COVID-19情報:2023.03.08

皆様

本日のCOVID-19情報を共有します。

本日の論文はJAMAより4編、Natureより1編です。
JAMAの1編目は、12歳から17歳の青年層におけるBNT162b2ワクチン後に報告された心筋炎または心膜炎の発生率を推定し、これらの事象に関連する臨床情報を記述することを目的とした研究です。BNT162b2ワクチン接種後の心筋炎または心膜炎の報告発生率には、思春期の年齢層でばらつきがあることが示唆されましたが、ワクチン接種後にこれらの事象が発生するリスクは依然として非常に稀でした。
2編目は、オミクロン波(BA.1/BA.2)でSARS-CoV-2に感染したワクチン未接種および既感染者の特徴的なコホートにおける、急性および急性後の臨床結果を調べ、デルタ波で発生した感染と比較することを目的とした研究です。以前は免疫的にナイーブだった成人において、オミクロン波(BA.1/BA.2)およびデルタ波感染はほとんど無症状であることが示唆されました。重要なFindingです。
3編目は、SARS-CoV-2デルタ株とオミクロン株が最も流行中に、COVID-19患者の検出に関する呼気分析の診断精度を評価することである。背景ですが、呼気分析は、COVID-19を検出するための非侵襲的な手段として検討されてきました。しかし、オミクロン株などのSARS-CoV-2の新たな変異株が呼気プロファイルや呼気分析の診断精度に与える影響については不明だったという課題がありました。呼気分析がCOVID-19の検出に有望であることが示唆されました。
4編目は、6ヶ月未満の乳児のデルタおよびオミクロンSARS-CoV-2感染および入院に対する母親の産後メッセンジャーRNA COVID-19ワクチン接種の有効性を評価した研究です。産後の母親によるCOVID-19ワクチン接種は、6カ月未満の乳児のデルタ感染に対して中程度の効果を示したが、オミクロンに対してはほとんど予防効果を与えませんでした。

Natureは、塩野義製薬が開発したensitrelvirがLong COVIDを予防する可能性について言及した学会発表に関して、科学者達が呈している疑義について論じたNatureNewsです。この論説は、妥当な科学的知見、議論を集積したものであると判断できます。
Peer Reviewもされていない知見の学会発表レベルで、Long COVIDへの効果を強調するというのは全くもって言語道断です。

報道は、ワクチン関連情報が国内外から出ています。
高齢者は5月8日から追加接種が可能になり、5-11歳にもオミクロン対応ワクチンが適用になりました。
また、英国においてもコロナワクチン追加接種があるようです。
国立感染症研究所と国立国際医療研究センター(NCGM)を統合し、新たに「国立健康危機管理研究機構」をつくるとのことですので、機動的な組織ではないようです。
次のパンデミックのときには、機構長が出てきて、何やかやと言い訳をするのでしょう。
感染症から国民を護ることよりも、自分の給与と名誉を守る組織になることは間違いないでしょう。沈みゆく途上国日本の行く末を示しているようです。

高橋謙造

1)論文関連      
JAMA
Myocarditis or Pericarditis Events After BNT162b2 Vaccination in Individuals Aged 12 to 17 Years in Ontario, Canada

*12歳から17歳の青年層におけるBNT162b2ワクチン後に報告された心筋炎または心膜炎の発生率を推定し、これらの事象に関連する臨床情報を記述することを目的とした研究です。
本研究は、地方のCOVID-19ワクチンレジストリにリンクされた受動的ワクチン安全性監視データを用いた、人口ベースのコホート研究です。本研究に含まれるのは、2020年12月14日から2021年11月21日の間にBNT162b2ワクチンを1回以上接種し、心筋炎または心膜炎のエピソードを報告したカナダ、オンタリオ州の12歳から17歳のすべての青年です。データは、2021年12月15日から2022年4月22日まで分析されました。
主要アウトカムとして、BNT162b2投与10万回あたりのBrighton Collaborationの症例定義のレベル1~3を満たす心筋炎または心膜炎の発生率を年齢層(12~15歳 vs 16~17歳)、性別、投与回数、投与間隔別に報告しています。急性事象発生時の症状、医療機関の利用状況、診断検査結果、治療に関連するすべての臨床情報を要約しました。
調査期間中、対象基準を満たした12歳から17歳の間で、約165万回のBNT162b2投与と77件の心筋炎または心膜炎の報告がありました。77名の青年(平均[SD]年齢、15.0[1.7]歳、男性63名[81.8%])のうち、51名(66.2%)がBNT162b2の投与2回後に心筋炎または心膜炎を発症しました。全体として、イベントが発生した74人(96.1%)が救急部で評価され、34人(44.2%)が入院しました(滞在期間中央値[IQR]、1[1~2]日)。青少年の大部分(57人[74.0%])は非ステロイド性抗炎症薬のみで治療され、11人(14.3%)は治療を必要としませんでした。最も高い発生率が報告されたのは、投与2回目以降の16~17歳の男性青年であった(10万人あたり15.7人、95%CI、9.7~23.9人)。16~17歳では、投与間隔が短い(つまり30日以下)もので報告率が最も高かいという結果になりました(10万人あたり21.3人、95%CI、11.0~37.2人)。
このコホート研究の結果から、BNT162b2ワクチン接種後の心筋炎または心膜炎の報告発生率には、思春期の年齢層でばらつきがあることが示唆されました。しかし、ワクチン接種後にこれらの事象が発生するリスクは依然として非常に稀であり、COVID-19ワクチン接種の利益との関連で考慮する必要があるとのことです。

Acute and Postacute COVID-19 Outcomes Among Immunologically Naive Adults During Delta vs Omicron Waves

*オミクロン波(BA.1/BA.2)でSARS-CoV-2に感染したワクチン未接種および既感染者の特徴的なコホートにおける、急性および急性後の臨床結果を調べ、デルタ波で発生した感染と比較することを目的とした研究です。
この前向きマルチサイトコホート研究では、2021年6月から2022年9月の間に米国8州で高解像度の症状およびウイルス学的モニタリングを受けている地域居住の成人が対象となりました。SARS-CoV-2の免疫学的既往歴のない30歳以上65歳未満のワクチン未接種の成人で、感染リスクが高い人を募集しました。参加者は最大48週間追跡され、定期的なCOVID-19症状調査およびSARS-CoV-2PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査用鼻腔スワブを提出しました。データは2022年5月から10月にかけて分析されました。
オミクロン株(BA.1/BA.2系統) vs デルタ株 SARS-CoV-2感染、参加者の地理的地域における循環SARS-CoV-2変種の少なくとも50%を占める変種があった期間に生じたPCR検査の陽性結果と定義しました。
主要アウトカムは、急性症状(発症後28日以内)および急性後症状(発症後5週間以上)の有病率および重症度を検討対象としました。
結果は、免疫学的にナイーブな参加者274名(平均[SD]年齢49[9.7]歳、女性186[68%]、ヒスパニック系19[7%]、白人242[88%])において、166名(61%)がSARS-CoV-2に罹患しました。このうち137人(83%)はオミクロン優位性期間に、29人(17%)はデルタ優位性期間に感染しました。オミクロン波感染の7%(95%CI、3%~12%)とデルタ波感染の0%(95%CI、0%~12%)に無症状感染が発生しました。オミクロン波感染者の医療利用は、デルタ波感染者と比較して79%(95%CI、43%~92%)低く(P = .001)、デルタ波に感染した人と比較して、オミクロン波に感染した人は、急性期以降の症状のリスクが56%(95%CI、26%-74%、P = .004)、急性期以降の症状の発生率が79%(95%CI、54%-91%、P < .001)相対的に減少していました。
これらの結果から、以前は免疫的にナイーブだった成人において、オミクロン波(BA.1/BA.2)およびデルタ波感染はほとんど無症状であることが示唆されました。デルタ波感染者と比較して、オミクロン波感染者は、医療機関を受診し、急性期以降の症状を経験する可能性が低かったとのことです。

Portable Breath-Based Volatile Organic Compound Monitoring for the Detection of COVID-19 During the Circulation of the SARS-CoV-2 Delta Variant and the Transition to the SARS-CoV-2 Omicron Variant

*SARS-CoV-2デルタ株とオミクロン株が最も流行中に、COVID-19患者の検出に関する呼気分析の診断精度を評価することである。背景ですが、呼気分析は、COVID-19を検出するための非侵襲的な手段として検討されてきました。しかし、オミクロン株などのSARS-CoV-2の新たな変異株が呼気プロファイルや呼気分析の診断精度に与える影響については不明だったという課題がありました。
この診断研究では、デルタ株がオミクロン株に追い越されて主要な変種となった時期をカバーする2021年4月から2022年5月の間に、RT-PCRを用いたCOVID-19の検査結果が陽性および陰性だった患者コホートを対象としました。患者は、ミシガン大学保健システムの集中治療室と救急部を通じて登録されました。患者の呼気はポータブルガスクロマトグラフィーで分析しました。
COVID-19(SARS-CoV-2デルタ株とオミクロン株)と非COVID-19疾患を区別する異なるVOCバイオマーカーのセットが同定されました。
全体として、167人の成人患者から205の呼気サンプルが分析されました。合計77人の患者(平均[SD]年齢、58.5[16.1]歳、41[53.2]人の男性患者、13[16.9]人の黒人患者と59[76.6]人の白人患者)がCOVID-19で、91人の患者(平均[SD]年齢、54.3[17.1]歳、43[47.3]人の男性患者、11[12.1]人の黒人と76[83.5]人の白人)がNon COVID-19疾患でした。複数の患者が複数日にわたって分析されました。94の陽性サンプルのうち、ミシガン州および米国疾病管理予防センターのサーベイランスデータに基づいて、41のサンプルはデルタ株または他の株に感染した2021年の患者からであり、53のサンプルはオミクロン株に感染した2022年の患者からでした。4つのVOCバイオマーカーは、94.7%の精度でCOVID-19(デルタ株および他の2021年型)と非COVID-19の病気を区別することが判明しました。しかし、これらのバイオマーカーをオミクロン株に適用すると、精度は82.1%に大きく低下しました。4つの新しいVOCバイオマーカーは、オミクロン株と非COVID-19病を区別することがわかりました(精度、90.9%)。呼吸解析では、オミクロン株とそれ以前の株を91.5%の精度で、COVID-19(すべてのSARS-CoV-2変異株)と非COVID-19の病気を90.2%の精度で区別しました。
この診断研究の結果は、呼気分析がCOVID-19の検出に有望であることを示唆しています。しかし、迅速抗原検査と同様に、新しい株の出現は診断上の課題となります。本研究の結果は、患者の診断とケアを改善するために呼気分析を使用するために、これらの課題を克服する方法について追加の評価を必要とするとのことです。

Estimated Effectiveness of Postpartum Maternal Messenger RNA COVID-19 Vaccination Against Delta and Omicron SARS-CoV-2 Infection and Hospitalization in Infants Younger Than 6 Months

*6ヶ月未満の乳児のデルタおよびオミクロンSARS-CoV-2感染および入院に対する母親の産後メッセンジャーRNA COVID-19ワクチン接種の有効性を評価した研究です。背景としては、妊娠中の母親のCOVID-19ワクチン接種が、認可ワクチンが存在しない6カ月未満の乳児に保護免疫を与えることを示唆するエビデンスが登場していますが、妊婦のCOVID-19ワクチン接種率は、一般集団よりも低いという課題があります。
2021年5月7日から2022年3月31日の間に生まれた6ヶ月未満の乳児で、2021年6月18日から2022年9月5日の間にSARS-CoV-2のPCR検査結果を受けた人を対象に、カナダのオンタリオ州で調査を行いました。母親が妊娠後に一次ワクチンシリーズを完了し、免疫を獲得する時間を確保するため、出生から6週齢までの検査は除外しました。
陽性と判定された乳児を症例とし、陰性と判定された乳児を対照とした。全ゲノム配列、Spike Gene Target Failureスクリーニング、または検査日を用いて株を分類しました。デルタ株とオミクロン株の循環は重複していたため,テストネガティブの乳児の一部は、両変異の解析で対照となりました。COVID-19に関連する入院を特定するために、報告可能な疾患データと入院記録を使用しました。
集中管理されたCOVID-19ワクチンレジストリを用いて、産後の母親のワクチン接種を、出生から乳児の検査の14日前までの間に少なくとも2回のメッセンジャーRNA COVID-19ワクチン投与を受けた場合と定義しました。妊娠前、妊娠中、産後、乳児の検査の14日前までに1回も接種していない母親は、ワクチン未接種としました。州の出生記録と、研究所、ワクチン接種、報告対象疾患、医療行政請求データセットを、固有の符号化識別子を用いてリンクし、ICES(旧Institute for Clinical Evaluative Sciences)で解析した。
多変量ロジスティック回帰を用いて、テスト・ネガティブな対照群と比較したテスト陽性例における妊娠後の母親のワクチン接種の調整オッズ比(aOR)を推定し、DeltaおよびOmicron感染および入院に対するワクチン効果(VE)を(1-aOR)×100として算出した。オミクロン感染に対するVEについては、いくつかの感度分析を行いました。また、用量反応関係があるかどうかを判断するために、産後1回の投与に対するVEを推定しました。すべての解析は、SASバージョン9.4(SAS Institute)を用いて実施しました。
デルタ症例68名、デルタ対照1573名、オミクロン症例656名、オミクロン対照1200名の2787名の乳児を対象としました。ワクチン接種率は、デルタ解析で1641人中641人(39.1%)、オミクロン解析で1856人中624人(33.6%)でした。3回目のワクチン接種を受けた母親は5名未満でした。ワクチン接種を受けた母親の乳児のデルタ感染に対するVEは73%(95%CI、42~87)、オミクロン感染に対するVEは13%(95%CI、-14~33)でした。オミクロン感染に対するVEは、感度分析で6%から22%に変動した。ワクチン接種を受けた母親の乳幼児には入院がなかったため、Delta関連の入院に対するVEを推定することはできませんでした。オミクロン関連入院に対するVEは36%(95%CI、-21~66)であり、デルタ感染に対する用量反応関係のみが観察されました。
産後の母親によるCOVID-19ワクチン接種は、6カ月未満の乳児のデルタ感染に対して中程度の効果を示したが、オミクロンに対してはほとんど予防効果を与えませんでした。間接的な比較から、産後の母親のCOVID-19ワクチン接種は、妊娠中の母親のワクチン接種よりも、特にオミクロンに対して劣る可能性が示唆されました。研究の限界には、(1)試験期間中に試験資格が変化する、(2)自宅でのSARS-CoV-2迅速抗原検査結果が利用できない、(3)授乳や他の近接者の接種状況などの測定不能な交絡因子、(4)VE低下や3次接種を評価できないこと、が挙げられるとのことです。

Nature
COVID pill is first to cut short positive-test time after infection

*塩野義製薬が開発したensitrelvirがLong COVIDを予防する可能性について言及した学会発表に関して、科学者達が呈している疑義について論じたNatureNewsです。
この研究は、2月21日にワシントン州シアトルで開催されたレトロウイルス・日和見感染症会議(CROI: Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections)で発表され、まだ査読を受けた論文としては発表されていません。
COVID-19の治療には、すでに2種類の経口抗ウイルス薬が広く使用されています。Paxlovid(ニルマトルビル-リトナビル)とmolnupiravirです。どちらも重症化するリスクが高い人を対象としていますが、ensitrelvirはリスクに関係なくテストされたため、リスクの低い人への使用に影響を与える可能性があります。予備的な証拠では、Paxlovidにその効果があることが示唆されていますが、Long COVIDのリスクを低減することを決定的に示した薬剤はありません。
ensitrelvir試験の主催者は、この薬が回復を早めることができるかどうかを判断することを主な目的として、約1,200人を対象に調査を行いました。その結果、125ミリグラムのensitrelvirを服用した参加者は、鼻づまりや鼻水、喉の痛み、咳、暑さや熱っぽさ、エネルギーや疲れの低下という5つの特定の症状が、対照群の参加者に比べて約24時間早く回復したことが分かりました。
また、125ミリグラムを服用した参加者は、プラセボを服用した参加者よりも約29時間早くSARS-CoV-2が陰性となりました。塩野義製薬によると、この研究は、陰性化までの時間を統計的に有意に短縮した初めての例とのことです。
また、参加者の一部を対象に、試験登録の3ヵ月後と6ヵ月後、および急性感染期のCOVID-19の症状について質問しました。この期間に2回以上連続して同じ症状を訴えた人は、Long COVIDを発症したと定義されました。病気の初期に比較的多くの症状を訴えた参加者が抗ウイルス剤を服用した場合、Long COVIDを発症するリスクは14%であったのに対し、プラセボ群では同様の参加者が26%でした。このことから、塩野義製薬は、ensitrelvirを投与された参加者はLong COVIDを発症するリスクが減少したと結論付けました。
◯デザインへの疑問
・この治験はLong COVIDのリスクを調査することを特に意図していなかったと指摘する。つまり、治験前の研究計画書には、Long COVIDのデータを分析するための方法が一切書かれていなかった。
つまり、例えば塩野義製薬のLong COVIDの定義が試験開始前に決定されていたかどうかは不明であると、カリフォルニア州サンディエゴにあるScripps Research Translational Instituteのディレクターである医師のEric Topolは指摘しています。この試験は探索的な段階であったため、強い結論を出すことはできないと、彼は付け加えている。
◯デザインに関する正当化
・塩野義製薬(ニュージャージー州フローラムパーク)の臨床開発責任者であるSimon Portsmouthは、Long COVIDの定義が昔は今ほど明確ではなかったため、Long COVIDデータの解析計画を前もって特定できなかったと言っています。この結果は、決定的なものではありませんが、COVID-19の症状に対するensitrelvirの効果を評価する現在進行中の試験を形成するものであると主張している。
・科学者たちは、抗ウイルス剤がLong COVIDを予防する可能性があることはもっともだと述べている。
・最近のある分析では、パクスロビッドを服用した人は、抗ウイルス薬を服用しなかった人に比べて、Long COVIDを発症するリスクが減少していることがわかっている。本研究はプレプリントとして発表されたもので、まだ査読付き論文としては発表されていない。
・研究の共著者であるミズーリ州のVA St Louis Health Care Systemの研究開発主任であるZiyad Al-Aly氏は、ensitrelvirのデータから、「感染時の早い段階でウイルスを攻撃することが、Long COVIDのリスクを減らす鍵を握っているようだ」と述べている。
・塩野義製薬が公表したデータは、少なくとも残存ウイルスが症状の長期化に関与している場合には、抗ウイルス剤がLong COVIDを予防するという考えを支持するものである、とTopolは同意している。
◯残された疑問
・持続性ウイルスがLong COVIDの原因であるというコンセンサスは得られていない。
・マクマスター大学の健康研究者、エドワード・ミルズ氏は、「Long COVIDとウイルスが無関係である可能性も十分にあります」と言う。Long COVIDは、例えば、ウイルスに対する免疫反応によって引き起こされるかもしれないと、彼は指摘する。
・抗ウイルス剤がLong COVIDを防ぐかどうかを調べるのに最適な研究は、SARS-CoV-2の残存が病気の原因の一部である可能性のある参加者だけを選ぶことであると、インペリアル・カレッジ・ロンドンの免疫学者ダニー・アルトマンは述べている。もし科学者がそのような人たちを、同じ原因によるものでない人たちと区別しなければ、試験で「はっきりしない答え」が得られるかもしれない、とアルトマンは言う。
*NatureNewsの論説は、妥当な科学的知見を集積したものであると判断出来ます。これを反映するかのように、今年のCROIのハイライトをまとめた以下のJAMA記事では、ensitrelvirに関しては一切言及されていません。
Highlights From CROI, the Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections—Postexposure Prophylaxis for Sexually Transmitted Infections, a New Protease Inhibitor for COVID-19, Goals for Preventing HIV Transmission, and More
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2802168

2) 治療薬、 ワクチン関連       
国内     
来年度ワクチン、高齢者は5月にも=新型コロナ、方針正式決定―厚労
https://www.jiji.com/sp/article?k=2023030700106&g=soc
*オミクロン型対応ワクチン、高齢者は5月8日から2回目:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0710C0X00C23A3000000/
*コロナワクチン、高齢者ら5月8日から 来年3月末まで無料接種継続
https://www.asahi.com/articles/ASR375139R2KUTFL015.html
*コロナワクチン、高齢者ら5月8日から 来年3月末まで無料接種継続
https://www.asahi.com/articles/ASR375139R2KUTFL015.html
*「厚生労働省は新型コロナウイルスのワクチン接種について、2023年度のスケジュールを決めた。5月8日に高齢者や基礎疾患のある人を対象としたオミクロン型対応ワクチン2回目接種を始める。22年9月から実施しているオミクロン型対応の1回目接種は5月7日に終える。次の冬の感染拡大に備え、9月には改めて5歳以上を対象とした接種を始める。」

コロナ2価ワクチン、高齢者は2カ月で効果低下-ブースター巡る研究
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-07/RR4K1BT0AFB401
*「新型コロナウイルスのオミクロン変異株に対応する2価ワクチンのブースター(追免疫)が高齢者を死亡や入院から守る効果は、接種後2カ月で低下し始めたことが、査読前の研究論文で分かった。
  研究結果はモデルナやファイザーの最新ブースターの効果に関する過去の報告が土台となっている。これまでの報告では、このブースターが高齢者の重症化リスクを大幅に減させたことを示す一方、効果がどのくらい長く続くかの評価はなかった。新たな研究はフィンランドの患者登録データを分析。論文は査読を受けておらず、medRxivのウェブサイトに査読前として掲載された。」

子どもオミクロン対応を接種へ HPV9価は2回で接種完了に
https://nordot.app/1005677941036908544
*「厚生労働省のワクチン分科会は7日、5~11歳の子ども用新型コロナウイルス・オミクロン株対応ワクチンについて、無料で打てる予防接種法の「特例臨時接種」に位置付けることを了承した。従来ワクチンを2回接種済みの子どもが対象で、前回接種から3カ月以上空ける。8日以降に接種を始める。
 厚労省は先月、米ファイザーの5~11歳用のオミクロン株対応ワクチンを承認した。3月8日以降、全国の自治体に約139万回分を配送する予定。」

海外     
英、今春にコロナワクチン追加接種提供 高リスク者対象
https://reut.rs/3F3SBtQ

中国、感染症防止とワクチン・新薬開発に引き続き注力=政府活動報告 #ldnews
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/23819178/

治療薬      
コロナ薬「ゾコーバ」保険適用、5万1850円に 中医協承認:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA07CB90X00C23A3000000/
*塩野義のコロナ薬「ゾコーバ」 5日分で5.2万円 9月末まで無料 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230308/k00/00m/040/143000c
*「中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は8日、塩野義製薬のコロナ治療薬「ゾコーバ」を保険適用し、薬価(薬の公定価格)を1回の治療あたり約5万1850円とすることを承認した。新型コロナや季節性インフルエンザの既存の治療薬を類似薬として比較し、算出した。」

3)診断・検査、サーベイランス関連
変異株     

Long COVID

国内        
5類移行で気になる「自己負担額」は? 専門家「PCR検査は2550円、抗原検査は1332円」 高額薬と入院費に“例外”も #ldnews
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/23803573/
*「「自己負担額について、東邦大学の感染制御学研究室・小林寅竽(いんてつ)教授は、保険診療で窓口負担3割の場合、PCR検査は2550円、抗原検査は1332円を患者が支払うといいます」」

岩手県立高入試 インフルとコロナで約50人が欠席
https://www.asahi.com/articles/ASR377786R37ULUC00B.html

海外       
WHO事務局長、コロナ起源の情報提供呼び掛け #ldnews
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/23811415/

4)対策関連
国内      
「日本版CDC」新設を閣議決定 感染症、研究・臨床一体で:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA074RK0X00C23A3000000/
*「日本版CDC」創設、厚労省の再編法案を閣議決定 次の感染症備え
https://www.asahi.com/articles/ASR3745ZLR37UTFL00H.html

*日本版CDC法案、閣議決定 25年度にも感染症専門機構設置
https://rd.kyodo-d.info/np/2023030701000349
*「政府は7日、次の感染症危機に備えるため、国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合し新たな専門家組織として「国立健康危機管理研究機構」を設立する新法案を閣議決定した。米国で感染症対策を中心的に担う疾病対策センター(CDC)をモデルとし、2025年度以降に設置する。
 現在の両組織の業務を引き継ぐため、感染症法や新型インフルエンザ等対策特別措置法、地域保健法も改正する。
 新機構は、感染症の科学的知見の収集から研究、患者の診療までを包括的に担う。全国の地方衛生研究所と連携して感染状況などの情報を集約、分析もする。」

首都直下地震、感染リスクも踏まえ防災・減災:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC244MR0U3A220C2000000/
*「11日で12年を迎える東日本大震災。東京でも強い揺れを観測した震災は、首都圏で約515万人の帰宅困難者を発生させ、大規模な通信障害など都市部ならではの課題を浮き彫りにした。30年以内に70%の確率で発生するとされる首都直下地震でも、都内で453万人の帰宅困難者や通信障害が想定される。被災時の新型コロナウイルス感染拡大など新たなリスクも踏まえ官民が対策に乗り出した。」

沖縄県の会食制限、全店で解除 コロナ感染状況改善で:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC0817H0Y3A300C2000000/

海外       

5)社会・経済関連     
「誰か私を介護して」 シングルマザーが経験したコロナ自宅療養 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230307/k00/00m/040/109000c

貸別荘の宿泊人数水増し GoTo給付金詐取容疑で2人書類送検 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230308/k00/00m/040/144000c

陰性なのに「陽性」報告 コロナ休暇不正取得で奈良県職員を処分 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230307/k00/00m/040/036000c

客は「脱マスク」従業員は着用 セブンやマック、13日から:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0207J0S3A300C2000000/

JR東日本、マスク着用の呼びかけ打ち切り 13日から:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC073BB0X00C23A3000000/

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