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熱海ゴルフ倶楽部訪問記
ギアのことを書かなければ、自然とゴルフ場の記録が記事に増えてくるのだと思います。
まずは今年のお正月に訪れた熱海ゴルフ倶楽部のレポートを書きたいと思います。
熱海ゴルフ倶楽部は日中戦争真っただ中の昭和14(1939)年に開場したゴルフ場です。
第二の軽井沢を目指し、保養地に相応しいゴルフ場開発が進められました。
当初9ホールで開場したコースは、12ホールまで完成したところで戦争激化により軍に接収されてしまいました。
戦後もそのまま米軍の管理地となり、昭和27年のサンフランシスコ平和条約調印でようやく返還されました。
長い戦争の間に3ホールは畑と化し、9ホールで営業が再開されます。
そして今日まで9ホールのまま運営されており、18ホールの設計図はクラブハウス内に残されるのみとなりました。
日本のゴルファーには「18ホールパー72信仰」があります。
それに満たないゴルフコースは格下に見られる不思議な風潮です。
パー71のコースで出したベストスコアは「参考記録」とさえ言われてしまいます。
熱海ゴルフ倶楽部は9ホールの「半人前」ゴルフ場ですが、長い歴史を持ちむしろ「高級ゴルフ場」に分類されます。
クラブハウスのすぐ横に建てられた迎賓館というホテルがこの熱海倶楽部の本体であり、平日でも1泊40,000円という高級旅館であります。
そんなことを知ってか知らでか、7名の20代と思しきグループが楽しそうにプレーしていました。
ただただ仲間同士のゴルフが楽しいだけでしょうが、熱海倶楽部の歴史のどこか一端にでも触れてほしいなと思ったものです。
前置きも長くなってしまいましたが、どんなゴルフ場かコース内のことにも触れていきましょう。
熱海という土地は海岸線に山が迫っており、熱海倶楽部のハウスも海岸から直線距離で1.5㎞ほどですが、標高が300mもあります。
これがコースの難易度を高めるとともに、素晴らしい景観を生んでいます。
多くのホールから海が見え、海に向かって打ち下ろすダイナミックさを味わえます。
一方で打ち上げの傾斜がきつく、グリーン面も見えないことで距離感を狂わされる難度の高いホールもあります。
この二面性も”熱海の宝石”と呼ばれる所以かもしれません。
都内から新幹線でも行けるので、未体験の方はぜひ訪れてみてください。
ゴルフギアに携わる仕事をしていますが、ゴルフの面白さ探しを趣味にしています。どうして多くの人がゴルフにはまっていくのでしょうか。それを研究しています。