エストニア語#1 アルファベット

エストニア語は現在のエストニアの公用語であり、話者は約120万人です。
兄弟と例えられることもあるほどフィンランド語とよく似ており、言語学的には両者はフィン・ウゴル語派に属しています。
エストニア語やフィンランド語の先祖にあたる言葉を話す人々はもともとウラル山脈周辺に住んでいたと言われています。
エストニア語、フィンランド語の遠い親戚にはハンガリー語がいます。

エストニア語の文法がエストニア人によって定められる19世紀までに、すでに長いこと文化的にドイツ人の影響下にあったことから、エストニア語はフィンランド語と比べて文法や語彙において少しドイツ語に似ています。

エストニア語は英語でおなじみのローマ字で表記されます。26文字のアルファベットに加えて「ä」や「š」などの6つの特殊文字が使用されます。

正確性は多少落ちるが、片仮名と平仮名で表記するとこのようになる。
※「õ」「ä」「ö」「ü」は別記事にて解説。

「c」、「q」、「w」、「x」、「y」の5文字が使われるのは稀です。
また、「f」、「š」、「ž」、「z」は借用語を表すのに使われます。

非常に単純化して言うと、基本的にはエストニア語の単語は書かれている通りに発音します。
例えば、
・ema(母)→えま
・meri(海)→めり

また、長母音は「aa」、「ii」のように表記され、日本語の調音記号(伸ばし棒)が付いた音のようになります。(厳密にいうと、長母音の長さのバリエーションは2つありますが、聞き分け発音仕分けが難しいのでここでは単純に「長母音」とします。)
例えば、
・kuu(月)→くー
・tee(道)→てー

最後に、他に気を付けるポイントとして英語での発音との違いを記しておきます。

「j」:半母音で、日本語のや行の音になります。
・jooma(飲む)→よーま
・maja(家)→まや
「r」:フィンランド語の「r」のように、舌先を震わせる巻き舌です。

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