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読んだ本と、読みたい本のこと
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#エッセイ

食べものは消えてしまうから|『生まれたときからアルデンテ』読書感想文

著者、平野紗季子さん。 わたしはもうすっかり彼女のファンになった。 ひとつひとつの食べものに対して、こんなにも真っ直ぐに、一対一で向き合っている人に、これまで出会ったことがない。 それは、人と食事をすることで、食べものの味に向き合えないことに心苦しさを感じるほどの真剣さ。 『共食は時々食べものを殺す。』の一文に、わたしはドキッとした。 平野さんの文章は、表現が豊かで面白い。 思わず頷いてしまう例え、言葉選びの大胆さ。 そして時折、核心をつくような一節に、背筋をひゅっと伸ば

「楽しい孤独」に感謝する|『あたしたちよくやってる』読書感想文

読み終えた時、思わずそのページに栞を挟み込んでいた。 この文章に出会えたことが心から嬉しくて、なんだかほっとしたから。 「楽しい孤独」。 山内マリコさん『あたしたちよくやってる』という本の中で書かれている、3ページのエッセイ。 すべてに激しく共感し、まるごと引用して紹介したいくらいの気持ちになった。 わたしは昔から、話を聞いてもらえる人が1人いれば落ち着く、というタイプだった。 広く仲良く付き合うのは苦手。 もちろんクラスとか部活とか、何かしらのグループに所属してはいたけ