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昔ながらの VR RPG を開発してます

こんにちは、シン キョンホンと言います。
VR専用ターン制コマンドバトルRPG「クインズナイト」を開発しています。
昔ながらの中世の世界観の JRPG を VR でご体験いただけるというゲームになってますので興味があったら是非チェックしてみてください。
2019年末 Oculus Go にて発売予定です。(すでに厳しそうなので年始になるかも)
体験版もあるので Oculus Go をお持ちの方はそちらも是非。

体験版: https://www.oculus.com/experiences/go/2334378369971067/
公式サイト: https://queensknightvr.com/

もうすぐ発売というタイミングなので振り返りがてら開発の経緯をまとめてみます。

VR RPG 開発開始のきっかけ

僕が初めて VR を体験したのは 5年前くらいで、Oculus DK2(開発用) を知人に触らせてもらったときでした。
そのとき、「これで RPG をやったら絶対に面白い!」と思い、将来プレイできることを夢見てワクワクしたことを覚えています。

しかし、4年ほど経った 2018年、VIVE も Oculus Rift も Oculus Go も PS VR も発売されたのに、未だに VR RPG の噂は僕の耳には聞こえてきませんでした。
探してみると、あるにはあるのですが、バトル部分だけなどの部分的な実装だったりして、フィールドを自由に散策して、コマンド選択でバトルをするような、いわゆる JRPG 的なものを見つけることはできませんでした。

みんながまずは VR でやりたいのはホラーゲームやアクションゲームで、待っていても発売されるのはずっと先かもしれない、そんな予感がしてきました。

でも、僕のように古き良き JRPG が大好きで、それを VR でやりたいと思っている人は少数だとしても絶対にいるはずで、VR 未体験の人も含めたら、かなりの人が面白いと感じるという確信がありました。

すでに売れている IP を持つ大手企業が入ってくれば相当数のファンが楽しむことができる VR RPG になることは間違いないけれど、それをその企業もわかってはいるけれど、VR 市場の小ささゆえに、大きくなるまで入ってこられないのかもしれない。

そんな予想をしてみて、以前に読んだ GOROman さんの「ミライのつくり方」を思い出しました。

GOROman さんは「普及させないと終わってしまうかも」「日本だけ置いていかれるかも」という意識で VR の普及に取り組んでいることを知りました。
僕の中では確定的だった VR RPG をやることができる未来も、もしかしたら来ないかも知れないし、来たとしても20年後かもしれない。そんな予感がしてきました。

VR RPG の未来が確定したものではないのであれば、僕にもできることがあるかもしれない。通して遊べる VR RPG がない今、モックのようなものでも、リリースしてみれば楽しんでくれる人がいるはずだし、みんなが待ち望む AAA タイトルの VR RPG をプレイする未来を、少しは近づけることができるはず。そんな思いを持つようになり、昨年2018年12月に「とりあえず作ってみよう!」と VR RPG 開発を開始しました。

全然完成しない VR RPG

VR RPG の開発を始めて、Twitter で進捗報告を始めると、多くの方が RT やファボを頂くようになり、フォロワーの方もかなり増え、VR RPG に対する皆さんの期待の高さを肌で感じるようになりました。

ゲーム開発はほぼ初心者に近い状態でしたが試行錯誤をしながら開発を進め、VR 開発者のミートアップなどに出展しながら、有識者の方々にフィードバックを頂きながら改良を重ねていきました。

最初は3ヶ月くらいで簡単なものをリリースして、ちょっとだけ楽しんでもらおうと思い開発を始めたのですが、ゲーム開発はそんな甘いものではなかったです。シナリオの大きさによって開発工数が変わると思っていて、それは正しくはあるのですが、基本システム部分の「バトル」「道具・魔法の管理」「レベル・ステータス」などはシナリオの大きさとは無関係に必要で、今回開発している「クインズナイト」のボリュームでも相当な時間がかかることがわかってきました。

(↑ 5月の時点で「大枠はほぼ完成している」とか言ってましたが、結局年末までかかっていますし、まだ完成してません。)

この頃、VR系のミートアップで何度か展示をさせて頂いて、VR 界隈の盛り上がり、仲間意識を感じていたのですが、実際、VR を持っていないゲームファンの方はどう思うのかを意識し始めました。面白いとは思うのですが、ある程度 VR 開発の期間が進み、知識も増え、逆に思い込みも大きくなっているかもしれないと考え、VR ファンだけではないゲームファンの方が来るイベントにも出展して体験してもらおうと考え、色々すっ飛ばしている感がすごいのですが「東京ゲームショウ」への出展を決めました。(この辺は費用感とかも含めていつか別記事書きたいです。)

東京ゲームショウに出展!

東京ゲームショウでは、今回が初めての VR 体験という方にたくさんご体験して頂くことができました。そして、多くの方に楽しんでいただけたと思っています。うちのような無名な会社の初タイトルに多くの方が集まってくれた(3台同時にプレイ可能なのに30分待ち以上の行列!)のは「VR RPG」というジャンルの期待感の現れだと感じ、見切り発車でしたが、作り始めて良かったと思えた瞬間でした。

↓ 東京ゲームショウで展示した体験版を配信中ですので Oculus Go をお持ちの方は是非プレイしてみてください!

(↑ ゲームショウでは VR 界隈のスーパースターに多く遊びに来ていただいて、なんと Oculus 創業者の Palmer Luckey 氏にもご体験頂きました・・・!)

終わりに

ここから3ヶ月、開発を継続して、現在にいたります。ようやく完成させることができます。VR 関係者だけではなく、一般のゲームファンの方にも楽しんでいただいたことで、方向性は間違っていないことを実感し、このジャンル(レトロなターン制コマンドバトルRPG の VR版)に興味がある方にはきっとご満足いただけるゲームになっていると思います。是非発売した際にはチェックしてみてください。

意外と長文になってしまいましたが、お読みいただきどうもありがとうございます。

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