見出し画像

菌従属栄養植物の栽培について

msnニュースに中国貴州省でのオニノヤガラ収穫に関する記事が上がっており、室内に根茎が山積みになっている様子の画像がある。
オニノヤガラが収穫期 貴州省黎平県 (msn.com)

新華社通信発の記事はプロパガンダ的なものも目につくので見るのを避けてたけど、中国国内の現地ニュースには驚くべきものがあったりもする。

ここで出てくるオニノヤガラなんて、私はこれまで野山を歩いていて1回しか見たことがないぞ。もともと自生が多い土地なのか、栽培に成功して増殖されているのか、疑問は尽きない。
この記事を見ると、中国国内では既に栽培されていて、種子繁殖と塊茎繁殖の両方が行われていると。発芽直後とその後の生育期とでは内生する菌の種類が違う?へぇー。こういう技術を応用すれば、他の腐生ラン類、たとえばツチアケビ等も増殖できそうだけど、どうなんだろうか。

私が以前Kindleで買った本「菌根の世界」に、菌を食べて生きる植物を保全する際の技術に関する記載があった。
種子繁殖の場合、野外播種試験により土壌中の共生菌の有無を確かめる、両面テープに微細種子を貼り付けて埋設する、等の方法があるらしい。
株分けによる繁殖については触れられていないけれど、新たに導入しようとする土地に必要な菌類があるかどうかは、種子繁殖に使われる方法で確認できそうだ。

そうすると、中国貴州省等で拡がっている(薬種としての)オニノヤガラ栽培でも土壌菌類の研究者による指導を受けて、同様な手順を踏んだのかもしれない。(2022.12.27)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?