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「そうか、俺はいま、タバコを吸ったのか」

落語を作りました。

詳しく言うと、先週の日曜日にワールドスリー(メスガキ噺を35分やる為に自腹で大阪から東京に来た社会人)が設立した"「完全新作現代落語」の勃興を標榜する運動連盟"である『プロジェクト独座』主催の完全新作現代落語会「未来派回想惑星ヒラエス」に出演し、新作落語を披露しました。

この世の漢字をすべて使ってしまって申し訳ない。
要するに、変態が主催する団体の落語会で新作落語を披露した、ということです。
本来は昨年9月の方に出る予定だったのですが、まあ何というか、その時期はその、心のジェンガが、あら~~みたいな感じだったのですみませんという結果になってしまい、改めて誘ってもらったという感じです。
ありがとうワースリ。

久々の新作落語は、信じられないほど楽しかった。

俺自身、落語を演じること自体が「ワルイージと一緒に就活する噺」をやって以来4年ぶりだったので、当日までは不安で一杯だった。
本番1週間前になるともう落語のことしか考えられず、シャワー中に「アァ!」という声が出たり、消費するタバコの本数がどんどんと増えて行ったりした。

そのタバコも「よし、一旦タバコでも吸うか!」というピクニックのような喫煙ではなく、気付いたら灰皿から細い煙が伸びており「そうか、俺はいま、タバコを吸ったのか」というような喫煙。本当、肺に申し訳ない。
(もう二度と新作落語なんてやらない)と思いつつ、パソコンやレコーダーを往復し、当日も震えるほど緊張しながら本番を迎えた。

しかし高座へ上がった瞬間、その景色ですぐに「落語の楽しさ」を思い出し、緊張がすべて吹き飛んだ。夜神月がデスノートに触って記憶を取り戻した時もこんな感じだったと思う。
その高揚感に身を任せて20分をあっという間に駆け抜け、楽屋に戻ってすぐ「絶対にまたやりたい」と思った。肺ごめん。またやるかも。
他の出演者も全員面白く、落語会自体も素晴らしいものになったと思う。
いずれ動画が上がると思うので見て下さい。

改めて思ったけど、新作落語は熱量が半端ない。

やっていることはピンネタっちゃピンネタなんだけど、「1人で考えた20分前後の話を定位置で演じる」という縛りによって、その密度がより高くなる。お客さんの感想も、その熱量に感動している人が多かった。
なので、できれば『プロジェクト独座』は現場に足を運んで見て欲しいです。次はメガネなし博士も出るそうだし。初めて行くにはちょっと怖いか。

以下、そんな「熱量」の話です。俺に熱量はあるのかどうか。

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