見出し画像

わたしの目にうつる世界 三

青森に来てからのわたしの顔、
不安そうな表情をしている写真。

北海道にいた頃とはまた違う表情だった。

その写真は、お店の開店をお祝いしている日の写真。
新しいお店に、お祝いのお花、
スーツを着た方々もたくさんいて、
親族も集まっていた。

あの頃のわたし。
北海道にいた頃とは違う雰囲気。  

あとからも、わたしは、よく、

どうして、青森へ来てしまったのか・
大好きな祖父もいた北海道へいたかったのに
と思っていた。


母と北海道へ帰省しては、お酒を飲み陽気に酔っ払った祖父は、3歳迄ともに過ごした私との思い出を嬉しそうに話し聞かせてくれて、その時間がとても嬉しかった。

青森へ戻る日、毎回列車のホームまで見送りをしてくれた。楽しかった北海道での時間と、祖父のそばから離れる寂しさと悲しさに、でも、その想いを誰にも知られたくなくて、毎回、こっそりと泣いていた。
(今思うと、泣いていたことはバレていただろうな)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?