うろおぼえ『ダンサー・イン・ザ・ダーク』私の印象

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が劇場で再上映されるらしい。私はビデオレンタルで一度だけ観た。絶望的な物語だがミュージカル映画である。そもそもミュージカルの印象がハッピーストーリーだという貧困な発想しかない方が問題か(笑)。そう言えば『嫌われ松子の一生』もミュージカルだもんな、ミュージカルって奥深い。

一度だけしか観ていないので細かいところの記憶が抜け落ちている。いや、覚え間違いがある可能性も大。なので、感想というより印象を。

物語は不条理でやるせない。ハッピーエンドとは程遠い後味が悪い映画だと言えばその通りなんだけど、20年経った今、心の中に残っているのはヒロインの母性なんだよ。

『仄暗い水の底から』という映画があった。この映画の結末もやるせないものだったし、そこに至るまでの母親の行動も全てにおいて共感できるものではなかった。しかし、我が子を守ろうとする気持ちだけが真っ直ぐで、その不器用さを責める気持ちにはなれなかったんだよな。『ダンサー…』にも同じ印象。

これは何事についてもだけど、乗り越えなければいけない出来事に誰もが必ず正解の方法を導き出せるってもんじゃないんだよね。もっと器用にもっと思慮深く行動すれば別の解決があったかもだけど、そんなの苦手な人っているし、自分だってそうだし。「何でそんなことするかなぁ」って他人から見られることでも、本人は必死だもん。

あれもこれもそれもダメ、だけど一番大事なことだけはぶれない。そんな印象。

うろおぼえです(笑)。こんな映画じゃなかったかもしれない。

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