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スチームアイロン-キ・快適生活(3)

はじめは貰い物で生活していた

地方出身ならではなのか、あたしだけなのかは知らないが、上京の際、両親や先に上京していた兄弟、そして友人から色々なものをもらった。

主なものは家電なのだが、「三種の神器」のテレビ・エアコン・洗濯機はもちろん、レンジやアイロンなんかもお下がりだった。

人徳、という言うにはいささかみみっちい。どちらかというと哀れみの部類か。

しかし時は流れて、その貰い物たちに限界が訪れてきた。異音がしたり、変な臭いがしたり、動かなくなったり……。二代に渡って頑張ってきた彼らを称える気持ちはある。しかし、それ以上に無理が祟って悪いことが起きそうという不安があった。

そんなロートル達の中で、アイロンは問題なく働いてくれていた。毎朝使うので活躍の頻度は高いのだが、きちんと役目を果たす。

ところが一つ問題が起きた。猫である。

アイロンには専用のアイロン置きがない。使用後、熱を持ったアイロンをアイロン台の上に置いたままにしていた。もし猫が倒したら、最悪火事になる可能性がある。一番怖いのは、猫が火傷を負うことだ。

猫は意外と賢く、アイロンに近づくことはなかったが、心配の種が消えたわけではない。いつか……もしかしたら……。アイロンを使うたびに、どうにかしないとなと思っていた。

ぼんやりとしかし確実に生活に存在する不安やストレス。私生活を豊かにするということは、そういうマイナス要素を一つ一つ潰していくことにあるのかもしれない。

約1年前に置き型のアイロンを買う決心を付けた。

どうせ買うならそこそこいいものを

今の家電は短期間で目まぐるしく進化する。ましてや、久しぶりの買い替えとなるともはや別物ではないかと感じることだってある。

アイロンを買うとなり、いろいろ調べたが、色んな種類・デザイン・値段帯があることを知った。選択肢が多い中、選んだのはスチームアイロンだった。

家電は手抜き(=効率化)の道具。シャツの少しのシワを伸ばすのにいちいちアイロン台を用意するのは面倒だ。日立の本製品は他のスチームアイロンに比べてスチーム噴霧時間が長い。途切れなく大量のスチームが出る。
ノンアイロンシャツ程度であれば、アイロン台はいらない。かけたまま、スチームを軽く当てればシワが伸びる。台を使ってスラックスのシワを伸ばしているが、ただのアイロンに比べてきれいな仕上がりになる。履き心地が良いと、朝から気持ちが上がる。
温度調整が可能というところもいい。低温のスチームを使えば、ウールのシワを伸ばすこともできる。化繊系も遠慮なくスチームしている。素材を考えず、オールマイティーに使える。自由度が高い。
スチームで服についた臭いを吹き飛ばすこともできる。体感だが、ファブリーズより臭いがなくなると思う

そしてもちろん、置き型だ。使った後はアイロンスタンドに置くだけ。シリコンがスタンドの底にあるため、熱いままでも大丈夫なのだ。(最初は底が溶けないかと冷や冷やした!)

弱点もある。まず重さ。かけたままスチームを当てる際に手がやや疲れる。シワ伸ばしのため、重量は必要なのだろうが……。女性はやや辛いかもしれない。
コードレスでない。ひもが嫌いな人は充電式の別の機器がいいだろう。特に服をかけて使う際、近くにコンセントがなくて困ったことがある。場所を考えなければいけない。
水がこぼれる。スチーム用に毎回水を補充するのだが、勢いよく入れるとこぼれる。落ち着きが必要である……。

長所短所それぞれあるが、1年使ってみて、大きな問題は起きてないし、毎朝便利だなーと思いながら使っている。

何より、猫の火傷の心配もない。これが一番の収穫である。

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