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リーダー修行記30(5種目トライアルがスリルとスペクタクルに満ちていた件③)

(前回のつづき)

3種目目: ヴィニーズワルツ(パートナー)

いよいよ、リーダーからのパートナーチェンジ1種目目です。

「さあ、勝負はここからですよ!」
「ここからっすね!」

およそ一流ホテルのダンスパーティー会場とは思えない会話をしつつ、
「私、出すの右手ですよね?」
「うん、僕は左手だね」
と、確認し合う我々。
もはやタンゴでちょっと失敗したことなど大きな問題ではない。1分20秒でスイッチングするトライアスロン本番の始まりじゃ!

という気合で左側に立つ私。
違う違う逆!と慌てて立ち位置を逆転したのですが、私が指摘するまで先生も気づいておらず、直前まで、手のひら上?下?上?と、コントのようなやりとりをしておりました。本人たちはいたって真剣。
そして、フロアに出たはいいけれど、完全に先行する私。どこから始めるアテもないのに先を歩く私。
あれ? 私いま完全にリーダー気分だな、と気づいたのは、意味なく先生の周りを一周したときでした。ああ、そうか。ここにいて、って誘導されてるのに私がうろうろしちゃってるのか。場所決めるの私じゃないのか!まじか!全然切り替えられてないじゃないか!!!

そこのあなた、嘘だと思うでしょう? 冗談だって思ってますよね? 盛ってるって疑ってますね?
これ、一回やってみてほしい。本当に切り替わらないんですよ。切り替わらない上に、切り替わってないことに気づけないんですよ!(ポイントは、異性だという点です。同性同士とは明らかに違う労力が必要)

よかったわ〜踊り出す前に気づいて。

そんなモードで踊り出したからか、なんかもうヴィニーズワルツは違う境地に飛んでたというか、率直に言って絶好調でした。そんなに得意な種目じゃないし、リーダーで精一杯でたいして練習もしていなかったのに、全然緊張しなかったです。なんだろう、この、リーダーのプレッシャーから解き放たれた解放感。

広い場所でヴィニーズを踊るのが初めてだったので、とても気持ちよくて、踊りながら先生と会話するくらいの余裕がありました。天井が高くてシャンデリアのある場所でのヴィニーズがこんなに気持ちいいとは。リーダーは天井見えないから、これはパートナーの特権ですね。ふふふふふ。ヴィニーズってだいたい出場者少ないけど、ぜひパートナーのみなさんにオススメしたいです。そして来年私はリーダーが見える景色を見てみたいですね。ふふふふふ。

ちなみに最後の挨拶では、完全にリーダーのお辞儀をしてしまいました。まあ、挨拶については、全種目通してふたりともだいぶ曖昧なのでご容赦ください。(そこまでキメてる余裕がない)
私がリーダーのときは、踊り終わると同時に「はい、後は知らんから自分でくるくるして!」とパートナーを勢いよく突き飛ばしてるし、先生もパートナーっぽく挨拶しながら、ほぼエスコートモードですからね。(退場時も、手のひら上?下?って毎回やってる)

余談ですが、うまいことホールドをロックするように作られてるリーダーの衣装でパートナーを踊るのは、ものすごく踊りにくいです。同じことをやる人はそういないと思いますが、まあまあシェイプはできない、ということを参考までにお伝えしておきます。

(いよいよ大本命。魔のスローにつづく)

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