最後に買ったアナログレコードが何だったか、はっきりと思い出せない。当時、わたしは高校生だった。
おそらく、最後に買ったのは、
Guns and Roses/
Appetite for Destruction
Whitesnake/Serpens aplus
のどちらかだった。
お気に入りのアルバムは、自分の部屋の1番目立つ場所に、見せつけるようにいつも飾っていた。アナログレコードはCDと比較すると物理サイズが大きく、アート作品として飾りがいあるアイテムだった。
アナログレコードに針を落とすと、バリバリという独特の静電気によるノイズ(雑音)を拾う。当時、静電気除去スプレーなんかをふりかけていたが大して効果はなくノイズは常に聴こえていた。当時、あのノイズが嫌でたまらなかった。
デジタル化されたCDでは、このようなノイズは発生しない。ただ、初めてCDを再生したときの音の良さには正直ぶっとんだ。その後、自分が大人になってから、デジタル音源は、なぜだか暖かみがないことに気づいた。なぜだろう?サンプリング周波数でザクザクに細切れになってるから?
いや。おそらく、アナログレコードの静電気や埃のノイズのおかげで深みがでるのだ。ノイズがカットされてないのだ。生産性向上が続けられた世界は効率化の結果、ノイズ(無駄)が排除され、暖かみと深みが失われた世界かもしねない。雨が降り続く梅雨時期の夕方。なんとなく思った。
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