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Vol.15 風土改革は100%トップダウン

前回、挨拶について触れましたが、「挨拶運動」をやっている会社は結構あるのではないでしょうか。
今はやっていなくても、10年に1回ぐらい、思い出したようにやり始めたりしませんか?
でもあれ、効果があったためしがありません。
というか、何を考えてやっているのか、全く理解ができません。

挨拶委員みたいなのが選定され、門や建物の前で朝から並んで「おはようございます」と連呼します。
もちろん、こちらは挨拶を返します。前回守衛さんに挨拶しない人が多いと書きましたが、さすがに社員には挨拶をかえします。

でも、その光景と、職場で社員同士が元気に挨拶を交わし合う光景とは、全くリンクしません。

挨拶運動の最中でもそんなことは起こらないし、ましてや挨拶運動が終わったら、何事もなかったように元通りの時が流れます。

そんなこと、はじめから分かっています。
なのに、なぜそんな無駄なことをするのでしょうか。
委員の方々に、朝早くから罰ゲームみたいなことをさせるのでしょうか。
わざわざモチベーションが下がることをさせるのでしょうか。
私にはこれっぽっちも理解できません。

風土改革は100%トップダウンです!

社員に挨拶をしてほしかったら、まず、経営陣が職場で手あたり次第挨拶して、気軽に声掛けしなければいけません。
次にマネージメント層(中間管理職)が、朝から全員に声をかるぐらいの行動変革を起こさなければいけません。
それでようやく社員も挨拶し合うようになります。
そこまでやっているのを見たことがないので想像ですが、少なくとも可能性が出てきます。

これは挨拶だけではありません。
風土改革は全てトップダウンが基本です。

私の職場は、レイアウト変更で、フリーアドレスの先進的な事務所に生まれ変わりました。
その際、掘りごたつ風のミーティングスペースができました。
でも、2年たった今も、誰も利用していません。
要はどう使ったらよいのか分からんのです。
使っていたら遊んでいると思われないか心配なのです。

でも、例えばマネージメント層が、1on1をそこでやってくれたらどうでしょうか。ちょっとした打ち合わせをそこでやろうと言ってくれたらどうでしょうか。
あ、それなら次は自分も使ってみよう、と思いませんか?
これもうまくいくかは分からないですが、少なくとも第一歩になります。

皆さん明日から服装は自由です、と言いながら、マネージメント層がスーツを着ていたらどうでしょうか。デニムで出社する勇気を持てるでしょうか。

簡単なことです。
結局社員は自分が属する組織のマネージメント層を見ています。
そしてマネージメント層はその上の経営陣を見ています。
なので、ボトムアップで風土改革は起こり得ないのです。

組織のフラット化も、会議の改革も、週報をなくすのも、全て同じです。

ボトムに風土改革委員を作って任せても無駄、トップが行動で示さなければ風土は変わらないのです。


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