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2人の常連さん

僕のソウルメイトといつもの店へ。お給料日後だから、いつもよりお客さんの入りが良かったのかな。結構、賑わっていた。

僕ら2人は、そんなことはお構いなし。ドンドンと選曲して歌いまくる。21時と22時からは、生バンドで歌が歌える。ドラムとギターだけだが、ちょっとしたバンド感覚で歌えるので、それは楽しい。最近は、すっかり顔を覚えてもらえたので、曲のテンポが大分合ってきたのかな。少しだけ歌いやすく感じる。

そこへ、お店の従業員も嫌う常連客が1人入ってきた。かなりの年配者。空気が変わるくらいだ。入店早々、機嫌が悪く、従業員に当たり散らしていた。百戦錬磨のお店の女将も苦笑い。懐柔が得意そうなマネージャーも苦笑い。時折見せる笑みが、ちょっと不気味。お店の子に聞くと、「いつもそうなの。気にしないでね」とはいうものの気になる。周りに座っていた客も帰り始める。いっそのこと出禁にでもすれば、お店にとってもいいのかもしれないのに。

でも、ずっと長いお客さんのようだ。そこには、僕が想像もつかない関係があるのかもしれない。2BOX離れて座っているお婆ちゃんも常連客のようで、僕に若い頃の彼女の写真も見せたがる。家族の写真と一緒に撮ったものまで。お金の使い方は豪快で、見ていてわかるほど。しかもこう言っちゃ失礼だが、歌が上手い。そういうお店で商売をしてきたのだろう。

2人の常連さん。一体、過去にどんなことがあったのだろう。

想像だけど、年配の彼は自分の我を通し続けて、人とぶつかり続け、それでも自分を変えずに生きてきたのではないのかと。お婆ちゃんの方は、家族の写真、特に息子と旦那さんの写真だったので、死別なのかなと。

お二方の共通点は、孤独で家族はいないような感じがする。そして生き方も。

どんな選択をするのかは、自分自身。

都会のお店で考えさせられた。不安をソウルメイトにぶつけてみた。

お前は大丈夫。この言葉に救われた。

🍀I hope you are happier than yesterday.



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