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演技コラム③『役を自分に引き寄せる』

お疲れ様です。しばらくnoteさぼってましたこんにちは。
WSご参加いただいた方ありがとうございました。
5−6月も引き続きやっていこうと思うので、ぜひ!


前回のコラムの続きなんですが、
役と自分を近づけるために、どうするのが効果的か。という話です。
これは人によって効くアプローチが違うので、
今回書くのは、試してみてほしい一例だと思ってください

ざっくり2通りあると思っていて、
①「役になりきる」
②「役を自分自身に引き寄せる」

①は自己暗示能力が高い人なら、ある程度いけるかなと思います。
というか、役者になろうなんて思って活動している人は
物語とか表現が好きな人が多いはずなので、
自分自身とあまりにも離れてなければ、センスでできちゃったりするのかも?
いわゆる憑依型とかいわれるやつ

子供の方が「なりきる」って得意だったりしますよね
ヒーローとか

一方でむずかしいのは、「役と自分の信念や物事の捉え方が離れてる時」ですね
この時は②を使う方が効果的かもしれません。
例えば、人に暴力を振るうことが快楽の役があったとして
台詞回しや言動が
体(テイ)になる人が多い気がするんですよね。(DVってこんな感じやろ!)

大事なのは、役者が「納得してセリフを吐く、行動をする」ことだと思うので、
どういう解釈ならその行動ができるか、セリフが言えるかを、自分自身の身の回りのことに「置き換え」て考えてみてほしいんですね。
①と同じでやや自己暗示が必要になるんですが、
直接「ワタシは暴力好き!!」ではありません。
人間の根源的欲求にアプローチする必要があります。

生きていく上で、あなたは何の瞬間なら「動かなきゃ!」ってなりますか
・大切な人が目の前で傷つけられている
・自分の積み上げたものが崩されそうになっている
・今動けば大金が手に入る
・大好きな人を自分のものにできる
人間がエネルギーが出る瞬間というのは人によって違うはずです。

海外の役者さんで、暴力が苦手な人に監督がさせたアプローチは
恋人にDVをするシーンで
「一発殴る毎に100ドルもらえる。そのお金で、この子と幸せに暮らせるんだ」
と自分を信じ込ませさせていたようです。
その俳優さんはずっと子供の頃から貧しい生活で
2度とあの頃に戻りたくないと思っていたからこそ
この解釈が強くエネルギーが出たようです。

僕は高校1年の授業初日に宿題やってなくて
先生に物差しで殴られましたが、
先生からしたらそれが信念として、正しいと思っているから
この子のためだ!と思って殴ってくれてたんですね絶対^^

そもそもDVという行動自体は不安や自己肯定の低さからくるものだから
それじゃあプロセスが違う!という反論もあるかもしれませんが、
演技において大事なのは「どう見えているか」だと思うので
相手役や状況を「置き換える」ことでそう見えるならアリだと思います。

だいぶ前に僕が恋人役をやってた女の子は、僕のことを実家で飼ってたワンちゃんだと思って置き換えてやってたらしいです。しゃべってるだけで、亡くなったポチ(仮)が帰ってきたんだと思って、考えなくても愛おしい系のセリフがすらすら出てきたり。

ということで、「その役の物事の捉え方・シーンの状況・相手役」等を
身の回りの腑に落ちるものに「置き換え」てみる
というのも役を演じる上でアリかなという提案でした。

あつくなってきたね。
みんなこぞってゼリーとか食べようね。
おしまい。





誰か脚本書ける人いない?


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