正直苦手です_人工呼吸_

正直苦手です、人工呼吸。

・救命講習を受けたキッカケ


実は過去2度程、交通事故を目撃し救急車を呼んだ事があります。

信号待ちをしていた車の間をすり抜けて向かい側の歩道に渡ろうとしたお子さんが、反対車線を走る車にぶつかり宙を舞った時。
冬雪の北海道で外を歩いていた時、鈍い音が聞こえて、音の先を見ると男性が倒れていた時。

どちらの時も事故に遭われた方は意識があり、言葉が話せたので人工呼吸には至らなかったのですが、もしあの時、意識を失っていたら、私は一体何が出来たのでしょう。
多分、救急車を呼ぶことしか出来ず、茫然と横に立ちすくんでいたと思います。


子供が産まれてから、もし自分の子供が突然倒れたときの事を思い、恐怖を感じるようになりました。
行かなきゃいけない、知らなきゃいけない、絶対に。

そう思いながらも、随分と時間が経ってしまいましたが、ようやく行けました。


・私が受けた救命講習


先日、市内の薬局さんが開催された【AED使用方法及び救急対応の講習会】に参加しました。
およそ十数人の参加人数で、ご高齢な方がとても多かった印象です。

救急隊の方は三名いらっしゃっており、まずリーダーの方がお話をされ、実践は3チームに分かれて受けました。

詳細にこちらでお伝えしようと思っていたのですが、とっても詳しく記事に起こしてくださっている方がいらっしゃいました。
挿絵も入っており、とても分かりやすい記事でしたので、紹介させてください。

この記事では人工呼吸の訓練が実践されておりましたが、実は私が参加した講習では人工呼吸の訓練がありませんでした。訓練では絶対行う項目だと思っていたので、びっくりしたのを覚えています。

何となく救命講習に行きにくかった理由のひとつがこれです。

(…やっぱり人工呼吸には抵抗があるな(たとえ人形でも))

(自分の身内なら何の躊躇もなく出来るけど、これが全く知らない赤の他人に出来るのか?もし出来なかったら、なんかすごく悪い奴なんじゃないか?)

(人の命を助けなければならない時に、そんな自分の浅はかな気持ちで目の前に居る人を見捨てるのか!?)

という自分の心との葛藤が、少なからずありました。


でも、講習で救急隊の方がおっしゃったんです、

「人工呼吸…嫌じゃないですか?僕は嫌です!」

と。

…あぁ、そう思うのは「悪」じゃないんだと、とてもホッとしたのを覚えています。
もちろん、その後にこう続きます。


「僕は命を守るのが仕事なので、もちろんやりますが、皆さんには胸骨圧迫だけでもやってほしいんです。救急車を呼んで欲しいんです。助けを求めて欲しいんです。それだけで今倒れている人の命が助かるかもしれないんです」

「もちろん、人工呼吸が出来た事に越したことは無い。でも人工呼吸はやはりコツが必要で、ちょっと難しい。じゃあ出来なかったとしても、今のあなたが今出来ることをやって欲しい。なので今日、人工呼吸以外の【出来ること】を覚えて行って欲しいんです。今できなくても、帰りには出来るようになっています」

と。

とても勇気付けられました。

この記事を書いたのは、私みたいに、

「救命講習って…アレやるんでしょう?」

と思っている方に、是非行ってみて欲しいと思ったからです。
多分昔と比べたら講習のハードルが随分下がっていると思います。
(自治体によって講習内容は違うかも知れませんので、ご自身でご確認ください)

・今回の救命講習で感じた事


先ほども書きましたが、今回受講されてる方はご高齢の方がとても多かったです。
しかし、実践してみると…胸骨圧迫は、とても体力を消耗します。
私(アラフォー)がほんの少しやっただけでも息が上がります。多分1分以上続けるのだってかなり大変。それくらい、かなりな力で胸部を圧迫するのです。あれは多分ご高齢の方には、やり方が分かっていても難しい。

だからこそ、若い方々に講習を受けて欲しいとも思いました。
私が受けた講習は、あまりにも年齢層が高かったので、少し心配になりました。

企業さんや保育園の父母会、小学校のPTAのイベントなどで、是非救命講習を取り入れたりして欲しい。
自発的に自治体のスケジュールを調べて講習を受ける方はまだ少ないかもしれませんが、私の様に今回薬局さんの健康イベントとして開催されるようなことがあれば、もう少し足を運びやすい気がします。

なので、もっと気軽に、最低一度は受けておいて欲しい。
その一回で、救える命があるかもしれないのです。

あなたの、大切な人のために。

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