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先輩にインタビュー②

2人目のインタビューは、8期生でキャプテンを務められた山岸みなみさんです。
3年前に実施した取り組み「関西外大まるっと図鑑」でも紹介されていますので、そちらも併せてご覧ください。


〇現在の仕事

 山岸みなみ先輩は2024年3月に卒業し、社会人1年目として武藤工業(海外営業部)に勤めています。主に大型インクジェットプリンターや3Dプリンターなどの産業用プリントを販売しており、現在はオーストラリアにある支店の販売サポートを担当。オーストラリアと日本の仲介役として連携を取ったり、製品の売り上げや価格建てについて会議に参加したりと国境を越えて飛躍されているみなみ先輩。仕事において約5割は英語を使用しているとのこと。「大好きな英語を使って仕事ができることが楽しい!」と笑顔で語ります。

〇大学4年間での成長

 新潟県出身のみなみ先輩にとって、初めて関西で生活することは大きな決断でした。元々は人と話をすることがあまり得意ではありませんでしたが、寮生活を通してチームメイトと多くの時間を共にしたことで、人との関わり方が上達したと感じることができたそうです。部員みんなと過ごした日々や、きつい練習を乗り越えた後の爽快感、そして何よりも仲間と襷を繋いだ駅伝が、みなみ先輩の中で印象深く残っているようです。
「高校時代は結果を残すことに必死で、陸上そのものを楽しむことができなかったが、自主性を大切にする大学では気持ちに余裕ができ、楽しんで練習や試合に臨むことができた」「大学まで競技を続けてきた良かった!」。そう語るみなみ先輩の表情は清々しく、とても輝いて見えました。
個人での全国大会(日本インカレ、日本学生個人)出場をはじめ、全日本大学女子駅伝と富士山女子駅伝の両駅伝にも4年連続出場し活躍されたみなみ先輩ですが、決して順風満帆な4年間ではなかった、と語ります。特に大学4年生に入ってからなかなか調子が上がらない現実と、最終学年で結果を残したいという理想とのギャップで苦悩の日々が続きました。この時は精神的に辛く、やめたいと思うほどでしたが、そんな様子を周囲に見せることなく、いつも明るく私たちを引っ張ってくれました。その背景には家族や友人など、いつも応援してくださる方々の存在があり、彼らのおかげで「最後までやり切ろう!」と気持ちを入れることができたそうです。
この経験は「辛くても最後には何とかなる!」と、現在のみなみ先輩の原動力になっています。

〇留学経験

 さらに、大学3年生時にはアメリカ・アリゾナ州への語学留学も経験。大学の特徴としてカリキュラムの中に留学プログラムが含まれており、女子駅伝部としても留学を後押ししてもらえる環境にあります。このような環境を存分に活用して大好きな英語を向上させたい、海外に行って自分の視野を広げたいという思いがあったようです。
現地での生活は、出会うものすべてが新鮮でとても充実していました。幸運なことに、留学中に21歳の誕生日を迎えたみなみ先輩。ホストファミリーや友人に誕生日を盛大にお祝いしてもらい、「人生で一番楽しい誕生日になった」そうです。生涯忘れることのない素敵な経験ですね。
一方でキラキラした毎日とは裏腹に、苦労もありました。ホストファミリーや友人と深い話をしたいと思った時に、英語力の欠如によって思いうまく伝えることができず、悔しさを覚えました。しかし、この悔しさが勉強へのモチベーションとなり、現在にもつながっています。
4か月間の留学で言語の習得はもちろん、色んな国からの留学生との関わりを通して、多様な文化や価値観を学びました。「自分の中に存在する“当たり前”とは異なることも受け入れ、尊重することができるようになった。そしてこれは、これから国内外問わず、色んな人と働く際に大切なことだと思う」。実際に、現地で多様な人と、多くの時間を共にしたからこそ、得ることのできた貴重な価値観ですね。
現在務めている会社の支店がアメリカ・アリゾナ州にあるという点も、何かのご縁なのかな…と思えます。(笑)

○これから挑戦したいこと

 この春から社会人として働くみなみ先輩ですが、やはり「社会は厳しい」と感じるようです。学生時代は、勉強も部活動も自分のために行ってきましたが、社会人は自分の仕事が会社の利益につながるため、一つひとつの仕事に対して大きな責任があります。だからこそ「もっと自社・他社の製品についての知識を増やし、現地のサポートを主体的に考えて実行できるようになりたい」と強く意気込むみなみ先輩。そして今なお、英語の勉強にも力を注いでいます。
将来的には、現在仕事で関わっているオーストラリアを始め、昔からの憧れでもあるヨーロッパ周遊旅行を達成したいとのこと。留学経験を機に、もう一度海外で生活をしたいという思いがあるようです。「いつも自分が成長できて、楽しいと思える人生を歩んでいきたい!」。みなみ先輩の飽くなき向上心には誰もが圧倒され、尊敬しています。そんなみなみ先輩の今後のご活躍も楽しみにしています。


〇取材後記

(4年 西田涼夏・2年 中村百合花)
 今回、山岸みなみ先輩へのインタビューを行って、いつも明るく穏やかなみなみ先輩からは感じ取ることのできなかった、苦労や努力について深掘りすることができました。
「良い経験も悪い経験も、決して無駄なことはなく、必ず自身の成長につながる」。そう感じさせてくれる内容でした。そして「何事も楽しむこと」。改めて自分自身を振り返る、良いきっかけとなりました。残りの学生・競技生活を大切に、何事も楽しみながら前進していこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。






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