ブラームスはブラームスなんだ、と再認識した
4月12日(金)、セントラル愛知交響楽団主催の、
定期演奏会のためのレクチャーを聴きに行ってきました。
場所は名古屋のカワイの音楽サロンです。
この講座は、今年度から音楽監督も兼任されておりますセントラル愛知の首席常任指揮者指揮者❗️の角田鋼亮マエストロが、昨年シーズン(昨年のテーマはブラームス三昧)から定演で指揮をされる時に開いて曲の聞き方読み方をいろいろ解説解析くださっております。
もう少し早くから行ってみたかったんですが、何しろ去年は健康がボロボロ😅でしたので。
セントラル愛知は、昨年までは定演はしらかわホールでしたが、閉鎖に伴い芸文へと会場変わりました。そして、今年のテーマは「新しい景色新しい音世界」です。
4月27日土曜日が芸文での初の定期演奏会ですが、そこで二つのことを行おうとしてます。
一つは、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のピアノ協奏曲編。ピアニストは昨季シリーズでブラームス2番で大熱演を披露した務川慧悟さんです。
ベートーヴェンの方は、すでにこの編曲は有名ですので、聴いた方もあると思いますが、原曲とは違うどんな風景を見せてくれるか、それが聴きものと思います。これは当日のお楽しみで❗️
そして、レクチャーの主役は、メインプログラムである、ブラームスのピアノ四重奏曲第一番ト短調のシェーンベルク編曲版です。
さて、私の告白をちょっと入れますと、シェーンベルクは苦手以前に「わからない組の人」でした💧
今まで浄夜とかグレとか聴きましたが。初期作品ですがここですでにつまづいています
そういうわからない組のお方が知らない人でも惹きつけるメロディーを武器とするブラームスの曲をどうしてくれちゃうのだろうか、そういうのがとても興味がありました。つまりどういうふうにシェーンベルクに捌かれる(お魚捌く感覚😅)のか、それ結構心配でした。(無調のブラームスとかちょっと考えたくないかも)
でしたが、安心してください❣️ブラームスはブラームスでした。
シェーンベルクは編曲はしましたが、骨はちゃんとブラームスです。
この曲はシェーンベルクをアメリカでわかりやすく売り出すために(たぶんいきなり無調は危ういと思われたのか)指揮者のクレンペラーがシェーンベルクに勧めて編曲したのだそうです。シェーンベルク自身はブラームスを敬愛してくださっており、この曲もお気に入りの一つだったそうです。ですので、シェーンベルクの後期作品ではありますが、あくまでもブラームスのこの曲の音符を最大限表現するために(この曲の全ての音を聞かせるために)最大限表現し尽くした作品に仕上げてくださったわけです。
角田氏はホワイトボードやピアノ(シゲルカワイですよ)を使って、シェーンベルクがブラームスのこの曲のどんなフレーズをどのような和音を添えて、いかにこの元室内楽曲である曲の音を表現しているか、丁寧に解説されました。その中で、シェーンベルクはブラームスのこの曲が室内楽だとピアノばかりが強調されがちになるのを、他の伴奏の音もしっかり聴かせて、どの音が場面場面で大事であって、それをオケの時にどの楽器に託すか、をしっかり考えながら作って、その結果、楽器の数は30種類を超えたそうです‼️(この辺はWikipediaに楽器書いてあるから見てください)←この楽器の多さのためにオケではなかなか取り上げにくい曲になってしまって(トラ多すぎることになるわけで→お金かかる?)それは残念なことのようです。(ちなみに角田氏は今回でこの曲を他でも演奏してて今回で3回目で恵まれてるようです)
全体的には、この曲を編曲するにあたっては、ブラームスの交響曲第2番を参考にしている部分がとても多いです。和声の進行(長調だけで和音が進行し、最後だけちょっとマイナー入れたり)とか、飾りの音(刺繍音というそうです)を伴奏にちらつかせたり、ワーグナーターン、十字架音形、その他、ブラームスだったらこのような音を使ってくるだろうというのを主に第二交響曲(時々第4ぽい)のテイストを漂わせながらもれなく表現してるということです。そして、ほんのちょびっとですが、シェーンベルクらしさもちょっとだけ混ぜ込んでくる。いやまあ、元曲もすごいし、それを捌くシェーンベルクすごいと思いました。
以下、できるだけ元テキストは写さないように、自分のメモをいくつか撮ってみたんで、画像あげておきます(字がミミズ文字ですがそこは私の天性の筆才ってことで理解してください😅)
あと1番最後は角田氏への質問(あらかじめメールで募集)ですので、ご参考に。(レーニエ、いいですよね。運命の歌を弾いたおかげでこちらも聴きますが、好きです)
これらのことを踏まえていただいて、(なんの参考にもならんかもですが😅)
ぜひ、4月27日土曜日は愛知県芸術文化劇場コンサーホールに足を運んでいただけると幸いです。
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