、なぜ光熱費があがっているのか?といえば、他国の戦争による影響というけれど、そもそもライフラインの基軸となるものが、どうしてこれほどまでに脆弱なままなの?って。
そのあたりのしがらみ利権を考え始めると、ディープなため息がダダ漏れる。

だからこそ、捨てた1万円を取り返そうと思う。しっかり働いて、身体を動かす。金銭労働だけじゃなく、芋を植える。人参の種もまいた。ほつれた服を繕って、年期の入ったブランケットに真鍮のパーツを縫い付けてリメイク。拾った石や貝でイヤリングも作った。割れた木の器も直し、すーちゃん(母)から、「あんまり美味しくなかったから」と、たくさん林檎をもらった。(なにそれ!笑)

カードといえば、うちの店はクレジットカードが使えない。ペイペイとか、お財布ケータイとかも使えない。CASH ONLY。
たんにそういうものに疎いのも大いにあるけれど、純粋になぜ数百円の支払いにもカード手数料がかかるの?もちろん手数料は店持ちです。
ちょくちょく、カード導入をセールスする営業電話がかかってくる。「お客さまに不便をかけないように」とか「効率化のために」とか、まぁもっともである。
でも正直、喫茶店に不便もなにもないだろう、って思っている。自宅で飲めばいい珈琲を、わざわざ店で飲むという行為に、効率とか関係ないだろうよ。そこじゃないところで商売しているつもりだし、そうしたい気持ちがある。完全に理想主義かも知れないし、古い考え且つ論外なのかも知れない。まぁようするに、せめて自分の店くらいは好きなようにやりたいのです。

まとめると、500円玉貯金している(わたし)が、1600円の会計に2100円を渡してお釣りで500円玉を貰うことをささやかな喜びにしている、って話し。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?