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【とよおかこども音楽クラブ】日本相撲聞芸術作曲家協議会・鶴見幸代による2023年5月の滞在日記(前編)

KIACコミュニティプログラム2023:日本相撲聞芸術作曲家協議会 鶴見幸代さんによる2023年5月3日〜6日の滞在制作日記です。スタッフ橋本も同行しました。

(前編)竹野浜の北前まつり〜わかなさんと再会〜但馬民俗芸能応援隊 資料整理


<5月3日(水)>
◉北前まつり
9:30〜竹野町小唄総踊りパレード、
9:45~竹野中学校吹奏楽パレード、北前船パレード
10:10〜ステージ演奏

パレード中の竹野中学校吹奏楽部のみなさん(撮影:鶴見幸代)
特設ステージで演奏する竹野中学校吹奏楽部のみなさん(撮影:鶴見幸代)


今日は、2、3年生で17名。「ファンファーレ」「海兵隊」「負けないで」
編成: Picc1 Fl1 Cl4 A.Sax2 T.Sax1 Trp3 Trb2 Tuba1 Perc2 (e.bass1)
ステージトークで部長が部員は24名と言っていた。新入生は4名。
(コロナ禍で数年見られず、)待ちにまった北前まつりのパレード。
先生と生徒たちが信頼し合って楽しそうにやっている風景が見られてよかった。今日の曲でのまつりもいいけれど、「このパレードやステージが、竹野相撲甚句であったら、どんなに素敵だろうなぁ」と思う(地域の方の)気持ちがよくわかった。
(3年前コンサートに出演してくれた)Yさんが同級生と飲んでいたので、声かけてみる。同級生に私のことをたくさん説明してくれる。今は規制が厳しくなって、海岸線の一本道であるが、かつては、竹野小学校からパレードをしていた。初めての北前まつりで結婚式をしていた。

<5月4日(木)>
◉ 12:30「酒楽処みつば」で、二度うま丼を食べ、(3年前に小学生の頃のこいのぼり相撲大会の思い出をインタビューさせてもらった竹野在住で舞踊家の)わかなさんとたっぷり交流。

食べたもの:
橋本さん「鯖のへしこひつまぶし二度うま丼」
鶴見「赤イカの昆布づけ丼」。

赤イカの昆布づけ丼(撮影:鶴見幸代)


漁港のセリでみた、あの豪快な赤イカが繊細な上品な美味しいお食事に!
お料理を作ってくださった舞踊家わかなさんとも、久々にゆっくりお話できて感無量。2018年に初めてお店に来たときに、わかなさんが小学校の時に体験された、こいのぼり相撲大会のエピソードをうかがって感激し、その後の「オペラ双葉山〜竹野の段」に発展しました。今回も、北前まつりや盆踊り、小唄踊りのお話をうかがえて、またも新しいシーンができそうな予感。

久しぶりにお会いしたわかなさんとパチリ!(撮影:スタッフ橋本)


外のお店で出しているソフトクリームや揚げたこ焼きもオススメ。(トンビに狙われないように注意)
民宿みつばさん:
https://www.facebook.com/profile.php?id=100054529957112

わかなさんのおはなしメモ:
北前まつりのパレードのかつてのルートは、竹野小学校からみつばの前の道路を通っていく時と、鷹野神社から出発して竹野子ども体験村のカーブから、みつば前ルートもあったらしい。
(今はさまざまな理由で、)海岸一本道のルートになった。またかつては、海岸に舗装された歩道がなかったので、道路でやったという理由もある。
わかなさんは金管バトンクラブのバトンでパレードに参加したことがある。北前まつりはかつてはもっと賑やかで、パレードも他のものもあった。
第1回目北前まつりの時に、ご親戚の結婚式と同じ日になった(かつては5月3日ではなかった)。おかしまきのお菓子の数が足りないのは恥ずかしいことなので、何百と用意するのだが、北前まつりの日と被ったため、家の前にたくさんの人々が押し寄せてしまい、玄関を開けると恐怖で外に出られず、屋根の上からおかし撒きをした。
パレードの小唄総踊りは、婦人部の踊り。北前まつりと秋祭りで踊る。昨日は、パレードの並ぶ順番が知らされていなかったので、並ぶのが難儀であった。事前の練習なくいきなりぶっつけ本番だった。
竹野浜の盆踊りは8月14日に開催。わかなさんは踊りでなく、三味線で参加している。盆踊りの三味線を演奏する人は、三味線ではそれしか演奏できない人が多い。事前の練習はあまりなく、ぶっつけで櫓に上がってみようみまねで、だんだんできるようになっていく。踊りは結構難しいもので、そもそもの振付をきちんと踊れる人は今は少なく、だいぶ簡略化されてきている。92歳のおばあちゃんの代が知っている最後の代なので、しっかり教わって継承していきたい、とのこと。
かつての北前まつりでは小唄踊りが浴衣だった。浜でサンド(砂)アートのコンテストがあった。オリジナルいかだを作ってボート漕ぎ競争をした。


様々な北前まつりについてのエピソードをわかなさんからお聞きして、おなかも満腹になり、城崎へ戻りました。

◉14:30 松井さん、れんさんと、但馬民俗芸能の資料整理
2022年、惜しまれつつ解散した「但馬民俗芸能応援隊」の事務局長をされていた松井さんと、資料整理作業を実施。
まずは分別。分別しながら、気になる行事について、松井さんに質問して、いろいろ知る。
行ってみたい行事が増えて、お盆の頃、10月は、いきたいものが被りすぎているので、選定しなければならない。

豊岡市内の夏・秋の行ってみたい行事
・竹野盆踊り8/14
・気比(けい)の祭文踊り(しっとりした盆踊り)8/14,15(15だけ記載の資料も)
・そうだろ節とヤチャ踊(西気地区)8/14,15
・轟の太鼓踊り(中竹野)8/14昼
・斎神社の相撲甚句(養父。10月体育の日。ネッテイ相撲と同じ)
その他、麒麟獅子舞、菖蒲つな引き、縄打ちなど、興味のある行事多数


文:日本相撲聞芸術作曲家協議会 鶴見幸代
編集:城崎国際アートセンター 橋本

後編へつづく


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