こんなん朝から放送してもええんか?『カムカムエヴリバディ』(褒めてますw)

マメに投稿する人になろうとしていたのは、秋。気がつけば最終回予想をしていた『おかえりモネ』が終わって、感想を書くタイミングを完全に逃した。(因みに予想は大外れwww)

朝ドラクラスタの皆さん、こんな話になると思ってましたか?可愛い萌音ちゃんと北斗くんの甘酸っぱい初恋、根底に流れる岡山の空気と甘いあんこの香り。戦争が絡んでくるのは分かっていたので悲劇的な展開になることまでは予想出来たけれど…これ、朝からしてもいいドラマ?

脚本家は藤本有紀さん、『ちりとてちん』と『平清盛』も書いた方ね。流石だわ。清盛は言わずもがなちりとてちんも、どうにも抗えない人の業みたいなものを描くのが上手い。

幼い頃からずっと安子に想いを寄せていた勇、その言動は不器用で一途と思わせて結局男としての捌け口も持っていた。登場当初から不穏な雰囲気ムンムンの雪衣(るいに"呪いの言葉"を突き付けるシーンの声色が幼子に対するそれじゃなくて震えた)だが、勇との関係は安子が雉真家に戻る以前からあったと思われるので、彼女の心境は推して図るべし。姑という分かりやすい存在だけでなく様々な思惑が交差している雉真での生活で翻弄される安子もまた、健気というには強情すぎるのかもしれない。

未亡人になった女がその兄弟と再婚するということは当時には珍しいことではなかったようだ。愛する娘を守るために自分の気持ちを抑えて勇と結婚しても、古い時代を描くドラマとしてはOKだったと思う。それを敢えてしなかった脚本について考えてみた。

常識は時代によって変わる。女性の仕事や結婚について、家庭の中での立場、男性への対応、今ではハラスメントと呼ばれることも当たり前であった過去がある。しかし、慣習が違っても人の心持ちはそうそう変わるものではないのじゃないか?娘への負い目をちらつかされて雉真家の思い通りになることにNOを突き付けた安子の姿は、戦中戦後を生きた女性の象徴であり代弁でもあると感じた。幼馴染のきぬちゃんの理解力の高さもまた、令和の朝ドラらしい軽やかさだ。

しかし、現時点での安子について100%共感を覚えられない。ここが脚本の上手いところ。視聴者の気持ちはるいに持っていかれた。次のヒロインである。今後の展開に自然と意識が向くようなヒロイン交代だ。もっと言えば勇の描写も、安子が彼を選ばなかったことに対して「仕方ないよね」と思わせるための設定だとも考えられる。次々変わる展開に視聴者を納得させる仕組みかと。

朝になったら(現在12月23日 0:40 笑)るいの物語が始まる。10代を演じる深津絵里に細かいツッコミは野暮w、何歳まで演じるんだろうか?楽しみ

https://www.nhk.or.jp/comecome/

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