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短歌集 電子書籍は人に貸せない

透明の  魚が住んだ  水たまり
太陽のぼり  干からびるまで

入浴剤   癒やされるため  入れたのに
香料強い  むせる浴室

面白い  本をせっかく  見つけたが
電子書籍は  人に貸せない

いくらでも  嘘はつけたが  バレるので
本当のこと  言うことにした

ひらひらと  舞う蝶々を  追う子供
あなた自身が  蝶々なのに

春だから  マック新作  食べてみた
ダブルチーズに  やっぱり戻る

私まだ  慣れていないわ  夕刻に
雨が体温   奪っていくこと

隠してた  幼ささえも  差し出して
あらわになって  無防備な朝

片方の  果実をそっと  もぎとって
したたる雫  アリが溺れる





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