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むかしばなし「桃太郎」のつづき(妄想)

我が家の人気コンテンツ「おはなしの国」
寝る前に俺の妄想おとぎ話をこども達に聞かせるという企画。今回は「桃太郎」が鬼退治に行きめでたしめでたしの後の話。

桃太郎は鬼を退治し一躍町の英雄となり持ち帰った財宝で裕福に暮らしていた。しかし産まれた頃から「鬼退治」がミッションだった桃太郎は鬼を退治後、目標を見失い只々酒に溺れる日々。「俺は町の救ったんだぁ」夜、町に繰り出してはあの日の自分の勇ましさを語っては飲む日々を繰り返していた。気付けば体重は90キロを越しもう昔の面影は桃太郎には残っていなかった。

町の人達は桃太郎の武勇伝話に正直うんざりしていた。「鬼退治」の話になると皆「またかよ...」とうんざりしていたある日、町の庄屋が鬼が住んでいた「鬼ヶ島」の物件が退治以降誰も使っていない事に着目し「桃太郎さん。鬼ヶ島を貴方の栄光を讃える一大アミューズメントパークにすれば町の人も沢山訪れますから作ってみてはいかがでしょうか?」と打診。当時桃太郎が貯蓄していた財宝全てを使えばそのアミューズメントパークが作れるという見積り結果が。

小さなジオラマを眺めてほくそ笑む桃太郎。「これが来月開演予定の桃太郎ランドか。庄屋さん。しかし私はこの桃太郎ランドを創るために財産を投げ打つばかりか猿や犬やキジに借金までして創ったわけじゃが。大丈夫なんだろうか?」庄屋は言いました。「大丈夫でございます。桃太郎さま。貴方は町の英雄なんだ。安心してくだされ。きっとオープンの日は沢山の町民が訪れるでしょう」オープンはあと15日。

そしてオープンの日を迎えた。当日はこの日の為に創った豪華客船「ピーチエクセレント号」に乗って沢山の観光客が訪れるはず。桃太郎の胸ははちきれんばかりの期待でいっぱいだった。しかし。。待てど暮らせど観客は来ない。いや瓦版で号外は打ったはず。じい様婆さまの老人会の皆さんにも半額券を渡したはず。なのに。なぜ。。そう。桃太郎ランドは誰にも期待されていなかったのです。

数日たちキジと猿が茶屋で話していました。「そう言えば桃太郎最近見ないな。そろそろ返済期限だし。そう言えば桃太郎ランドやばいらしいね。」犬は怒っていました。「だから俺は財宝を貸すのに反対だったんだ。どうするんだよ。桃太郎ランド全然だめじゃん」

桃太郎は人っ子ひとりいない桃太郎ランドで酒に溺れ顔は真っ赤ざんばら頭で腐りきっていた。今まで俺の話を楽しそうに聞いていた奴らは皆偽善者だったんだ。あいつらの目的は俺の財宝で桃太郎ランドなんてどうでも良かったんだ。しかも桃太郎はもう酒を買うお金すら持っていません。桃太郎は言いました「そうだ。取り返せば良いんだ。。」

時を同じく川上から大きな桃がどんぶらこ〜どんぶらこ〜と流れてきました。その町に住む子の居ない老夫婦が桃を拾う事になりました.......つづく

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