人間は汚い生き物
$今日は会社で不具合のミーティング$
ミーティングは各部署ごとに不具合の内容を共有するために行っている。
今回の内容は、客から依頼された変更点を手書きで紙に書き加えたが、書き加えた内容を間違えていたらしい。
僕はへ〜そんなことあったんだ〜ぐらいで聞いていた。
いや、鼻をほじって他人事の様に聞いていた。
そして不具合の説明が順番に説明され、実際に間違えて記載したとされる内容がプロジェクターに映った。
僕は冷や汗がでた。
いや、なんならオナラも出た!
なぜなら、書き加えた内容の字が、僕の字にそっくりなんだ。
いや、そっくりなんかじゃない、確実に僕だ!
何度見てもあの筆跡は間違いなく僕の字だ!
僕の圧倒的に短い勉強時間によってできたバカが書く字だ!
僕は焦った。
もし深く掘り下げるような質問が出たらバレるかもしれない
すごい不安になった。
今までにないぐらいに頭を回転させ、もし追及されたら何としても逃げ切ろうといろんな案を考えた、トイレに行こうとも思った。
でも何も問題なかった。
説明は、今はもう退社されたおじさんによる書き間違えと言う内容で報告されていたんだ。
僕は心の中でおじさんありがとう、と言った。
おじさんが辞めていなかったら、俺が書いた字じゃないとおじさんは言うだろうから確実に僕がやったとバレていた。本当に助かったよ。
そして原因究明をし何も気づかなかったおっさんありがとう。
いや、本当のことを言うと原因を考えたおっさん、
あんたも同罪だと言うことを僕は知っているぞ!
なぁおっさん。字の筆跡は確かに僕だ!
だかその時、僕に字を書かせたのは報告しているおっさん、そうお前だったよ!
なのにお前は、今はもう、やめてしまっているおじさんがしたことにして罪を逃れようとしているな!
僕は知っているんだぞ!
僕はかなり正義感の強い人間だから真実を言いたくて仕方ない、僕が書き間違えたことによる不具合と言うことになってもよかった。
だって、真実を言わないとこの不具合による対策は全てゴミみたいなもんじゃないか!
だけど言わなかった。
そうなんたって僕はクズだからね!
あっぶねー!天下取るとこだった〜
おっさんありがとう!
その報告書に捏造してくれて本当に助かったよ!
最近ミスばかり起こして僕が書かないといけない報告書はもう3件溜まってる。
これ以上増えたらとてもじゃないけど書ききれない。
あ、ちなみに3件中2件は、このまま提出せずにお墓まで持ち帰ろうと思っている。
隠蔽した事は許し難いけど、今回はお互いのために目をつぶってやろうじゃないか!
君たちのおかげで僕は助かったよ。
そうだ明日から一歩を少し大きくしてみよう!
ん?なんでかって?
今歩いた時にお尻の筋肉をもっと使いたいと思ったからだよ!笑
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