引退

2019年9月22日 VS FC伊勢志摩 0–2

これをもって16年間、必死にもがき続けたサッカー人生が終わりました。「引退なんてどうってことない」、そう思っていたけど、試合終了のホイッスルと同時に僕の目には涙が溢れました。これまで何千回と聞いてきた、試合終了のホイッスルがいつもとは全く違ったように聞こえました。この試合の終わりは、僕のサッカー人生の終わり。そんなことぐらいはバカな僕でも容易に理解できました。そして、応援席のチームメイトからのお疲れ様の声。「終わったんだ」、みんなへの感謝の気持ちとともに、これまでの記憶が蘇りました。プロサッカー選手になることを信じて疑わなかった小学生時代。初めて、仲間と1つのことを目指すことの素晴らしさ、その先にある喜びや悲しみを知りました。
サッカーの難しさ、人間としてのレベルの低さを痛感した中学生時代。井の中の蛙だった僕に、外の世界は広いことを教えてくれました。そして、サッカーだけではいけない。もっと大切なことがあるということを学びました。
一生物の仲間がたくさんできた高校時代。苦楽を共にしたからこそ、一生を応援したくなるような仲間ができました。さらに、勝つことの難しさ、チームの奥深さを知りました。
大学。満足に試合に出れないという初めての経験。サッカー選手である以上、プレーでチームに貢献したい。それでも試合に出れないもどかしさ。日々感じる無力感。選手ではなく1人の人間としてチームに対して何ができるのか、すごく考えさせられました。
そして迎えた最終戦。相手はFC伊勢志摩。サッカー人生最後の相手が中学でお世話になったクラブ関係。僕に与えられた時間は、ロスタイムを含めわずか7分。いろんな想いを背負い、ピッチを駆け回りました。一瞬で過ぎさった7分間。結果は0–2で完敗。お前なんてまだまだだよ。もっと強くなれよ。そんなメッセージとともに、次のステージへ送り出された気がしました。

そんなこんなで、僕のサッカー人生は終わりを迎えます。振り返ると、全てのステージで人に恵まれたサッカー人生でした。

まずは家族。
いつも僕の1番の味方であり、1番の憧れ。この家族に生まれて良かった。心の底からそう思います。ありがとう。

共に戦った仲間。
どんな時も僕のことを快く受け入れてくれました。みんながいたから、挫けず努力できたし、みんながいたから、今の自分がいます。一緒に笑ったことも、一緒に涙したことも全てが宝物です。ありがとう。

監督、コーチ。
サッカーだけではなく、僕の歩むべき道を示してくれました。今でも連絡をくれたり、気にかけてくれていることがすごく嬉しいです。プロサッカー選手にはなれませんでしたが、あいつを指導して良かったと思ってもらえるような人間になります。ありがとうございました。

そして、関本さん。
熱く、本気で指導してくれました。どれだけ厳しくゆわれようとも、関本さんの相手を思う気持ちが伝わってきて、一生ついて行きたくなる背中でした。僕の中では本当に大きな存在で、関本さんが見ていても恥ずかしくない行動をとるように心がけています。未来は明るい。これは関本さんが最後に残した言葉です。最後にこの言葉を言える関本さんは、本当に強い男です。僕もそんな男になれるように頑張ります。

こんなサッカーは僕の全てでした。酸いも甘いも、全てサッカーが教えてくれました。そんなサッカーを引退することはすごく寂しいですが、僕のサッカー人生をより輝いた過去にするため、本気でこれからを歩みます💪

ありがとうサッカー⚽️

ありの一歩でもいい。今日より成長した自分になるために。

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