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舞台「文豪とアルケミスト 異端者ノ円舞(ワルツ)」感想その2&覚書

2020年1月に書いていた文章です。



文劇第2弾が発表されてからずっとそわそわ待っていて、始まってからは始まったからには終わってしまうんだよなあと思って早々と寂しい気持ちもわいてきていたのですが、、第3弾の上演予定が発表されてまたちょっとそわそわし始めました。
第3弾も非常に楽しみではありますが、今日で文劇2はおしまいということでやっぱり寂しいことには変わりなく、5日間品川にこつこつ通い、13日は昼から画面に張り付いておりましたので、これにて終了ということでちょっと気が抜けてしまった感じもあります。
配信は改めて観る予定ですが、連休も終わり、普通の日常に戻っていく中でいろいろ忘れてしまいそうだなと思ったので、昨日書きかけていた簡単なキャラクターごとの感想と覚書を残しておくことにしました。


記憶と独断によるところが大きい感想&覚書ですが、よろしければお付き合いください。




●回毎の簡単な覚書&感想
毎日簡単なメモをつけていたので、そのメモとそれをもとにした感想です。


①1/8夜
・安定感とアプデ感あり
・前作より演出は比較的こざっぱり
・アクション多め、弓は鈍器
・セリフが効いている
・有島先生が150%有島先生
・(装置を観て)パリが脳裏に過る
単なる印象によるような気がするのですが、前作の方がもっとアンサンブルの動きで過去の出来事や登場人物の心情を表現する場面があったかなと思っていたみたいです。
何回も観るとそんなに違いがあるわけではなく、有島先生や島崎先生が自分の創作活動について語る場面を始めとして印象的な場面があるにはあるのですが、今回は①心情表現とアクションがセットになっている場面が多い(ので心情表現というか敵役としての動きとして注目する場面がたくさんありました)②本作の要(のひとつ)となる書簡の読み上げを他の文豪が次々に読み上げるという場面が個人的にとっても印象的だったので、こんな風に思ったのかなと思います。
弓は鈍器な気がしなくもないのですが、きちんと観ている(見えている)方の評を読んだところ、弓組は弓で敵を抑えつけつつ、双方が抑えつけている敵を射ているそうなので鈍器というのはちょっと違うでしょう(いなす場面はあったような気もしますが...)。
セリフが効いているという点については昨日延々と書いたことなので割愛します。
パリのことは3回目くらいで忘れましたが、今度は武者先生が櫓の上で志賀先生と向かい合う場面で違う場面が過り始めました。が、あんまり長々と書く部分ではないですね。
有島先生については別途書きます。


②1/9昼
・そういえば新?BGM追加されてた
・芥川先生昨日セリフひとつ飛ばしてた?
・観れば観るほど体力勝負な動き多数
・浄化完了の演出良い
・主題歌は前作の方がいいかな?と思ってたけど味わいがあるかも。会場でBlu-ray買おうかな
新BGMというのは志賀先生が『友情』に最初に潜書するときに使われている封蔵書の戦闘BGMですね。
今回劇場で劇伴を何回も聞いている内にまたオーケストラコンサートやってくれないかなあと思うようになっておりました。
BGMについては前作に引き続き、欲しいところに欲しい曲が当てられているのが最高に良かったですね。
今となっては芥川先生のセリフが飛んでたのかどうかは定かではないのですが、芥川先生が太宰についてちょっと語る部分でエゴイズムのくだりを初日に聞いた覚えがなかったのでこんなメモになりました。
傷を負いながら戦い続けるという都合で余計に苦しそうというのはあるのですが、殺陣といっても単に剣/刀を振り回すだけではなくて蹴り飛ばしたり、逆にやられて床に転がったり、というのが目まぐるしく行われているし、普通に話している場面でも櫓の上に登ったりまた降りてきたりと移動があるし、まああとは自転車に乗ったり、と動きが多いので体力すごい使うんだろうなあ............と圧倒されました。
浄化の演出というのは浄化が完了して文字が戻ってくる場面ですね。
そういえばこの場面もアンサンブルの動きが秀逸な場面のひとつです。
主題歌を何度も聞くうちにやはり気に入ってしまったので、結局CD付きのBlu-rayをお買い上げしました。
6月10日っていつ来るんだろう?
待ち遠しいです。



③1/9夜
・回替わりパート最終日までもつかなあ...
・改めて、みなさん声が良い
・何回めかの観劇と思しき観客のフライングすすり泣き(気持ちはわかる)
・連日完売のヘアゴムのデザインがカリグルへアゴムと酷似しているのでパッと見バレないかもしれない(たぶんわかる)
中々回替わりも大変そうだなあと思って観ていたみたいですね。
3回目となると少し落ち着いてみることができていて、ビジュアルだけではなく、声も喋り方も解釈違いがないのってファンとしてはやっぱり嬉しいなという感想も出てきました。
この日は時間があったのでグッズを並んで買うことにしたのですが、駅の方から一緒に歩いてきたカップルが水族館のチケット購入列と間違えて後ろに並んでしまったのがちょっと面白かったです。


④1/10夜
・最初に登場したときは何気ない場面が後からわかる事情で見え方が変わるというのが好きなので本作の手紙の使われ方がほんとに好き
・そういえば今回解釈違いないな
・無駄のないつくりの中のアドリブのもたつきが一周回って楽しい...?
・動きすごいな(しかし文豪)
・アクション見映えするな(文豪なんだけど)
この日が舞台に一番近い席で、動きに注目してじーっと観ていました。
魅せる戦闘を考案するのもすごいけどそれを覚えて演じるのってすごいよなあ...というすごい当たり前のことを改めて思ったのですが、ほんとに見映えするんですよねえ。
双筆の演出っぽい動きがぴったり決まるとそれだけで心の中で拍手したくなりました。


⑤1/11昼
・冒頭からに箇所ほど気がかりなところあり
・回替わりようやく馴染んできた
・志賀先生の満身創痍演技昨日までの2割増し
・有島にはまだ早い
・カーテンコール1回目独歩さんライトのみ登場(何があったんだ)
冒頭の書簡の読み上げの部分でセリフがかぶりかけたように聞こえたのと、『カインの末裔』の戦闘部分で有島先生がひとつセリフ飛ばして朔先生とのやり取りがちょっと変になってしまったことが気にかかったことではないかと思います。
回替わり、鍋のところはチョコレート・安吾♪の回だったのかな?
終わりの場面で志賀先生が照れてしまう部分で有島先生に「こっち見るな」「有島にはまだ早い」というようなセリフが出てきて個人的に大ヒットだった模様です。
弓組は連日落ち着いていたのですが、独歩先生が出てこなかったことだけがちょっと謎でした。


⑥1/11夜
・バシッと決まった気がする
・主題歌CD欲しいから劇場か通販で買おう
・志賀先生と武者先生とっても仲が良さげ
・有島にはまだ早い(2回め)
・観るたびに胸がいっぱいになる
千秋楽も良かったですが、自分が劇場で観た中ではこの回がなんかこう最初から最後までぴったりはまったな! という印象を持ちました。
回毎に割と自由に動くところで志賀先生と武者先生のちょっとした遣り取りが2人の親しさを表しているみたいでいいな~と思って観ておりました。
この日も時間があったのでコンプできなかったお手紙を買ったのですが、結局安吾だけゲットできずに終わりました。
安吾のお手紙に休暇中という触れ込みの太宰とオダサクのことが書いてあるというのは本当なのかな...気になります。
朔先生のお手紙に白先生、犀先生のことが書いてあったので、次回作あったら朔先生のためにもお二人を呼んでくれたら......と思っておりました。
第3弾は銃っぽいので少し期待していてもいいのかな?
ただ、パンフを読むと役者さんさえ見つかれば登場させたいのかな~と思われる名前も挙がっていたのでどうなるか予想があんまりできません。
個人的には推しの石川先生をどうにかこう...出してもらえないかと思っているのですけれども.....。


⑦1/12昼
・回替わり結構変えてきた
・昨日ピークを迎えた気がしないでもないけど席のせいもあるかな?
・後方で観てても全力感がすごい
・双筆演出?の剣/刀クルクルする回数決まっていない??
・照れた方が敗け、本日武者先生
・志賀先生とってもヒーロー
・久保田さんお誕生日
朔先生が狙われて「これが有名な卓球の場面ですか~」というようにとぼけて見せる場面が海水浴になったり、有島先生に詰め寄る島崎先生に嫌悪感を露わにして去っていく芥川先生と呼び止めようとする武者先生が上る梯子がなぜか遠い方の梯子だったり、とそのほかにもいろいろ変わっていました。
大阪では既出だった安吾のブロマイドも東京で初めて出てきた回でした。
あとは東京では?唯一この回だけ最後の場面で武者先生が自転車の乗りながら理想郷の話をして、自分で照れて自転車のベルをちりんちりん鳴らして志賀先生に照れ隠しに突っ込まれるという場面になっていましたね。
お誕生日のケーキを劇場で初めて見ました。おめでたい席にいられるのっていいですね!



長くなってきたのでキャラクターごとの感想はもう少し簡単にいきましょう。



・志賀先生

谷さんの志賀先生はヒーローみたいでむちゃくちゃ恰好良いですが、おちゃめなところはほんとにかわいらしく見えるのでにっこりしながら観ている気がします。
シャドーボクシングの場面はだんだん混沌としてきましたが武者先生とのやり取りは安心して観ていられました。

いろいろ見どころはあるのですが、1回目に『友情』に潜書するとき、霧を抜けたところで飛び掛かるようにして登場するところは毎回カッコいい~と心躍ります。

志賀先生は黙って立っていても恰好良いですが、生き方がほんとぶれないところもやっぱり恰好良いので、こういうキャラクターを主役にするのって反則じゃなかろうかとちょっと思っていたものの、バッチリ決まったものをドーンと出してくるのが文劇らしいといえばらしいのかもしれませんね。
文句は全くありません。


・武者先生
自由に楽しそうに動き回っているのをニコニコ観ている感じの場面あり、心にゆさぶりをかけられる場面あり、という感じでしたので、今回志賀先生とダブル主演で良かったな~~~としみじみ思っておりました。
8日に初めて見たときは、割と推しているキャラクターが記憶がどうこうという呪いにやっぱりかかっているんじゃないかと心の底がちょっと冷えたのですが、自分が苦手な展開でもなかったし、むしろ好きな展開に落とし込んであって、演技も演出も個人的にパーフェクトだったので問題なしでした。
だんだん志賀いじりが加速してきて尚更仲睦まじく見えてきてしまい、こういうのが劇場に来る楽しみで、通えるだけ通って正解だったなと思えました。



・有島先生

10代っぽく見えるキャラクターという印象なのですが、それを体現されている感じがします。

写真で見ていた時からしっくり来ていましたが動いてしゃべっているのを観た初日の感想に「150%有島先生」ということを書いていた通り、とってもインパクトがありました。

2.5とはそういうものというのを超えて、ゲームの中の有島先生が舞台に立って動いたらこんな感じという説得力があるんですよね。

鍋の場面は大変そうだな~...と思っていつも見守っていましたが、千秋楽は(武者先生に2か所突っ込まれていましたが)きれいにおさまりましたね。
刀を逆手に持って戦うのって独特で大変そうだなと思っていたのですが、『カインの末裔』の戦闘シーンはボスと対になる動きが毎回ばっちり決まっていて、見ごたえがありました。



・坂口先生

既に何回言われているかわからないくらい言われていると思いますが、役者さんの中に立っていてもひとり縮尺というか遠近法が違って見えるビジュアルにまず目が行ってしまいます。

堕落したいといいつつ(何度かは芥川に役目を振られて)まじめにフォローする役まわりで、個別のエピソードはそこまでないのですが、失意の志賀に独り言のように語る太宰と織田作の話が正直ずっしりきましたね。

朔先生を励ます場面は何パターンか回している感じはありましたが、鍋の場面は自転車と衝突することもあるし何が飛んでくるかわからないし大変そうだなあ…と毎回見つめていました。



・独歩先生
観終わった後に観客の方が「独歩先生に解釈が違いがなくて良かった!」とコメントされている場面に何度か遭遇したのですが、本当にその通りでした。
何がどうという説明をするのも野暮なくらい、文アルの独歩先生はその通り、それ以上でもそれ以下でもなく、過不足ない独歩先生が舞台の上にいらっしゃいましたね。
一度自転車と安吾のワゴンが衝突?してお椀が割れるということがありましたが、あれはアクシデントだったんでしょうか。
安定感が半端ない独歩先生でしたが、カーテンコールのことだけが謎です。


・島崎先生
有島先生のインパクトも相当でしたが、2回目くらいから島崎先生が登場されるとじーっと短い衣装から出ているすらっとした脚(タイツ?的なものに包まれてはいましたが)を見詰めておりました。
なんというかこう...たいへん個人的な趣味なのであまり詳細を語るのはよしておきますが、ああいう衣装を着こなしている方がとっても好きなので、見詰めてしまいました。
終始くらーい感じなのですが感情がきちんと見える細やかさがとっても良かったので、今度はぜひ花袋先生も転生させてもらって絡みを観てみたいです。


・朔先生
キャラクターとしてはちょっと頼りないというかドジっ子的なところがフィーチャーされるところが多かったですが、最初から最後までほんとに安定していましたよね。
弓組もそうですがほんとにぶれなくて、ほんとこういうところが文劇の好きなところだなと思って観ておりました。
朔先生のためにもどうにか北原・室生両先生を転生させてもらって、また違う物語で朔先生を観たいです。



・芥川先生

今回は取り仕切り役的な立ち回りでしたが、島崎先生に対する態度が露骨で、こういうちょっとなんとも言い難く鬱陶しいところほんと文劇の芥川先生...と思いながら観ておりました。

最後の場面で安吾と並んで櫓で座っているシーンはレアな気がします。だいたい立っている気がするので...。

前作を経ての今のポジションというのがわかるのはファンとしてはやっぱり嬉しかったですね。
13日昼公演の鍋のシーンで安吾に「ちょうだい」というところがとってもかわいらしくてはまったのでまた配信で観直したいと思います。



またゆっくり配信を観直したり、いろいろ思い出したりしたら訂正することもあるかもしれませんが、とりあえず東京公演を劇場+配信で観ての全体的な感想は以上です。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。


2020.01.14

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