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LAYERED HANDBOOKを作成しました。

今年、下記本を読みまして。

GitLab社で重要な「GitLab Handbook」

GitLab社は100%フルリモートの会社で、フルリモートを実現するための組織設計やコミュニケーション設計などを紹介した本です。
コロナ禍以降、完全にフルリモートとは言わずともリモートワークを取り入れた会社も多いかと思いますが、昔みたいな「全員会社に出社する」ことを前提としていた時よりも、一部であろうがリモートワークを前提とした働き方になると、格段に組織運営が難しくなると感じています。

仕事の進め方って実は会社によってかなり違うんだろうなと思っていて、会社の特徴や文化の大きな構成要素なんだと思います。
ただ、リモートワークや拠点がわかれたりすると、細かい部分がすこしずつずれていって、しばらくするとすごく大きなギャップが出来てしまっているなんてことになりかねないと思っています。

この書籍の中でも、フルリモートで組織が円滑に機能するための重要な土台として「ハンドブック」が紹介されていました。ハンドブックは「SSoT(Single Source of Truth:信頼できる唯一の情報源)」として、組織に関する全てを記載し、文化や価値観が異なる人が読んでも同じ解釈に至れるよう言語化されています。


バリューと何が違うの?

行動指針という意味ではバリューを制定している会社も多いと思います。
当社でもバリューは制定しているのですが、すこしハイコンテクストな部分が大きく、じゃ具体的に仕事上でどう判断するべきなのか、どんな考え方が会社として推奨されているのかをもう少し噛み砕いて文書化するのは重要だなと感じまして。

例えば、会社によって仕事を進めるスピード感とか、推奨されるコミュニケーションの取り方って違うと思うんですよね。昔からこの会社に長くいる人だと当然だと思っていることでも、新しく入ってくる人にとっては戸惑ってしまったりします。昔はそういう人ひとりひとりに私が面談の時とかに伝えたりしていたのですが、人数も多くなってきて全員と個別に話す機会も少なくなったことや、ミドルマネジメントも増えその中間管理職の意識を揃えておく意味でも、そろそろちゃんと明文化したものが必要なタイミングだろうなと思いました。

ということでレイヤードでもLAYERED HANDBOOK(レイヤードハンドブック)を制定しました。入社前の人でもレイヤードにおいてどんな行動が推奨されているのか、仕事にどのように取り組んでほしいのかを知ってもらうために、公開しています。

LAYERED HANDBOOKに込めた思い

ものすごく長いので、興味のある方はぜひ細かく読んで頂きたいのですが、いくつか制定する上で考えた・気をつけたポイントがあるので、そちらを紹介したいと思います。

コラボレーションを促進する

レイヤードではとにかくオープンなコミュニケーションを推進しています。コミュニケーションの中心はSlackなのですが、なるべくDMを使わないように日々注意したりしています。

SlackでのDM比率も5%以下です。でももっと下げたい。

ただ、コミュニケーションって放置しておくと組織が大きくなるほどどんどん奥に潜って行くんですよね。そうやってオープンな場での発言する人が減ると、さらにオープンな場で発言することがためらわれる様になっていきます。結果として、コミュニケーションが蛸壺化し、調整業務が増えていくことになると思っています。レイヤードのメンバーとして「オープンで率直なコミュニケーション」を心がけてほしいと思い、コラボレーションに関する指針を一番最初に記載しました。
コラボレーション
コミュニケーションガイドライン

成果とはなにかを定義し、意思決定を促進する

仕事をしている以上、成果を出すこと、成果にこだわることは重要だと思っています。ただ、最近「成果」とは何を指すのか認識がズレていることがあるなと感じて、成果の定義や成果を出すための行動規範を記載しました。また、それぞれのメンバーが自分で考えて成果を出していくためにも、正しい意思決定をしていく必要があります。そのための意思決定の考え方について記載しています。
ここはGitLabのHandbookもかなり参考にさせてもらっています。
成果を出す
意思決定

教育や育成、および多様性に関して

会社として日々新しいことにチャレンジしていくためにも、個人の成長と組織として育成を大事にしていく姿勢を改めて言語化しました。
そして、同様にレイヤードらしさってなんだろうな、と考えたときに「多様性を受け入れる」ということでもあるので、この点も行動規範の項目で加えました。
教育・育成・定着支援・成長
多様性の許容

Valueと紐付ける

レイヤードには「矛盾を歓迎する」「ひとの成功を喜ぶ」「よく研究し、よく実装する」「泥にまみれる」の4つのValueがあります。

矛盾を歓迎する
泥にまみれる

今回ハンドブックではより細かい行動規範を制定しています。ただ、それぞれの行動規範がValueと紐づいていないと、どう判断してよいのか、Valueがなんのためにあるのかわからなくなってしまうので、各行動規範がどのValueと紐づいているのかわかるようにしました。

組織が大きくなってもスピード感を大事にしたい

結局、ハンドブックを制定した目的って、これに尽きる気がします。
組織が大きくなって、ミドルマネジメントが増えても、現場が正しい判断で自分たちでどんどん意思決定して研究と実装を進めてほしい。
とはいえ、一人で戦うのではなく、チームだからこそ多様な人の様々な知見を必要なときには活用できるようにしてあげたい。
医療は国の制度も絡むので、動きはすごく遅い業界ではあるけど、そんな業界だからこそ現場の改善の積み重ねでしか物事は変わっていかないんじゃないかなと思っています。そのために、現場がスピード感を持って成果を出し続けられる組織をこれからも目指していきたいなと思っています。

もし、レイヤードという組織に興味を持ってくれる人がいれば、ぜひ直接門戸を叩いてみてください。


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