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OurPortrait2024 後記

この前の展示の振り返りを。


経緯

そもそもなんでポートレートの展示に出してんだっていうと、この運営に携わってたからというところ。

経緯はややこしい。
まず、高野さん主催のオフラインの写真コミュニティPiXCypherというのがあって、そのマネージャーが鷲﨑。PiXCypherでは年2,3回はグループ展をしてて、そのグループ展は高野さんや鷲﨑(、他のメンバーもちょくちょく)が主催してて、展示のやり方はだいたい把握してるところ。
コミュニティには大坂あいさんも参加してる。

で、あいさんが一般のカメラマンさんが参加できるポートレートの展示をしたいとのことで、経験のある高野さんと鷲﨑に白羽の矢が立ったというわけだ。(使ってみたい言葉No.1こと「白羽の矢が立つ」)
ということで、このポートレート展はPiXCypherと関係あるようで関係ない、ということになってる。

正直スナップメインでやってる俺がポートレートの展示の運営をしてるのはヘンテコだけど、展示運営としてやることはだいたい同じで、なんとかこうにか無事展示を終えることができた。出展していただいた方々、来てくださった皆さん、ありがとうございました。

マイ展示

さて、自分の展示の話を。
今回展示したのは抄煙さんの3枚(写真中央)と桃ひよりさんの4枚(写真右)。

左の人、真ん中だけが俺の写真みたいな顔してるな

中央3枚について

普段からモノクロが好きで、その中からのチョイス。
誰からも指摘されなかったけど、そういや3枚とも顔がハッキリ写ってなくて、ポートレート展でこれ大丈夫だったのか…?

展示方法としては、写真上下の裏を木の棒(前日にコーナンで買った)で支えて、クリップ(前日にコーナンで…)とS字フック(前日に…)で繋いだA2写真をビニール紐で吊った。
クリップ止めなのはレンタルのA2フレームが少なかったからだし、ビニール紐なのはワイヤーが足りなかっただけ。PCなしで個展をやってしまっただけあって、いかに安く、かつ面白く見せられるか、というのは得意だったりする。
何人かからはそこにも注目してもらえて嬉しかったね。

クリップ表のつまみ部分を外してるのは地味こだわりよ

どの写真を出展しようかはけっこう悩んで、他の出展者が寄りの写真が多そうだったし引きの写真をメインに展示した。展示する前はどんな反応されるか不安だったものの、話した方からはおおむね好評で、感想ノートにも「鷲﨑雄一」の名前を書いて下さる方が多くて素直に嬉しかった。

写真は大阪大正区の南の辺りで今年3月ごろに撮影した。過去にひとりでスナップしたことがある場所で、あそこにモデルさん連れてきたら面白いだろうなーと記憶を頼りに場所選び。3時間くらいモデルさん歩かせながら撮影した(抄煙さんには本当に感謝感激雨あられ)。

俺のポートレートは場所とモデルさんにけっこう重きがあって。場所がつまんないと撮る気にならないし、ポージング指示がまだまだできないから動きはモデルさん頼り。
そんなことを来場者と話してると面白い例えを言われて、「冷蔵庫の残り物で料理できるタイプですね」と。残念ながら実際は野菜炒めくらいしかできないけど、言い得て妙ってやつで、ゼロから料理を作るよりもそっちの方が楽だったりする。

他にも「写真は引き算って言いますけど、鷲﨑さんのは足し算ですね」と言われた。確かに場所とモデルさんを合わせた写真。でも引き算もやってて、例えばこの1枚目だと車が通ってないタイミングでシャッターを押してる。「"場所"+"モデル"-"不要なもの"」みたいな感じやね。

うろ覚えで適当に喋ってたけど、3枚のうち、これだけ50mm。他は28mm

なんとなくだけど、今回の俺の写真(自体)は男受けするタイプなんかなと思ってて。かわいいとかエロとかではなく、例えばバイクとか、カッコいい・メカっぽい「男の子ってこういうのが好きなんでしょ」と言われがちなタイプの趣味ってあるじゃないですか。えぇ、まぁド偏見ですけれども、なんとまぁ雑な自己分析ですわ…(本当に良くないよ)

そういうのも込みで、どちらかというと男性が多く見に来るポートレートのグループ展という場でこの展示にしたのは良かったと思う。


いつも、どちらかというとスナップメインの展示ばっかりに出展してる。もちろん個展もスナップだった。ただ、今回はポートレート、いわゆるポトレの展示。見に来る人が今まで関わったことのない人たちばかりでそれも面白かった。先ほども書いたように俺の写真もおおむね好評で、しかし見に来た人たちにとっては見慣れない写真だったのかもしれない。

その中で「センスいい」というような言葉をもらった。シンプルに褒めの言葉だと思うし、少しばかり彼らの謙遜も入ってるかもしれない。ただ、俺にはセンスなんかない。

会った人には分かると思うけど、そもそも身なりもオシャレとは程遠く(それなりに人前に立てる格好をしようとは努力してるが…)、展示中というのに髪の毛は3カ月も放置したボサボサのまま。

写真にセンスがあるじゃないのって声もあるかもしれない。

少しイタい文章になるけど(すんません)…
でも、今まで何万枚と写真を撮ってきたし(一応言っとくと連写はしないタイプ)、今まで何十万、何百万、何千万、何億歩と自分の足であちこち写真を撮ってきたし、Twitterでも2年くらい毎日投稿してるし、いろんな展示を見に行ってるし、いろんな写真集も見てきて、さらにブックは30冊以上は作ったし、グループ展も10以上出展、個展も成功させてきた。センスとかじゃない、センスが無いからこその努力だよ。

いまだに何もないところからアイデアを出していくのは苦手で、ポートレートだと特に、撮影場所に頼ったりモデルさんに頼ったりばっかりで、それでもなんとか写真を撮れてるのは自分が今までいろんな経験をしてきたからだと思う。

褒めの言葉とは分かっていながらも、それを「センス」と言われるとどこか違和感が残ってしまうのが正直なところ。俺としてはおもしれぇ~と思って見てもらえたら本望です。

頑張りゃ楽しい景色が待ってるってのは個展で経験した。努力は誰だってできるし、やること分かんなかったら全部教えるから、みんなで楽しもうぜって心から思ってる。
いろいろ経験して上に見られてしまいがちだけど、本当は距離を置いてほしくない。俺だってこれからもいろんな経験をしたいし、それがみんなも楽しめる環境に繋がったら最高やん?センスなんて無くても、シャッターを押せば写真は撮れる。だから写真を選んでる。

だいぶ話が逸れてしまった。まぁ何にしろこの場でこの写真を展示できて良かったなと思う。

右4枚について

これもお前の写真かよ!という俺の写真を見慣れた人たちへのドッキリ展示…、というわけではなくてですね…。

実は今回の展示、大坂あいさんが代表を務めるピスタ撮影会とも連動してた。そこで、展示運営の鷲﨑に、できればピスタモデルも撮影して展示してほしいとの依頼があった。
人が頑張ってるのに応えないわけにはいかない、俺も一肌脱ぎますよってことで展示直前に撮影してきた。

展示のために撮影したのは初めてで、けっこう緊張した。今までは、とりあえず写真は撮ってるからある程度形になりそうなら展示に参加する、という流れだったけど、今回はこの1回の撮影で展示できる写真を撮りきらなきゃいけない。しかも相手は初対面の被写体初心者。どうなるかわからない。

…という心配は杞憂に終わり、実際に撮影してみると撮りやすかった。いろいろ動いてくれるし、人としてちゃんと会話できる。実はこれ大事で、撮影意図が伝わらないとさっぱり写真撮れないんよね。
ということで桃ひよりさん、ぜひ撮影してみてはいかがでしょうか?(回し者というわけではなく…)

「ポトレ」を撮るのは案外難しくて、不要な影が顔に入ってしまったり、テクニカルに考える部分が多かった。ふざけたことを言うようだけど、今まで影の部分は「黒」だと思ってた(そういうモノクロ現像をしてる)。でも影部分にもキチンとデータ情報はあって、影にした方が鼻やほうれい線などの不要な影が入らなくていい、みたいなことがあった。案外奥が深いのかもしれないポトレで、でもまぁさすがにこっちハマることは無いと思いますわ…

で、一見すると俺のテイストとはかなり違うように見えるけど、線の使い方とかは俺の「癖」が盛りだくさんの4枚。そういうのを見つけるのも楽しい展示だったんじゃないかなと思う。

ちなみに、自分の壁130cm内で全く異なる2展示をするのは案外面白かった。こういうのは逆に個展ではできないことで、個展を経験したからこその余裕ってやつを見せつけたんじゃないでしょうか。はい。(適当なこと言うとる)

終わりに

展示中は、展示会場の受付・案内、同時にやってた撮影会イベントの受付、自分の展示在廊という3軸を同時進行してて、とにかく喋り倒し、かつ2会場開催だったのもあり会場間往き来もしまくったスーパーミラクル忙しない展示期間だった。

自分の展示について、自分のことについて、見に来た人たちともっと話せたら良かったなとは思いつつ、どなたと話したのか覚えてなかったり、顔と名前が一致しなかったり、2度目ましての人にも初対面の対応をしてしまったり、大変申し訳ないことをしたけども、今後とも皆さんよろしくお願いします。(近日中に自己紹介noteを出そうかな)
ただ、今まで関わったことない人たちと会うのはとても楽しくて、世界が広がった気持ちです。ありがとうございました。

出展していただいた方たちも積極的に協力してくれて本当に助かりました。僕はそりゃもう楽しかったけど、みんなも楽しかったと思ってもらえてたら嬉しいです。
いろんな人の参加あってこそのグループ展で、だからこその面白さがある。個展も楽しいけど、グループ展も違う楽しさがあって、今後もいろんなことをして楽しみたいと思ってます。ぜひまた一緒に遊びましょう。そう、これは超楽しい遊びだし、だからこそ真剣になってやってます。
写真、楽しもうぜ、いぇい。

あ、ちなみに今後の個人的な予定としては11月に販売用のポートレートのブックを作る予定です。この展示期間、ポートレートは売れない、というのを聞いたけど、だったらやってやろうじゃないのと燃えてます。めちゃくちゃ面白いブックを作るんで期待しといてください。

フォトギャラリー

設営すっぞ
できてる
見上げてる
たくさん
知り合い来てくれると嬉しい
デカイ写真は最高よ
飲まなかったけど楽しかったね
たくさん
展示初めてのjamさんとOsaka Streetの広瀬さん。こうやって、展示初めての人がいろんな人と話してるのを見ると、運営としても嬉しい
知り合い来てくれると嬉しい
終わりは一瞬
飲んだ
あいさんの手玉ですわ

展示してくれた方、来ていただいた方、本当にありがとうございました。またどこかでお会いしましょう。

追記
改めて今回出展してくださった皆さんありがとうございます。

僕がギャラリーにいない間に受付対応してくれたjoさん
会場を盛り上げて、集合写真を撮ってくれたショーヘイさん
僕がいない別会場で、いろいろ動いてくれたTakuroさん、わぁぷさん
急遽の展示だったけど出展してくれたjamさん
搬入搬出で車を出していただいたなっぺさん
搬入で他の人のもお願いしたHarukiさん
初めての展示で積極的に在廊してもらったNao_graphyさん
休憩(…笑)のときにいろいろお話したGatukeyさん、村田さん
気さくに接してくださって、メインビジュアルを提供していただいたムレさん
遠方からも在廊に駆けつけていただいた谷元さん、ursaさん、えあろ山本さん
谷元さんは最後にギャラリーの掃除までしてもらって本当に感謝です(佐賀住みというのは同郷として嬉しい)
過去の繋がりがここでまた集まってるという話が面白かっただんちょーさん
飲み会の帰りでいろいろお話聞けたキングさん
和歌山の案内をお願いしたいすずやんさん
おっちゃんさんは体調大丈夫でしたか?
あとは在廊したピスタモデルの皆さんもお疲れ様でした
他にもたくさんの出展者がいて、大変申し訳ないことに記憶があやふやです。また次の展示でゆっくりお話できたらと思っています。皆さんまたお会いしましょう!

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