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近所の空き地 2024年8月24日


エノコログサとメヒシバ

近所の空き地で、エノコログサとメヒシバがわさわさと茂っている。
ここは年に1回か2回草刈りが入る場所で、日当たりは午前中だけ。
折々に優勢な草の姿が違うことに気づいて、記録をとってみることにした。
身近な雑草を覚える良い機会になるかもしれない。
ちなみに、約2ヶ月前の同じ場所は、一面のヘラオオバコだった。

ヘラオオバコ

ヘラオオバコは数年前からこの場所に見られた。
2021年には、植えてある園芸種かと思うほど立派で美しい大株だったためか、ヘラオオバコだけが刈り残されたりしていた。
それが年を追うごとに株数が増え、だんだん小型になり、今年は写真のように一面のヘラオオバコのお花畑になった。
調べてみると、ヘラオオバコにはアレロパシー(成長を阻害する化学物質を出す)という作用があるらしい。*1
アレロパシーはヘラオオバコ自身にも作用するので、数年で後退してしまうそうだ。
なるほど、一気にヘラオオバコのお花畑を作り出したが、小型化してしまったのは、アレロパシーのせいなのか。
それにしても、たった3年でこうまで変化するのか。

今はヘラオオバコの姿はなく、旺盛なエノコログサとメヒシバに覆われている。
茂みの中からスズメの声が聞こえてきた。エノコログサの実を食べているのだろうか。

*1 

ヘラオオバコは,ヨーロッパ原産の帰化植物であり,世界中に帰化している.本研究の結果,50mg 包埋区で幼根伸長を 70%も阻害し,高い活性であった.Newman・Miller(1977) は,ヘラオオバコの根部の滲出液が,生長阻害性を示し,しかも自家中毒的特性を示したことから,草地において 本種が数年で後退する 現象と関係があると報告している.

「多摩川河川敷の植生遷移における生存戦略 としてのアレロパシーの関与」2004年 渡邊 泉



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