見出し画像

俺の本棚のいろいろなことをさらす #本棚をさらし合おう

おそらく本人は知らないと思うけど、実はnote同期であるあきらとさんがこんな企画をやっていたので乗っかってみる。

汚い本棚をなんとかする

これはおもしろそうだから乗っかってみようと思ったはいいものの、ふと振り向いて目の当たりにしたのは、書斎兼寝室兼トレーニングルーム(つまりは自室)の本棚として使っている無印のスタッキングシェルフ3x3の惨状。惨状ってほどではないんだけど、なんていうかすごいやだ。特に右列中段(Bゾーン)と中列下段(Fゾーン)がやだ。

画像1

いい機会なので前々からやりたかった本棚のカイゼンをすることにした。まず、アマゾンでスタッキングシェルフに入れる抽斗をポチポチッと。無印はアマゾンで買えるし、アマゾンで買わないとこの祭りに間に合わない。次の祭り 呑み書きも迫っているのでもたもたしていられない。

家具を無印良品に託す是非があるのは知っている。しかし僕は自身のインテリアセンスをあまり信用していないので、定評のあるもので固めることにより、90%のフィット感を堅実に取りに行き、あれこれ思い悩む脳のリソースを節約することにしている。机だってGo Andoさんの「デスクをすっきりさせるマガジン」を舐めるように読んだ末にKanademonoにした。家具のキーワードは「定番」「ナチュラル」「末永く」だ。

水曜日に注文し、木曜日の夜に抽斗がやってきた。組み立て済みなのでがぽっと嵌めるだけなのだが、どこに嵌めようかをしばし悩む。セオリー(?)に則れば、たぶんAゾーンが正解だろう。

画像2

しかし、Aゾーンは1軍の本(後述する)を置く場所としたいので、ここに物を置くのはあり得ない。さんざ迷った結果、ど真ん中のEゾーンに抽斗を嵌め込むことにした。Bゾーンのカオスが解消され、小さめの抽斗が設置されたことにより部屋中のこまごまとした電池や文房具が一掃された。

空いたBゾーンにリビングの本棚にとりあえず置いていた本達を回収し、役目を終えたにもかかわらずなぜか長らく放置されていた者たち(何故かその号だけ買っていたTarzanとか、もう終わった資格試験の参考書とか)を追い出して、とりあえず終わりにする。整理は無限にできるので、祭りに間に合わなくなってしまう。

本棚のゾーン分け

画像3

具体的に本棚の各ゾーンをどんな風に運用(!)していくかを説明する。なお趣味と仕事の本がほとんどで、紙で持つ小説とか漫画(のほとんど)は他の部屋の本棚に置いてある。

Aゾーン:1軍、B・Dゾーン:手元に置く価値のある本

画像4

Aゾーンに置くのはいわゆる積ん読であったりとか、折に触れて何度も振り返るタイプの本としている。いまのラインナップはこんな感じ。山中俊治教授の名著のほかは、現在進行系の仕事で使う本がほとんどだ。(「取材・執筆・推敲」は職業物書きでない人にも超おすすめ!)

ちなみに右端のビックカメラのビニール袋にクシャッと包まれているのは、義妹から借りている「ジョジョリオン」だ。早く読まねばと思ってここに置いている。

Aゾーンを経てその後も手元に置く価値があると判断された本は、技術系はDゾーン、その他はBゾーン(もしくはGゾーン・Hゾーン)へ遷移する。無論、遷移できなかった者達は容赦無くドナドナされていく。(これまでもそうしてきた)

画像5

Bゾーンにながしまひろみさんの「鬼の子」がいるが、これはAゾーンにジョジョリオンがいるため仕方なくここに置いている。天才的な編集者(結構長い間、隣の席で働いていた)が作者の魅力を極限まで引き出した傑作だ。作品の格に見合うよう、紙自体も相当こだわったと聞いた。

画像1

Dゾーンにある「フラットデザインの基本ルール」は内容が古いので今回の整理で捨てようと思ったのだけど、念のためパラパラ読み返したら若き深津貴之(敬称略)のインタビューが載っていたので取っておく。立ち戻るための棚なので、どうしても入門の教科書っぽいものが多くなる。

画像2


C・Fゾーン:自転車関連(本じゃない)

工具や、自転車関連の服・バッグ・その他小物(グローブとかキャップとか)はこのゾーンに置いている。Cゾーンはいかにも魔境で、奥には自転車のサドルが3つ詰め込まれていたりする。抽斗が導入されてなおここは依然乱雑ではあるものの、この部屋のアジールであると都合よく解釈してこのままにしておく。

Gゾーン:各種トレーニング関連

自転車だったり、英語だったり。「POST CARD FOLDER」と書かれた黄緑のファイルには、これまで走ったブルベ(自転車の超長距離イベント)の戦績を収納している。この本棚一番の宝物といえるかもしれない。

画像3

Hゾーン:雲行きが怪しい棚

どうしたいのか決まっていない棚。正直言ってこの棚の本のうち、一年以内に読んだのは村上春樹の「意味がなければスイングはない」だけだ。それにしても、スタッキングシェルフと文庫・新書の相性が悪い。(一応コの字の棚もオプションにラインナップされているが、コのくせに信じられないほど値段が高い)

スタンダード・ジャズ・ハンドブック(通称:青本)に挟んだ付箋の数に、昔とった杵柄をうっすら感じる。

画像11

画像4

Hゾーン:青春の死蔵

ギターを弾かなくなってもう5年が経つ。しかしこの棚にあるものを捨てられないまま引っ越しをして、どういうわけかダンボールではなく本棚の一角に居を構えさせている。恐ろしいことに、この5年の間にも棚のラインナップは微増している。僕は全く関知していないものの、まだ何かを諦めていない何かがこの部屋にはいるらしい。

画像5

最後に

このところ文章を書くのがつらい時期もあったが、これは書いていて本当に楽しかった。

電子書籍のボリュームも膨らんできた。漫画と小説はよっぽどのことがない限り電子がファーストチョイスになり、技術書も元々は頑固に紙派だったものの、昨今の情勢でそうも言ってられないことが多くなってきた。買ってすぐに読める電子は強いし、電子でしか手に入らない文章も増えてきた。

しかし、例えばKindleのライブラリを晒したところでここまで楽しく文章が書けたかはわからない。多分無理だったと思う。それがなぜかはわからないが、本棚に本が収まっている風景はそれ自体がある種の哲学であり、ロマンの象徴だからかもしれない。みんな哲学やロマンを語りたくて文章を書いている。

現場からは以上でーす!

おわり。


より長く走るための原資か、娘のおやつ代として使わせていただきます。