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聴覚障がいの方はどうやって英語を学ぶ

 大学で教職課程の特別支援教育の授業を担当しています。毎回簡単なコメントを学生に書いてもらうのですが、そこからの学びがとても大きいという話。
 学生から情報を提供されることがあります、こんなことがあった、とか、こんな動画を見たとか。
 また、いろんな質問が「お気軽」に書き込まれます。お気軽は私が奨励しています。

 今回も学生の質問から学んだこと。
 全く聞こえない人はどうやって英語の勉強をしているのかということ。
 私はろう学校での教育実習の経験はあるものの、教員となってからはほぼ肢体不自由の特別支援学校の教員をしてきました。その中でも運動やコミュニケーションの制約が大きいお子さんの支援に興味を持って取り組んできたので、他の業界のことは知らないことが沢山あります(ですから特別支援教育の授業を担当することを通して新しく学んだことが沢山あります)。
 今回の質問も全く知らない分野に関することでした。
 昔は(大学で学んだのは1980年初頭の時代、大学院で学んだのは1990年半ばの時代)自分の分野に関わる何かを調べるために文献検索をしました。きっかけになった論文や書籍の参考文献欄から他の文献や論文を当たるやり方です。もちろん現在もこの方法が基本だと思っているのですが、紙媒体の資料を読んでいくのが昔の時代(ChatGPTをこの手の検索に使うのはどうなのかなと思います。自信の探求や興味の軌跡が見えなくなっちゃうんじゃないかと)。
 今はググることが可能です。
 そこですぐググってみました。「聴覚障がい」「英語」「学習」と。
 すると「ろう者が英語を学ぶとき〜聞こえない私の聾英語教育への挑戦」というページがヒット。作者は秋山なみさん。これ、面白かった。スゴかった。なるほどがいっぱいでした。

 次に見つけたのがYouTubeの動画。「【英語学習】聞こえない人たちは英語をどうやって勉強するのか、弟たちに聞いてみた!」

 POCチャンネル!サエキさん。三人兄弟の長兄が聴者で弟たちがろう者だそうです。そうなんだ!知らなかったぜ。面白いぜ。っというか、本当に何も知らないままでいるんだなと思います。
 私が組み立てる特別支援教育の授業では、新たに知ることも大事ですが、「わからないということがよくわかること」を大切にした方がよいのではないかとアッピールしています。そっちの方が主体的な興味の幅が広がると思うからです。
 知ること、わかることだけが先立つと、わからないことに対する恐怖感や劣等感みたいなものばかりが残るのではないかと感じているからです。
 いやー、今回の「お題」もとってもワクワクしました。学生の皆さんにはいつも感謝しています。
 
 こうやってキーボードを叩くのがおっくうになりがちなのですが、今回は「えいっ」と入力させていただきました。誤字脱字等お許しくださいません。

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