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[アクリル加工でレバレス自作したい人向け]自作レバーレスの寸法、全公開

デバイスの自作は底なし沼

またもや、レバーレスの天板を新調してしまった。

アケコンの改造レバーレス自作の方法を何度もこのnoteでも書いておいてこんなこと言うのあれだが、みんな気をつけろ。1回デバイスを自作しだしたら、30回はそれをやる可能性があると思え。

それぐらい、自作、オーダーメイドには中毒性がある。(その怖さを知ってしまった今となっては、どんなに興味があっても自作キーボードにはおいそれと手が出せない)。

まあ、30回はおおげさにしても、自分がレバーレスの天板を変えたのはこれでなんと6回目(ガワごと変えたのも含む)。

そのたびに、ボタン配置やレバーレスの作り方は洗練されてきたので、さすがに、今回のが最終形態かなと思っている。

なので、レバーレス関係の記事を書くのもこれで最後になるかもしれないことを踏まえ、今回は、自分のレバーレスの天板の配置を寸法ごと晒していきたい。

レバーレスの天板を自作したいけど、ドリルで穴を開けるのはちょっと、という方の参考になればと思う。

なお、レバーレスの自作に必要なものや、自作の方法については以下の記事を見てほしい。


アクリル加工は「はざいや」を愛用

寸法の話に入る前に、まずは今回新調した天板をみてほしい。

自作沼にハマったとかいいつつ、レイアウトは追加ボタンを除けば割とオーソドックスなのではないだろうか。

そして、このアクリルの天板を作成する際に、わたしがいつも愛用しているのが「はざいや」というアクリルの加工業者。

理由は、開けられる穴の数に制限がないのと、比較的リーズナブルだから。アクリル加工の業者を調べてみるとわかるが、業者によっては開けられる穴の数に制限がある

自分の場合、ボタンを、上下左右に加え、スト6で認められている11のボタンを天板に配置しているのに加え、天板の固定用のネジ穴を6つ開けている。つまり、21個も穴を開けているわけだが、これに対応してくれる業者ははざいやくらいなのである。

レバーレスの大きさ

ここから、いよいよボタン配置とその寸法だが、まずは全体の大きさからみていくと、天板の縦横は190mm×260mm。

この縦横の大きさ自体はレイザーのkitsuneやPWSよりも一回り小さいくらいだが、箱自体の高さは46mmあるので結構厚め。ただ、Gamerfingerを無理なく収めようと思うとこれぐらいは必要。

PWSのボタンを使えばもう少し薄くできるだろうし、基板から自作すればなおのことだが、そもそも今のレバーレスの厚さで机置きの時も、膝置きしたときもしっくりきているので、今のままで特に不満はない。

ちなみに46mmのうち、11mmはアクリルの厚さ。

アクリルの厚さは天板を二重構造にして、4mm+2mmにしている以外は、すべて5mm。

ボタン配置の寸法

左・下・右

左:穴あけA:X=56mm、Y=38mm、直径=24mm
下:穴あけA:X=85mm、Y=38mm、直径=24mm
右:穴あけA:X=110mm、Y=53mm、直径=24mm

天板の画像はリゼ様のyoutubeのメン限画像を使っているので、ネット上では一応全体は写さないようにしておく

「穴あけA」というのは、はざいやの場合、左上から見て、X(横)に○mm、Y(縦)に○mmという意味。直径についてはボタンの大きさなので問題ないと思う。

はじめてレバーレスの製図をする人にアドバイスしておくと、最初に手を付けるなら、レバーレス全体の中心の側のボタンから配置を決めていった方が良い。

というのも、自分が初めてアクリル加工の製図をして発注したとき、以下のように、左にボタンが寄せすぎるというミスを犯してしまったことがあるからだ。

これを使ってた時は左手が超疲れた

なので、レバーレスの製図の際は右ボタンと弱P・弱Kボタンがちょうど天板の中心になるように数字を打ち込むと、自分のような愚かなミスをせずに済むのではないだろうか。

基本の8ボタン

弱P:穴あけA:X=140mm、Y=41mm、直径=24mm
中P:穴あけA:X=167mm、Y=29mm、直径=24mm
強P:穴あけA:X=196mm、Y=31mm、直径=24mm
DI?:穴あけA:X=224mm、Y=38mm、直径=24mm
弱K:穴あけA:X=135mm、Y=69mm、直径=24mm
中K:穴あけA:X=163mm、Y=58mm、直径=24mm
強K:穴あけA:X=192mm、Y=60mm、直径=24mm
DP?:穴あけA:X=220mm、Y=67mm、直径=24mm

弱Pとか強Pとあるのはスト6のデフォルト配置(DIとDPの初期配置がどっちが上でどっちが下か、ぶっちゃけ知らないのだが、まあこの記事を読むような人にはこれで大丈夫だろう)。

この8ボタンは、個人の好みでノアール配置にも、ビュウリックス配置にもできるし、自分の指に合わせてミリ単位での調節も可能。ただし、穴同士は最低3mm以上あいだを開けないといけない(はざいやの場合)ので注意が必要。

ジャンプボタン+追加ボタン

最後はジャンプボタンと追加ボタンだが、個人的にこだわりのある部分ので、ちょっと長めに説明。一応、寸法は以下の通り。

ジャンプ:穴あけA:X=130mm、Y=111mm、直径=30mm
ジャンプの左:穴あけA:X=104mm、Y=93mm、直径=24mm
ジャンプの右:穴あけA:X=157mm、Y=94mm、直径=24mm
右下:穴あけA:X=226mm、Y=98mm、直径=30mm

ジャンプボタン

ジャンプボタンは、一般的なレバーレスの配置と比べると、やや下気味。

手の形に合っているので自分は気に入っているが、普通のアケコンみたいに弱Kを親指で押すことが難しくなるのでそこは好みかも。

なお、弱P+弱Kで投げを押すのが難しくなった関係で、自分はこの配置にしてから、いままでどんなにやってもできなかった小指で投げボタンを押すクセがこれで完全についた。

追加ボタン

ジャンプボタンの左と右のうち、左側は一応、今回も残したが案外使い道が難しい。

格ゲーの場合、左手がとにかく忙しい関係上、左の親指でとっさにボタンを押す、というのが思っているよりはできず、かといってコンボ用にすると、今度は右手とのタイミングが合わずにミスる、ということが結構起こる。

なので、新しい天板では、一部キャラを除いて使わない可能性が濃厚。(使うとしたらエドのフリッカーキャンセル用のキルステボタンくらい)

ジャンプボタン右はパリィボタンで、これについては特に不満なし。

右下の30mmはインパクトボタンで、手の側面でチョップするように押す用。

ただ、このチョップインパクト、直感的ではあるのだが、厳密には結構遅い。以下のサイトで、他の指で押すのと比べたとき、平均2Fくらい遅かったので、真似しようと思う人がいたらちょっと気をつけた方が良い。


その他のアクリルの寸法

ネジ穴の寸法

ボタン用以外の、ネジ用に開けてる穴の寸法は以下の通り。(Aが左上、B右上、Cが左下、Dが右下からみての寸法)

穴あけA:X=25mm、Y=15mm、直径=4mm
穴あけB:X=25mm、Y=15mm、直径=4mm
穴あけA:X=130mm、Y=15mm、直径=4mm
穴あけC:X=130mm、Y=15mm、直径=4mm
サラザグリC:X=25mm、Y=15mm、ネジ径=M4
サラザグリD:X=25mm、Y=15mm、ネジ径=M4

アクリルを固定している縦横20mm×20mm(高さはオーダーカットで35mmにしてある)のアルミフレームの場合、ネジはM4(直径4mm)となるので、穴の大きさも全部4mm。

ネジ止めはアルミフレームの真ん中にするので「X=10mm、Y=10mm」にすればいいように思えるが、実際にはこれにプラスでアクリルの厚さが5mmあるので、これを考慮してY=15mm。Xはさらに角丸めの1センチ分があるので、さらに10mm足してX=25mmとしている。

サラザグリとは、皿頭ネジを収める用の穴の形状で、円錐形にえぐられているため、ネジの頭を天板の下に収めることができる。上記のサラザグリにしてるCとDはちょうど手首が当たるところなのでこの加工にしている。

アルミフレームは、モノタロウだと、メーカーによっては長さをこちらで指定したり、タップ加工してくれるものがある。

https://www.monotaro.com/


その他のオプション

あとアクリルの角は、そのままだと結構鋭利なので、肌に触れる可能性のある部分は、ちゃんと角丸めとテーパー加工はしておいた方が良い。

角丸めA:R=10.0mm、テーパー非対応
角丸めB:R=10.0mm、テーパー非対応
角丸めC:R=10.0mm、テーパー対応
角丸めD:R=10.0mm、テーパー対応
上面テーパー・磨きA:深さ=2.5mm
上面テーパー・磨きC:深さ=2.5mm
上面テーパー・磨きD:深さ=2.5mm

なお、天板はあいだに自分の好きなイラストを挟めるよう二重構造にするため、4mmと2mmの2枚を作成している(なお、2mmの方が、下になるので、こちらはテーパー加工はしていない)。

あと、はめ込み式のアケコンのボタンを使用する場合、だいたい厚さの限度は5mmくらいのことが多いので、その辺は注意が必要。

天板以外のアクリルの寸法

最後に、天板以外のアクリルの寸法もまとめておく。

側面(短辺1)
サイズ:35×180 mm(厚さ5mm)
穴あけA:X=10mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけB:X=10mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけC:X=10mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけD:X=10mm、Y=6mm、直径=4mm

側面(短辺2)
サイズ:35×180 mm(厚さ5mm)
穴あけA:X=10mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけB:X=10mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけC:X=10mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけD:X=10mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけA:X=45mm、Y=18mm、直径=24mm
穴あけA:X=65mm、Y=27mm、直径=7mm
穴あけA:X=65mm、Y=8mm、直径=7mm
穴あけA:X=85mm、Y=18mm、直径=24mm

24mmのボタンがスタートで、7mmのボタンはHOMEとShare。USBのパススルーも付けてるのでケーブルの取り外しも可能

側面(長辺、同じもの2枚)
サイズ:35×240 mm(厚さ5mm)
穴あけA:X=15mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけB:X=15mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけC:X=15mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけD:X=15mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけA:X=120mm、Y=6mm、直径=4mm
穴あけC:X=120mm、Y=6mm、直径=4mm

底面
サイズ:190×260 mm(厚さ5mm)
角丸めA:R=10.0mm、テーパー対応
角丸めB:R=10.0mm、テーパー対応
角丸めC:R=10.0mm、テーパー対応
角丸めD:R=10.0mm、テーパー対応
サラザグリA:X=25mm、Y=15mm、ネジ径=M4
サラザグリB:X=25mm、Y=15mm、ネジ径=M4
サラザグリC:X=25mm、Y=15mm、ネジ径=M4
サラザグリD:X=25mm、Y=15mm、ネジ径=M4
サラザグリA:X=130mm、Y=15mm、ネジ径=M4
サラザグリC:X=130mm、Y=15mm、ネジ径=M4
上面テーパー・磨きA:深さ=3.5mm
上面テーパー・磨きB:深さ=3.5mm
上面テーパー・磨きC:深さ=3.5mm
上面テーパー・磨きD:深さ=3.5mm
A面:磨き仕上げ B面:磨き仕上げ C面:磨き仕上げ D面:磨き仕上げ

端に貼ってる灰色のは滑り止め

まとめ

アクリル加工の会社に頼んで、天板を作ってもらおうと思ったときに、最初に困ったのが、ボタン配置をどうやって図面にするかだった。

自分の場合は、実際に紙に書いて、それを定規で測ってとかなりアナログな方法でプロトタイプを作ったわけだが、不慣れなことだったので、手痛い失敗をしたこともある。

今回、自分のレバーレスの寸法を晒したのは、正直、そのまま使ってもらうためというよりは、これからレバーレスを自作しようとしている人が、ちょっとでもイニシャルのそういう手間がなくなるといいなあ、と思ったから。

なので、ちょっとでも参考になりそうだなと思った人がいたとしたら、好きに使ったり好きにイジってもらえると、筆者としてはとても嬉しい。

あと、全体を載せられなかった天板に使ってる画像はこれ。


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