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チャットレディとおっさんの恋 vol.7「後悔、そして不安」【SunoAI曲あり】

<彼>
・60代。定年後再雇用で仕事継続中
・チャット歴十数年?
・チャットは時々楽しむ程度
・PC周りに詳しく、カメラ・動画撮影も覚えあり
・既婚
彼のnote>>>https://note.com/yu_my_love
<私>
・チャット歴数年
・バツイチ小学生の子持ち
・40代
・過去の経験で男性に対して少しトラウマあり

秘密の約束

私は複数のライブチャットサイトに所属しています。
サイトにはそれぞれ特徴があり、チャットのスタイルやイベントだけでなく、会員様の傾向も異なります。
どのサイトにもオリジナリティや良さがあるので、私は体調や使いやすさ、出たいイベントなどを見ながら、いつどこに出演するかを決めています。

とあるサイトでは、会員様が一定時間一人のチャットレディと話すと、チャットレディからプレゼントをもらえるイベントを定期開催しています。
チャットレディ自身が会員様の好みのプレゼントやお手紙を準備し、運営会社を通じて会員様に届けるという仕組みです。
とはいえ、ご家族がいる会員様は内緒でチャットをされている方も多いため、条件を満たした全員がプレゼントを希望するわけではありません。

そのときもちょうどプレゼントイベントの時期で、彼はあっさりとその条件をクリアしてくれました。
とはいえ既婚者なので、すぐにプレゼントを送る準備をするのではなく、まず彼の意向を聞くことに。
その旨メールを送っておくと、返事は
「何もいらない、ただ君が欲しい…なんてね笑」
というベタな返し…。
受け取れない会員様には、好きな衣装や下着、シチュエーションでのチャット、その人のためだけの撮りおろし写真などを提案していたので、その日チャットに来た彼にも同じように伝えました。
彼はしばらく考えたあと、
「そもそもプレゼント欲しくてチャットしてたわけじゃないから何もいらないけど…。あえて言うならやっぱり君の写真を撮らせてほしいな」
と言いました。
驚いたことに(自分で言ったのにおかしな表現ですが)、私はその場ですぐ
「いいですよ」
と返事をしていたのです。
その返事を聞いた彼はしばらくフリーズし、
「え…いいの? だって規約違反でしょ?」
と自分で撮りたいと言ったのに、不審そうに聞き返してきました。
「うん、まぁ…また詳細は後で」
と、ここからは運営会社に聞かれないよう、DMでのやりとりを促しました。

これまでのチャットやDMでのやりとりで、彼の真面目過ぎるくらいの人となりはある程度分かっていましたし、何より私自身が、
[この人に一度会ってみたい]
そう思っていました。
それにこの間彼から聞いた、
「残された時間が少ないからこそ、今は前にも増して、やりたいと思ったことは全部やる勢いで生きている」
という言葉に応えたいとも思いました。
そして、相手は男性とはいえ、脊椎損傷の障害があり、車椅子。
例え撮影スタジオが個室でも、襲われたとしても、全力で逃げれば最悪の事態にはならないのではないか、と考える用心深い自分もいました。

その日、彼は仕事帰りの車の中からチャットをしていて、家に着いたのは深夜1時半。
家に着いて速攻、興奮気味なDMと撮影スタジオの候補が送られてきました。
そして、その1時間後にはsuno AIで作った曲も…。
この撮影の約束を、彼がいかに喜んでくれたのかが分かります。
(日本語詞は概要欄にあります)

“本当の私”を見られる怖さ

彼とのチャットを終えてから、私は即答したことを後悔しました。

私は普段チャットで顔出しをしていませんが、アダルトプレイ中にプレイの内容や画角によっては顔がちらっと見えることがあるため、普段の自分とは別人に見えるような派手めで若作りのメイクをしています。
つまり、普段の私はとても地味な40代の年齢相応の“おばさん”で、シミも皺もかなり目立つのです。
彼が「かわいい」「大好き」と言ってくれるチャットレディの私とは違う、素のままの自分を見られたとき、
「チャットと全然違う。がっかりした」
と言われるのではないかと思うと、恐怖でした。

それに、写真を撮られるのも自撮りも苦手。
サイトで宣材写真として使用するので自撮り写真は撮るようになりましたが、いつも100枚近く写真を撮って、何とか数枚選べる程度…。
元々自分に自信がないし、笑顔になるのも苦手。笑顔の写真を撮るなんてもってのほか。
約束をしてから毎日写真を撮られることにプレッシャーを感じていました。

私の乗り気でない様子を察した彼は、
「規約違反で君が気乗りしないなら、撮影はやめとく?
いや、やめとくって君に判断をゆだねるのはズルいな。やめとこう」
と、一旦送ってきてくれた撮影スタジオのリストを破棄してくれました。
でも、ここで辞めたらもう二度目はないかも…と思った私は、
「本職の人に撮ってもらうのは規約違反じゃないし。撮影してくれるのがたまたま会員さんなだけ…ですよね?」
と我ながら無理のあるこじつけで、撮影準備を進めてもらうようお願いしました。
とはいえ、
「襲おうと思ったらできないこともないけど、そんな根性ない笑」
という彼に、
「この撮影だけで、あなたと縁が切れてしまうとは思いたくないです」
という牽制も忘れずに…。

「撮影自体はいいんですが、実際に会ったらがっかりさせちゃうかも。写真苦手で、笑顔で撮れそうにないし…」
と言うと、
「君にがっかりなんてしない。誰でも撮影は緊張するものだから、最初は無駄打ち含めて慣れるまでたくさん撮るものだよ」
と彼は笑いました。
それでも不安は払しょくできませんでしたが、子供のようにはしゃいで準備をする彼の様子に、ネガティブなことをいうのはこれで辞めよう、前向きに撮影を楽しもうと、日程調整や衣装選びに没頭することにしました。

車椅子ならではの問題

スタジオ選びをする中で、
「1つ問題があって…」
と彼。何かと聞いてみると、
「設備もシチュエーションもすごくいいと思うところがあるんだけど、エレベーターがないビルの2階にあるから、車椅子を階段で運んでもらわないといけない」
と言います。
車椅子の重さは8kg。車椅子を階段で運ぶ? 抱えて運ぶの? いまいちイメージがつきませんが、私が思い浮かべていたよりもずっと軽いので、
「それくらいであれば、運ぶのは問題ありませんよ」
と答えました。

そこからトントンと話が進み、撮影はチャットから10日後に決定しました。
その間、彼がどんな様子で過ごしたかはこちらを読んでみてください。


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ken to yu
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