劇団四季「アラジン」

先日、劇団四季を観劇しました。
歌とダンスと魔法で溢れた作品で目が何個あっても足りず、オペラグラスに関しては不要と言っても過言ではありません。視界と感性がフル稼働になる作品でした。今日はこの高揚感をもって書き綴れたらと思います。

まず、アラビアンナイトで丸めた絨毯から女性が登場した辺りから度肝を抜かれ、ホールニューワールドで本当に絨毯が飛んでたのには驚きました。しかもたっぷり飛んでいましたよね。絨毯の下にも背景側にも重力に逆らうような物は見られず、魔法としか考えられません。こちらまで一面の星空を飛んでいるような心地がしました。

曲だと元々「アリ王子のお通り」が大好きなんですけど、キャッチーながらも華やかな四季バージョンも大好きになりました。「アリ王子素敵でしょう!」といった自信とハッタリが感じられてとても良かったです。

アラジンの役柄としてはディズニーより色男な印象です。街の女に可愛がられ、それなりに異性を意識する普通の青年です。原作は「良い人」が強くて「仕方がないだろベイビー」とか言わなそうに見えます。もちろん四季バージョンのアラジンも親切で仲間思いな良い人ですが、このまま逃げ足の速い自分ではいけないという思いを内に秘めています。

ジャスミンは自分のポリシーを強く持っていて、どんな相手にも主張が出来る大人の女性に描かれていました。自分で結婚相手を選べない不自由さを強く訴えています。

同じ国に居ながら別々の環境で生きてきた二人がお互いに共感し合って歌う「行こうよどこまでも」出会いたての二人が同じ夢を抱いているのがなんともロマンティックですよね。
この曲のおかげで、後のホールニューワールドで自由な旅に連れて行ってくれたアリ王子がアラジンだと確信したという流れにも納得しました。

あと改めて思った想像ですが、ジーニーは魔人でなくても人の為に行動するタイプですよね。「俺に任せろよ」と周りのために考えて手差し伸べている姿が目に浮かびます。何より彼の明るさが人を元気付けますから。


全体を通してどの役も動いているか踊っていることが多かったように思います。動いて→止まって→歌うという私の固定観念が覆りました。アラジンなんて歌いながらセットからセットに跳ねて居ましたよ。舞台上に出ている人数も多く感じられ、香盤を見ると案外少人数だったんだなという印象です。台詞には現代言葉やジョークが交えられているので王道作品がより身近に感じられたのも楽しかったです。


劇団四季、是非また観たい。

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