世界が私に恋をしたら
私は幼い頃にブスだと言われていた。
みんなからブスだと言われた訳ではない。
笑顔がブスだから笑うなと言われた事があって歯を出して笑った写真が無い時期がある。
みんなに言われた訳じゃない。
だけど、私はブス。
私は美しくない。
私は思いっきり笑ったらブス。
ブスだって言われたら「やっぱりね」と思い、ブスじゃないって言われたら、惨めな気持ちになった。
ブスもブスじゃないもどっちも
『美しくない』って決めつけられたような気がした。
だから私はキレイって人に言われると
自動的に『嘘だ』と思ってしまう。
もしくは条件をつけてしまう。
私が〇〇だからキレイと思った(言った)だけ。
という、どうでもいい事を感じてしまう。
信じる事ができないのだ。
だけど、私に恋をしている人が私をキレイだと可愛いと言ってくれる言葉だったら信じる事ができる。
それは目を見たらそれが真実だとわかるから。
恋をしたら誰だって相手を美しいとか可愛いとかカッコイイ、素敵と思える不思議な力がある。
それは一種のまやかしみたいなものだったとしても、その瞬間、それは真実なのだ。
だから、世界中が、
世界が私に恋をしたとしたら
私に向けられた美しいと言う言葉を私は心から信じられるのかもしれない。
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