51歳から始めるサップ釣り・プロローグ

その2
首都圏在住は釣りを趣味にしてる者にとって行動がかなり制限される。

海沿いは物流倉庫や工場、コンビナートで占められ、田舎では当たり前な堤防でのオカッパリの釣りがほぼ不可能。できても数か所の釣り公園などに限られ、シーズンともなると駐車場への渋滞ができる。

ちょっと遠出して房総半島などの各漁港へ行ってみるも、あちこち「釣り禁止!」「漁業関係者以外立ち入り禁止!」。
そりゃそうだ、漁船に勝手に乗るわ、ロープに仕掛け引っ掛けるわ、ゴミ放置だわ…、マナー最悪の一部のならず者のせいで地元民は大迷惑。結果、どこも釣りができなくなってしまった。

そこで行き着く先が遊漁船なのだが、毎回少なくとも一万円以上のお金がかかる。
それに、人気の釣り物や船宿だと何ヶ月先も土日は予約が取れない、なんてことも。

2019年の台風で屋根が吹っ飛んだ五郎吉丸


自由を求めて船舶免許を取りレンタルボートにも乗ったが、行ける範囲がとても狭くいくつかポイントを回ると攻める場所がなくなってしまう。
ドタキャンがダメなので、風の様子によっては現地に実際行ってみて風が収まるのを待つ、ということも必要だった。今まで何度予報と反するシケに泣かされたか。

そのうち、こういった状況に見切りをつけた釣り仲間は、マイボート🛥を買って一人で釣りをするようになってしまった。
何度か乗せてもらったが、海の上ではパーフェクトだった。
完全自由最高!

しかし陸に上がるとあれほどの無用の長物は他にない。
FRPの船と船外機合わせて100kg以上もある。50kgもある船は車の上に、船外機とガソリンタンクは車内に。他、法定装備品にタックル、クーラー……。
定期的に登録やら船体の点検も必要なの!?めんどくせー💦💦💦
まず、戸建てじゃないと保管は無理だし、あの重さにノーサンキュー。

ただ数時間魚釣りするだけのために、あの労力は見合わない。しんどすぎる。
船外機や法定登録などの面倒が嫌ならカヤックという手もあるが、あれも戸建ての人に限られる。
海水で塩々になった船体のメンテどうすんの🥲保管は?艤装は?
集合住宅暮らしの釣り人にとってマイボートの所有は夢のまた夢だった。

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