第3回機微力のルーツ後編__1_

第3回:誰も知らない”機微力”のルーツ-後編


昔から、見えないものを可視化するのが好きだった山本さん。
そんな中で、自ら女性デザイナーの雇用創出の場を創り出したいという思いが生まれ、デザイン会社「ジャパンスタイルデザイン株式会社(JSD)」を立ち上げたところまでを、前回ご紹介しました。

今回は、”機微力”という言葉がいつどのように誕生したのかご紹介します。

ーーーデザイン会社だけれど、”コミュニケーション力が95%”と教えていました。

女性デザイナーが活躍できるデザイン会社を目指し、2009年に「JSD」を設立した山本さん。当時から、顧客との信頼関係を結ぶことが何より大切だと考えており、各デザイナーが「コミュニケーション能力95%、デザイン力5%」というスタンスでお客様と接していたそうです。そして、この考え方が ”機微力” を生み出す転機を呼び寄せます。

山本さん:当時、JSDではインターンシップで学生を受け入れていたんですよ。コミュニケーション力95%という考え方だったこともあって、学生たちから「具体的にお客様の信頼はどのように獲得するんですか」と質問を受けたんですね。その答えとして、「きめ細やかな気遣いや察する力が大切だよ」と教えていました。女性デザイナーが中心となって活躍していたJSDだからこその考え方ですね。

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ーーーSNSで広まって本を出すことになったんです。

その後も継続してインターンシップで学生を受け入れ続けたJSD。大きな転機は、意外にもその学生たちからの提案でした。

山本さん:2012年に、就活がうまくいっていたインターン生たちから「就活に関するコンテンツを作ってSNSで広めたい」と相談されたんです。その試みは応援したかったので、僕もアドバイスしながら一緒に進めました。そして出来上がったのが、無料ダウンロードできる『タブー社員卒業宣言』という漫画です。その頃はまだSNSが出てきたばかりでしたが、思いがけず拡散されて、約5万人もの人が読んでくれたんです!それを見た出版社から声がかかって、本を出すことになりました。



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ーーー”察する力”や”汲み取る力”が周りから注目されていることに気づきました。

こうして出版されたのが、4コマ漫画と文章で構成された『常識として知っておきたい社会人のルール』という本でした。

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山本さん:この本を作っていく中で、コミュニケーションにおける人の気持ちを察する力や汲み取る力が僕たちの強みや特徴であり、周りから注目してもらえるポイントでもあるんだと気づきました。そして、この本の中で初めて、”機微”という言葉が登場したんです。自分で思いついたというより、編集者の方との対話で気づかされたと言ったほうが正しいですね。そこから、”機微力”という言葉が私たちのキーワードになりました。

ーーー”機微力”が事業になったのはこの時ですね。

現在、グローバル社会に役立てるための力として外国人留学生や外国人社員に向けて広がっている”機微力”。しかしルーツを辿ると、元々は日本人向けに作られた書籍がはじまりだったのです。

山本さん:最初はもちろん日本人向けに出版したんですけれど、本を読んだ方が「このノウハウは留学生に向けても使えないだろうか」と聞いてくれたことから着想を得たんです。そしてここから、飯島さんが中心となって、機微力をベースにした外国人留学生に役立つ事業=KIBI事業がスタートしました。

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筆者がここまでインタビューして印象的だったのは、

起業の背中を押してくれたMBAコースで知り合った方
転機をくれたインターンシップの学生たち
機微という言葉に気づかせてくれた編集者の方
留学生に向けて使えないかと聞いてくれた読者の方

など、関わった人へ感謝の気持ちを忘れない山本さんの姿勢です。そして、ひとつひとつの縁によって、”機微力”は生み出されたのだと感じました。

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ここから先は、もう一人の立役者である飯島さんが、「この”機微力”で、留学生の皆さんが少しでもイキイキと日本で働けるようにサポートする」という強い信念を持って動き出します。

次回以降、飯島さんが中心となり、さまざまな会社や教育機関とのやり取りを繰り返すことによって形作られていった「機微力検定」について詳しく紹介していきます。

つづく。

取材・ライター/野沢都子

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KIBIは外国籍の皆さんのサポートをしています。 日本で外国籍人材が隣にいる生活は、ある人にとってはもう日常ですが、ある人にとってはそうじゃない。知らないからこそ怖くて拒絶したくなったりする。でもそれ…もったいない!発信していくことが未来を照らす第一歩かなと思ってます。

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