認知症の本からの意外な学び

職場でたまたま回覧資料の中に新刊本の認知症の本が含まれていました。
恐らく職場と関係がある教育機関ないしは行政関係、団体等からの推薦図書であったか著者関係者からの献本であったかなんだと思います。

何か気になりましたので、借りてきて読んでみました。

私の父は、「疲れた、疲れた」と言いながらも元気に通勤しておりますし、母も政治や政府に不満を表明しながらもいたって元気です。

ですが、年齢的に認知症について考えておくに越したことはないと思っていたということもあります。

数年来私淑しております老年精神科医療の権威、和田秀樹も「80歳を超えた方の脳を見てみると例え症状に出ていなくても何らかの認知症の傾向がみられる。」と言っています。

要するに程度に差はあれ誰でもなるのは間違いないとも思っているからです。

本の最初の方は、精神的・心理的側面で学びがあったに過ぎませんが、中盤、「おお!」「これは、もしや!」と思える部分が登場しました。

それは、高齢者とIT、ICT分野における話で、デジタル格差などの問題です。

実際母親は、「なんでもかんでもアプリ化されてしまって、年寄は死ねっていうの!」とシステムエンジニアでもある私を前にして怒っており、「まあまあ、お母さんの場合には僕がいるからむしろ無敵じゃないの?」となだめたこともありました。

確かに高齢者には優しくないデジタル周辺環境は目立ちますが、逆に使いやすいデジタル周辺環境が用意されていたらどうでしょうか?

例えば、デスクトップアイコンをダブルクリックするだけで、その日の夕方までに牛乳が届くアプリとか。

そのように使い勝手を工夫することでいくらでも私たちシステムエンジニアは活躍する余地があると感じたわけです。

一方で、年金頼りの高齢者はそのようなアプリを買えないかもしれません。でも、その場合自治体や国からお金をもらえば済む話です。

そのような制度がないのであれば、地元の後援会に参加して政治家へアプローチする方法だって決して考えられないわけではありません。

そんなことに気が付いてしまったわけです。
これだから読書は止められません。

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