見出し画像

カスタマイズ型の上場企業データベース「Finboard」をリリースしました

おはようございます。今回は、運営元である(株)ストレイナーから新サービス開始のお知らせとなります。

当社では2017年から経済メディア運営を開始し、2020年に米国株決算マンがグループインしました。2023年6月には先代決算マン氏が退社することになりましたが、会社としては粛々と記事の制作を続けてまいりました。

決算記事を執筆する上で土台とも言えるのが、各企業の決算データの収集です。長年をかけて「秘伝のタレ」のように管理してきたスプレッドシートを活用してきましたが、新たな企業を扱う際にはそうもいきません。

場合によっては十年分の決算データを手打ちすることもあり、非常に骨の折れる作業です。長い期間をチェックできれば、その会社のことがよく分かるため欠かせない作業ですが、データ収集自体は単純作業であり、記事の価値を構成する要素の一つでしかありません。

巷にはBloombergやSPEEDAといったツールがありますが、非常に高額です。当社でも一時期、天下のBloomberg Terminalを契約しましたが、泣く泣く継続を断念しました。バフェットコードを筆頭に国内でも素晴らしいサービスが台頭してきましたが、生の財務データが欲しいという当社のニーズには合致しませんでした。

サービスが無いなら、作ってしまえばいいじゃない」ということで開発を始めたのが2023年の2月。EDINETやSEC(米国証券取引委員会)で開示されている財務データを取り込むには、XBRLと呼ばれる難解なデータファイルを処理しなくてはなりません。

ストレイナー(旧Stockclip)を開発した際にもXBRLを元にした簡素なデータベースを構築していましたが、今思うと非常に粗末なものでした。改めて学んでみると、非常に深遠な(?)世界です。複雑ではあるものの本質的であり、世界中で規格として普及している理由がよく分かります。

七転八倒した結果、去年の8月ごろには納得のいく設計が出来上がりました。サービスを作る際の着想が「Notionのようなエディタに、Bloombergのようなデータベースを組み合わせられたら、最強では?」というものだったため、今度はエディタ機能の開発に取り掛かることになりました。

かくして完成したのが当社の新サービスの「Finboard」(β版)です。

サービス名は「Financial Dashboard」をもとにしており、Notionライクなエディタに文字や画像を書き込めるのに加え、日米上場企業をカバーする財務データベースとの連携が可能です。

中でもイチオシなのが、企業リスト機能の「カードビュー」です。

上の画像は、米国企業の全リストを時価総額順に表しています。業績グラフに業種、業界、時価総額、PER、ウェブサイトURLを表示項目として設定。フィルタを追加すれば、財務や時価総額、株価騰落率などでスクリーニングすることも可能です。

一見シンプルですが、非常に強力な機能です。通常のスクリーニングでは、どうしても一時的に業績の良い企業が紛れ込んだり、逆境下にある有料企業が漏れたりしてしまいます。株式投資において、後者が投資機会になることは珍しくありません。

Finboardのカードビューでは業績グラフを一望できるため、継続的に業績を良くしてきた会社なのかが一目で分かります。業績グラフを株価チャートに変えたり、両方を並べて表示することも可能。オリジナルのリストを作成すれば、投資先企業の株価と業績を監視するのも簡単です。

その他にも色んなことができますし、今後もどんどん良くしていく予定です。詳細はプレスリリースにも書いてあるので、ご興味があればぜひチェックしてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?