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失われた風景。

すっかり更新を怠っていた。

小池百合子の例の本は読了。ホラー小説かと思ったし、映画化してもおかしくない。そんな視点でも読めるし、これが並行現実と思うと別な意味で恐ろしい。でも今、僕らを取り巻く現実はたやすくないし、なんつうかシーキビであることだけは間違いない。90年代って時代はそう考えると、とんでもなくハッピーだった。

かつて渋谷宇田川町に乱立していたレコード・ショップ。キャプションだけにつられレコード購入、いまだに未聴のレコードは何枚かあるのが、このコロナ巣篭もり期間に発覚した。おそらくCDも同様。今やZARAになってるあのビルはかつて渋谷ブックファーストだった。僕はあの本屋が好きだった。何時間でもいれたし沢山の本を買った店だ。著名人もよく見かける本屋だった。バァフアウト!の山崎さんをよく見かけた記憶がある。蔵書もそれなりにあった店だったが閉店→移転はショックだった。今、西新宿の店がそれなりの蔵書量誇ってるかと思うが、僕が愛した渋谷店ではない。当たり前なんだけど。

kindle読み放題で土山しげるの作品を読んでいた。そして新高円寺に住んでいた頃に氏の漫画はヘビロしたことを思い出す。地下鉄阿佐ヶ谷駅直結の深夜営業書店、書源は毎日のように行っていた。狭い店に溢れんばかりの本。推されてるのは僕のような一生自己啓発本など買わないタイプの人間しか喜べない本のオンパレード。要するにニッチなジャンルに特化したカルチャー系書店なのだが、その店もとっくに閉店してしまった。自分で編集した雑誌がこの店で売られていたのを見つけたときは嬉しかった。まあ、数冊程度置かれていただけだし、その後売れたかどうかはわからない。

街は変わりゆく。そして僕らは新しい生活様式なるものの目の前で立ちつくしている。藤井フミヤならばこんな光景を「まるでわらの犬」と歌うのだろうか。

最近自宅マンション下にドミノピザがオープンした。週末になるとソーシャルディスタンスキープで主婦たちが並んでいる。少し距離を置いて、僕はその迫力ある光景を眺める。スマホ片手にピザ待ちのディスタンス。2020年のリアルな気もするけど断言はしないでおこうと思う。その真向かいのファミリーマートは0時で営業終了。やれやれ、これで真夜中にアイスが食べたくなっても買えなくなってしまった。新しい生活様式の功罪。仕方がないことだけども。週刊文春の早売りも買えなくなってしまった。まあ翌日普通に買えばいいだけなんですがね。

静かに変化していく、日々の暮らしを笑って受け止めていけるように。そう思って、この春先なんかは東宝爆笑喜劇シリーズを毎日寝る前に1本づつ観るようにしていた。要するにクレージーキャッツ、植木等の映画。だけど作品内で観れるかつての東京の風景は妙に切なく胸に迫ってくるわけで。すでに失われた東京の街並み。「これじゃいかん」と思い、10本ほど観続けた後すっぱりやめてしまった。

まあとりあえず。そんな感じで日々を過ごしています。




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