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猫と暮らして

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愛猫との生活の記録。彼らへの偏愛。猫を飼うことの意義。それらを綴っていきます。
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#ペットのおうち

彼らがうちにやって来た日-猫と暮らして(4)

受け取りの日結局、引き取ることを先方に伝え、具体的な受け取りの日取りを決めた。 日程が固まり、ふと思った。本当に猫を飼うのか、と。猫との暮らしがスタートしたら最後、猫と自分は終生の「家族」となる。自分の生活の形やリズムが変わるだろう。できていたことができなくなるかもしれない。そういう迷いがあった。 しかし同時に、ここまで決まったら腹をくくるしかない。何事も前向きにとらえるしかないのだ。そうも思った。 数日後。梅雨の前のカラリとした日。2匹が住む隣県某市のお家に伺った。 お

条件・お断り・めぐり合わせ-猫と暮らして(3)

某年の春。数年ぶりに引越しをした。引越し先は猫が飼えるアパート。猫が歩きやすい床、猫の爪とぎに耐える壁紙など、猫が生きやすい作りになった建物を選んだ。わたしは猫を飼う決心をつけたのだ。 改めて「ペットのおうち」を検索した。 私がこだわった条件は、「兄弟/姉妹・二匹・雑種」だった。 私は日中は家にいない。一匹だと寂しい思いをさせてしまうだろう。 ある友人は2匹の兄妹猫と暮らしている。 「性格にもよるが、2匹だと寂しくないみたい。血がつながっていて生まれたときから一緒に暮らし

猫の価値・人の都合・引っ越し-猫と暮らして(2)

「どうして猫を飼おうと思ったの?」と聞かれることがある。 猫と暮らすのが子供の頃からの夢、だったわけではない。猫の扱われ方に対する憤りと同情と責任感。それが綯交ぜになり、いつしか飼うことを決心した。簡単に言うとそういうことだ。 ある日ふと興味本位で動物の値段を調べてみた。亀や金魚のように安い動物もいれば、希少動物だと車の値段に匹敵するものもいる。 代表的なペットである猫も値段の上下が大きいなと感じた。 猫の「価値」は様々だ。店頭で数十万で売られている猫がいる。そうかと思