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108.4aは適用されるのか?《朱地洞の族長、トーブラン》と《双弾の狙撃手》に?MtGのややこしいルール3。

みなさんこんにちは
カードゲームって楽しいですよね
でもルールが難しくて困っちゃうことがありますよね
ということで難しいルールの話をしようと思います
今回のテーマはコイツ、108.4aちゃんです

108.4. A card doesn’t have a controller unless that card represents a permanent or spell; in those cases, its controller is determined by the rules for permanents or spells. See rules 110.2 and 112.2.

108.4a If anything asks for the controller of a card that doesn’t have one (because it’s not a permanent or spell), use its owner instead.

MagicCompRules 20240607

108.4 カードは、そのカードパーマネント呪文を表していない限り、コントローラーを持たない。パーマネント呪文を表している場合コントローラーはそれらのルールによって決定される。rule 110.2 および rule 112.2 参照。
108.4a コントローラーの存在しない(パーマネントでも呪文でもない)カードコントローラーが必要になった場合オーナーをそのコントローラー代わりに用いる。

https://whisper.wisdom-guild.net/cr/r/108/

108.4は、墓地や追放領域や統率領域にあるカードにはコントローラーが居ないというルールです
108.4aは、それらのカードのコントローラーが必要になった(玉虫色の表現)場合、それらのオーナーを代わりに用いるというルールです

で、108.4aちゃんと関連するかもしれない2枚のカードを紹介します。《朱地洞の族長、トーブラン/Torbran, Thane of Red Fell》と《双弾の狙撃手/Twinshot Sniper》です

《朱地洞の族長、トーブラン》は、あなたがコントロールする赤い発生源がダメージを与えるなら、置換して2点上乗せします
《双弾の狙撃手》は、魂力能力を起動すると、墓地にある狙撃手が2点エニタゲダメージを与えます
108.4に基づくと、あなたは墓地にある狙撃手をコントロールしていないので、トーブランはこの2点ダメージを置換しないはずです

(墓地にあるオブジェクトがダメージの発生源であるというのは直感的には変ですが、120.2や109.2cや113.7aを見るに、ルール的には問題無さそうです)
(コストとして狙撃手をディスカードする以上、魂力能力が起動された時点で狙撃手は墓地にあって領域を移動したりしてないので、いわゆる最後の情報とかも関わってこなさそうです)

120.2. Any object can deal damage.
109.2c If a spell or ability uses a description of an object that includes the word “source,” it means a source matching that description—a source of an ability, of damage, or of mana—in any zone. See rules 113.7 and 609.7.
113.7a ~.Note that some abilities cause a source to do something (for example, “Prodigal Pyromancer deals 1 damage to any target”) rather than the ability doing anything directly. ~.

MagicCompRules 20240607

108.4a「おいおいちょっと待てよ」

今回のテーマは、108.4aが言う「コントローラーが必要になった場合」に、トーブランと狙撃手が該当するかどうかです
もし該当するなら、狙撃手の魂力能力のダメージの発生源のコントローラー(ややこしいなおい)として「あなた」が用いられるため、トーブランはそのダメージを置換します

トーブランと狙撃手はこれに該当せず、108.4aは適用されず、ダメージは置換されない、というのが私の意見です

この意見を補強するための根拠として、以下のような理屈をこねます

  • 108.4aが適用されるのは以下のようなケースである

  • トーブランと狙撃手はそれらのいずれでもない

  • 故に適用されない

先回りして弁明しますが、「以下のようなケースである」が全てのケースを網羅しているという確証が無いので、私が今からこねる理屈には穴が空いています ハイ

とりあえず見ていきましょう。108.4aはいつ適用されるのか?

その1:墓地や追放領域にある時に機能する常在型能力や誘発型能力に「あなた」って書いてある場合




まあダイレクトに「you」って書いてあったら、それが誰を指すかを特定する必要がありますからね
一般的にはオブジェクトに書いてあるあなたってそのコントローラーを指すんですが、墓地や追放領域や統率領域にあるカードにはコントローラーが居ないので、108.4aに基づいて代わりにオーナーを用いるわけです

その2:墓地や追放領域にある時だけ起動できる起動型能力の、起動できる人を決める必要がある場合




一般論としてオブジェクトの起動型能力を起動できるのはそのコントローラーだけですが、そのコントローラーが居ない場合、代わりにオーナーを用います

その3:墓地にあるダメージの発生源に絆魂がついている場合


アリーナ限定ですが

こいつがパーペチュアリーに与えた絆魂を持つ《双弾の狙撃手》の魂力能力が誰を回復させるか?ってことですね
絆魂はそのコントローラーのライフを回復させるわけですが、絆魂のルールのとこにも書いてあるように、こういうときオーナーのライフを回復させます

とりあえずこの3つは108.4aが確実に適用されるシチュエーションとみなしてよさそうです
でもこれで全部という確信は無いですね……

本題:トーブランと狙撃手は今挙げた3つのどれでもない

墓地にある双弾の狙撃手に、墓地にあるときに機能する常在型能力や誘発型能力が書いてあるわけでもないし、
墓地にある双弾の狙撃手に、墓地から起動できる起動型能力が書いてあって誰が起動できるかを特定する必要があるとかではないし
墓地にある双弾の狙撃手に、絆魂がついているわけでもないし
トーブラン側は常に戦場にあるので関係ないし

じゃあ、108.4aが適用されるケースに当てはまらず、適用されないってことじゃない?

この論理には穴があって、その穴に対する反論は以下のようなものになります。
「その1~その3で全てを網羅したという根拠が無く、トーブラン+双弾の狙撃手がまさにその4として108.4aが適用されるケースである」
または
「いや、トーブラン+双弾の狙撃手はその1~その3のいずれかに該当する」
のどちらかです

反論待ってます。

反論してもらうために俺の理屈を再掲します。

  • 108.4aが適用されるのは以下のようなケースである

  • トーブランと狙撃手はそれらのいずれでもない

  • 故に適用されない

以上です。簡潔ですね


ピュレグミ美味しいです。特に梅味が好きです
ピュレグミプレミアムのほうは好みではないです

追記:書こうと思ってたけど忘れてたこと

トーブランって本当に108.4aが言うような「コントローラーが必要になった場合」にあてはまるんすかね?
トーブランはコントローラーを必要としているのか?
いやそりゃ「ダメージの発生源のコントローラーの情報」をトーブランは必要としますけども
ダメージの発生源に必ずコントローラーが居なきゃならないとは限らないじゃないすか
コントローラーが存在しない発生源から生じるダメージっていうのは現行ルールでも無理なく作り出せるわけで

トーブラン「この赤いダメージの発生源のコントローラー誰や?」
俺「居らんで」
トーブラン「居らんのか!お前がコントロールしてるわけちゃうねんな?じゃあ置換せんわ!」
これでよくないすか?

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